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「甲越軍記」を現代仕様で書いてみた 武田家 24

2024年02月26日 20時02分07秒 | 甲越軍記
              晴信初陣

信虎は海野口に出陣して平賀を攻め滅ぼさんと陣触れを行った
しかし老臣の板垣駿河守信形は「今は雪深い厳冬期であるから雪解けを待って出陣なさる方が宜しいかと」と言うも、言い出したことは決して翻さぬ信虎であるから、板垣の言など無視して、総勢8000人を率いて、11月21日甲府館を発った。

その陣容は、本隊に総大将武田信虎、従う諸将は、嫡子大膳大夫晴信、武田信繁(二郎丸、晴信の元服の後、すぐに二郎丸も元服を行って武田信繁と名乗る、後に左馬助)、穴山伊豆守信行、板垣駿河守信形、原能登守友胤、同美濃守虎胤、甘利備前守、加藤駿河守、飫富兵部少輔虎政(飯富と書く本が多いが、それは誤りである)
武田晴信に従う者、小幡入道日浄、跡部尾張守、教来石民部、今井市郎 他

信虎出陣の知らせを聞いた平賀入道は直ちに味方である、村上、諏訪、小笠原、木曽らに後詰出陣の遣いを走らせた。
自らは海野口の城の守りを固めて万全の態勢で迎え打つ準備をして「信虎、攻め寄せたなら、後詰の諸勢と挟み撃ちにして滅ぼしてくれようぞ」と息巻いた。

信虎勢、海野口に達して采配を振れば、兵一斉に城に攻め寄せ、土塁に取りつき垣根を上るがごとく群がって攻め行く。
平賀入道は謀略だけでなく怪力無双の勇士なれば、20人~30人でも持ち上げられない大石を「えい!」と軽々持ち上げて上から投げ捨てれば、大石は土塁、石垣に取りついた武田の兵を数十人まとめて押しつぶして雪崩となって転げ落ちて折り重なる。
頭を割られた者、手足がちぎれた者で埋め尽くされ、血しぶきが舞う
そこへ平賀入道4尺3寸の大刀を軽々振り回して、縦横無尽に攻めては引き、引いては攻め寄せ、押し寄せる武田の兵を切りまくった。

劣勢となった武田方はいったん兵を引いて城を取り巻いたまま様子見に入った
12月23日からから急に天気が変わり、雪がどんどんと積もり始めた、その量は8尺、9尺にもなり身動きもならぬ
そんな頃、平賀を後詰する信濃の諸部隊も到着して各々陣を張ったが、「この雪では身動きもできぬ」と遠巻きにするだけで攻め寄せる気配がない。
武田方も同じで、大雪に次々と陣屋が潰れるありさまで、戦どころではなくなった
御親戚筆頭の穴山伊豆守が信虎本陣を訪れて「大雪で道も覆いつくされ、陣所はどこも押しつぶされて、是では野戦の滞陣もかないません、ここはいったん甲州に引き上げて再起を期しては如何でありましょうや」
さすがの信虎もこれでは戦にならぬと悟り、珍しく家臣の意見をあっさりと取り上げ、甲府館に引き上げる気になった。

諸将を集め「これより甲府へ引き上げることとする、ついては誰ぞ殿軍(しんがり=全滅覚悟で味方が引き上げるまで追ってくる敵勢を食い止める部隊)、を勤める者はいないか」と言うと、晴信が前に出て
「某が殿軍をいたしまする、兵300お貸しください」と言った
信虎は、それを聞くとせせら笑って
「いかにも手柄顔で申して居るが、そなたの腹の内などわかっておる
このような大雪で敵が追い打ちなどせぬことを見越しての発言であろう、誰でもできるようなことを得意顔でいうものではない、しかし、そう言うからには、それもよかろう」と吐き捨てるように言うと、全軍に撤退の命令を下した。 晴信はそれを聞き流して平然としている。

信虎勢はわざと敵勢に撤退を知らせるため軍旗を高々と上げ、引き上げの鐘を聞こえよがしに鳴らして、陣小屋を破壊して火を放ち引き上げを開始した。
諸将は信虎の晴信への辛辣な言動を苦々しく思い、危険な殿軍を引き受けた晴信に同情した。

武田勢の引き上げを城中から見ている平賀勢は「殿、敵はこそこそと引き上げるどころか、我らを侮りこれ見よがしに旗を揚げ、鐘を鳴らして敗走を始めております、今こそ敵を追い討ちしましょうぞ、勝利間違いなし」と言う
しかし大将の平賀入道は、「敵勢本隊は既に一里先まで撤退した、この大雪の中を追うのは、味方にとっても良からぬ
まして、あそこに見える300程の殿軍を見て見よ、地の利に優れた高台に兵を備えて我らの追っ手を待ち構えている、しかもあの意気はただならぬものがある
誰かは知らぬが、かなりの戦上手が大将であろう、追い打ちをすれば敵の殿軍は死に物狂いで戦い、我らが勝利したとて大きな痛手を被り信虎を討つことなどできぬであろう、今は待て」と言い切った。
敵勢の、そんな様子を感じ取った晴信は、それから兵をまとめて悠々と撤退をし、海野口より3~4里の所で歩みを止めた。



やられた!

2024年02月26日 08時23分48秒 | 花鳥と昆虫・爬虫類・魚
 昨日の朝、歯を磨きながらなにげなく畑を見たら、キャベツが割れているような?
近くへ行ったら、見事に外側の葉が葉脈だけきれいに残して食べられていた、隣にあったブロッコリーの葉も同じように食べられている。
キャベツは真ん中の柔らかい巻きだした部分は無事だったので、急いでそこだけ刈り取った。
鳥なのか、なにかハクビシンみたいな獣なのかさっそくググって見たら、ヒヨドリの仕業らしい。
ヒヨドリなんて今まで見たことがない、どんな鳥なのか写真で確認した、カラスに次いで農作物