神様がくれた休日 (ホッとしたい時間)


神様がくれた素晴らしい人生(yottin blog)

「甲越軍記」を現代仕様で書いてみた 武田家 25

2024年02月27日 20時32分14秒 | 甲越軍記
晴信の殿軍も速やかに撤退して味方に合流すべく雪道を急いだ
しかし方円の陣形を保っての進軍は滑稽にも見えて、心無い兵は「もはや敵の追っ手も無いと言うのに仰々しい構えである、何とも小心なことよ」と嘲った。

晴信は「まだ薄暮の内は、敵の追っ手いつ来るやもしれぬ、抜かりなく備えるのが万全である」と陣構えを崩さなかった。
そして敵地から3~4里来た頃に闇が周囲を覆いつくした
晴信は部隊の行進の停止を命じた、焚火を起してしばしここで休息をとる、皆のもの軍装を解いてしばし横になるがよい」と命じた。

その時、軍監の板垣信形が様子を見に来て驚いた
「この時に休息とは如何されたのじゃ、御本陣は既に8里も先に進んでおる、急ぎ後を追いなされよ」
晴信も軍装を解きながら「殿軍の緊張で皆疲れておる、もはや敵も追うてはくるまいゆえしばし暖を取っての休憩じゃ」
板垣は「何を申されるか、いつまた敵が追うて来るやもしれぬと言うのに」
「なあに勝ち戦に乗じて追うてくるのが定石であるのに、今こうして夜を迎える頃になっても来ない、昼間に来ぬ者が夜になって、のこのことやってくることはない」と取り合わない。

板垣は顔を真っ赤にして「なんと情けないお言葉じゃ、とても一方の大将の言葉とは思えませぬ、疲れたなどとひ弱なことを申されるとは、お屋形様が若き頃には三日三晩甲冑を解かずにいたこと度々ありましたぞ
お屋形様が『晴信はたわけた臆病者じゃ』と時々口にされたが、今このとき某も納得いたしました、おすきなようになさるが宜しい」
そう言うと陣幕から去っていった。
晴信は兜を枕にして体を横たえてしばし休息した。

しばらくの時が過ぎると、晴信は起き上がり軍装を整えると、具足びつに腰かけて威厳を見せ左右の者に「今井市郎、教来石民部を急ぎ呼びよせよ」と命じた
二人がやってくると「ただちに配下の物頭全員ここに集合させるように」と言った。
全ての物頭が揃うと、その後方には板垣も何事かと来て、晴信を見て、その凛々しい大将ぶりに驚いた、黒糸の胴丸具足に金の耳副輪の黒の陣笠、腰には四半に大菱の腰指。
晴信は「これより我らは海野口に取って返す、そして我らを嘲った平賀源心を討ち取る
我は本国を出る時より、容易には落城しまいと思っていた、もし雪が降り、道を覆ったならば半途より軍を引き返し攻め寄せるつもりであった、その為に殿軍を申し出たのである、予の初陣の功名はじめとして平賀入道を討ち取って槍の穂先にその法師首を突き刺して本国に立ち返ろうではないか
それゆえに近習に申し付けて白紙の旗を300本作らせたのである」
教来石が長櫃の中から紙旗を300ほど取り出した
「教来石、今井市郎が若手は先陣を切ってその勢150を以て城の大手より攻めかかれ、板垣駿河守、小幡尾張守は遥か後方で50人を率いて雪の中に白旗を立てて、金太鼓を打ち鳴らして偽兵の計で大軍を装うようにせよ。
儂は100を率いて搦め手より忍び寄り、大手に敵兵が集中したころ合いを見て石垣を上って攻め入り城中に火をかける
敵は恐らく間者を放って本陣が8~9里先を行き、殿軍の我らが3~4里の先にいることは承知であろう、われらのような小勢が戻り攻め寄せるなど夢にも思わうまい
今日囲みが解けたので数日の疲労一同に起こり、前後不覚の眠りに落ちるのは明白である、我らが不意に攻め寄せれば、敵は大混乱に陥り、明け方までには落城するのは必死である」

これを聞いた板垣信形は涙を流して「先にはあきれ果てて過言申し上げましたが、ただいま君の計略いちいち理にかなったこと承り、某の心魂に徹し恐れ入り奉りました、四十年来戦場を駆け巡りましたが、このような神機妙算の謀は初めて聞きました、己の愚かな考えで名君を罵ったこと天罰に値します」と腰を折って詫びるのを見た晴信は
「汝の先ほどの忠諫は的を得たものであった、君を君と思えばこその諫言である、これこそが忠臣である、それよりもことは急ぐ、敵にもれる前に急ぎ兵を引き返そう」



人生と友

2024年02月27日 11時36分23秒 | 心 思い
 今朝、伯母さんが亡くなった、5月で98歳になるところだった。
私と同じ寅年の5月生まれだった、寅年らしい気丈な女性で、大人しい伯父さんとは対照的だった。

録画した「春になれば」を見ていたら、「時間は無限にあるわけじゃない、どんどん前に進まなくっちゃ」というセリフがあった。
伯母さんも我らから見ればずいぶん長生きしたなあ」と思うが、90だろうが100だろうが、いずれ最後の時は来る
自分をふりかえってみれば70歳で商売を辞めて、月間平均400時間以上働いていたのが、急に年間ゼロ時間になって茫然唖然だったが、慣れてからしばらくは何するわけでもなく無為に過ごしていた。
だが去年の春過ぎから、ようやくいろいろなことにチャレンジすることに決めて、ようやく第二の人生が動き出した。
畑仕事、ボランティア、趣味、散歩、ブログ、書き物、それにこれからは金をかけない一人旅なども考えている。
たしかに70過ぎて、立ち止まっている時間はない、特に男は女より10年も残された時間が短い、すでに健康寿命に達しているのだから。
健康な体つくりに励んで、やりたいことをパワフルにこなしていく、歩けなくなった時が健康体の終わり、後は知的な楽しみに限られてしまう。

友がまた一人去っていく、20年間つき合った友が家庭の事情で首都圏に移住する、こうして友は減っていく、いくら長生きしても友がいない人生の寂しさは、父を見てきてよくわかる。
友の本当のありがたさは、一緒に生きた時代を同じ価値観で話し合えることだ
共通の時代を、共通の場に居合わせた友と語る、だから職場の友、同級生、同じふるさとの友が一番楽しい。
それとは別のタイプの友もある、それは同じ趣味を語ることができる友だ。これは年齢が違っても楽しめる
旅行、ドライブ、ゴルフ、映画、芸術、芸能、スポーツ、花、園芸、畑つくり、写真、読書などさまざまな多岐の趣味に広がる
そんな意味ではブロ友さんも友と言えるだろう。

ときどき、はたから見るとつまらないことに時間を費やすことがある、それは楽しい時間だからやってしまうのだが
今回は今までの人生で出会った友達をピックアップしてみようと思っている
思うとすぐやってしまうから、三日うちにはできるだろう。
条件は10年以上、ある程度の頻度でつき合ってきた人、数年と短くても自分の人生に大きな影響を与えた人を拾い出す。
恩師や家族は含まない、そしてこの中からもっとも大きな影響を与えてくれた友をベストフレンドとしたい。
他人から見れば何の意味もない時間つぶしだが、私は私の心に問いかけてみたいのだ
子供の時の友は主に遊び友達、便利の良い奴だが、大人になるにつれて精神的なつながりが重要になってくる
もちろん異性も含んでのことであるが、つまるところ恋愛感情は友なのかどうなのか」は昔から問われるところだ。(あえて異性カップルとは言わない)
それが可であれば熱愛の末、結婚した相手がベストフレンドとなるが、意外と離婚するケースも多い、そうなるとベストフレンドの定義も揺らぐ。
本当のベストフレンドとはどんな人なのだろうか? それを知るためにも、愚かなる時間つぶしをやってみよう。







大相撲・陸上競技

2024年02月27日 08時54分33秒 | 大相撲
 大相撲大阪場所番付を予想して見て、協会が発表したのと比べてみた
意外だったのは先場所同点準優勝で大関昇進した琴ノ若より、2勝しか挙げられず、今場所カド番の貴景勝の方が番付が上だったこと。
負け越したのに西張り出し大関から、東張出大関に昇進した・・なぜ?
考えてみたら、番付のバランスとりのため先場所は東張出大関をあえて空位にして貴景勝を西にまわしたのだった、本当は先場所は東張出大関だったんだ、納得
驚いたのは北青鵬が十両の番付として残っていたこと、編成会議より先に引退と思っていたが、番付はいくらか前に出来ていたのか?

それとわかったのは三役や前頭上位の負け越しは、さほど番付が下がらず、下から上がって来た力士よりも優先されると言うことがわかった。
当然上位は横綱、大関、関脇とあたるから下位での勝ち越しよりは優先されて当たり前だ。
十両10枚目で13勝優勝の尊富士が、一場所で幕内昇進した、西二枚目で8勝の東白龍より優先された、まあ当然と言えば当然、東白龍が9勝なら微妙だった。  これで10枚目に復活した若隆景も今場所13勝以上で優勝すれば一場所で幕内復活の道が開けた。
伯桜鵬も13枚目だが14勝以上で優勝すれば元幕内だから、一場所通過の確率は高い、できれば十両で若隆景と伯桜鵬が14連勝同士で千秋楽に優勝をかけた大一番を見せてくれて、同時入幕というのが理想。
十両一場所通過の24歳尊富士も並みの力士ではない、伯桜鵬、大の里に匹敵する大物力士になりそうだ、また楽しみな力士が増えた。
序の口から始めて8場所連続勝ち越し、序の口、二段目、十両で優勝、8場所目で入幕を決めた大器だ。
モンゴル勢の下風に20年ほど甘えて来た日本勢、ようやく強い日本人力士の芽が噴き出してきた、サラブレッドの一角、王鵬もライバル琴ノ若の大関昇進で目が覚めたか、先場所から相撲内容が変わって来た、まずは精神面から変えていけば大成するだろう。
先場所、上位初挑戦で跳ね返された有望株、豪の山、湘南乃海、熱海富士の今場所リベンジにも注目だ。
琴ノ若は今場所12勝以上上げれば、来場所は横綱獲りに挑戦の場所になる、稀勢の里以来の日本人横綱誕生に期待がかかる、しかも若いから長命横綱となるだろう。
大の里も大関の力は確実にある、もはや平幕では敵なしだ、横綱、三役にいかに勝つかが問題だ、平幕相手なら馬力で一気に行けるが、三役以上や朝乃山のような実力者には今のままでは通用しない
下半身が伸びたところで投げられるパターンが多い、照ノ富士などは大の里が沈んでいても投げ飛ばす怪力だから、まだまだ課題は多い、なんといっても足腰の強化と技術を磨くことが大事だ、霧島、豊昇龍、若元春、朝乃山なども投げがうまい力士だ、これを克服するまでは苦労するだろう。

サッカーも始まった、今年からは2シーズン制になった
新潟だけが唯一、反対したが決定した、その新潟は昨年J1復活を果たしてど真ん中の10位をキープした。
そして今シーズン初戦はアウェイで、サガン鳥栖に2-1で勝利、昨シーズン終盤から5勝5分け0敗と、10戦連続負けなしを続けている。
エースの伊藤、三戸が相次いで欧州に引き抜かれて戦力ダウンのはずが、チームワークで勝ち抜いた、なんといっても鉄壁の守護神小島享介の存在が大きい
18チーム中、得点順位は16位と低いが、失点は7位タイと奮闘している
ナイスセーブ連発の小島は日本代表にも追加召集された。
富山、松本、長野はJ3に低迷、松本山雅はJ1経験もあるだけに頑張ってもらいたい。

半年後に迫ったパリ五輪代表も続々決定しているが、私の一番の関心は男女マラソンと女子の1万m、5000mの代表だ。
これは毎度申し上げているが、マラソンはいよいよ男女とも最終レースを3月に迎える。
2月25日は男子マラソンのファイナルレースのラスト2「大阪国際」が開催された、結果は初マラソンの21歳、國學院大學の平林清澄が初マラソン日本新、大学生マラソン新の二つを達成、記録は2.06.18だった、小雨の中のレースでは上出来だ。
しかも2時間4分台のエチオピア選手に競り勝って(4秒差)の堂々たる優勝
パリ代表が決まっている3位小山にも15秒差をつけての勝利、31kmからのスパートは、ついに誰の背中も見ずにゴールに駆け込んだ、日本人1位ではなく、外国人招待、国内招待を抑えての堂々の大会1位だった。
今大会では参加標準記録の2.05.50を破った選手が出なかったのでMGC3位の大迫傑が暫定代表権を握っている。 残るは3月3日の東京マラソンのみ、ここで2.05.50を破った選手の中の一番良い記録の選手が第三代表を得る
誰も2.05.50を破れなかったら大迫傑に決定する。

女子マラソンは3月10日の名古屋ウィメンズが最終決定レースになる
こちらは現在暫定3番手は大阪で日本新記録2.18.59で優勝した前田穂南。
名古屋で2.18.59を破る日本新で優勝した日本選手が第3代表を得るが、日本新が出ない場合は前田が第3代表となる。

1万mは男子27.00.00 女子30.40.00が参加標準記録で、男子は日本記録を大幅に更新しなければだめ、女子も日本記録よりは少し遅いが、なかなか難しい
但しワールドランキングで27位以内に入れば代表権を得ることができる
刻々と順位が動くランキングだが女子の廣中は有望視されている、

プロ野球はMLBが何といってもドジャース加入の大谷、山本に注目だ
NPBも佐々木、村上の復活が気になる、阪神のアレンパはどうなのか
それより興味深いのはイースタンリーグ新加入の新潟と静岡の試合、どこまでやれるのか楽しみだ。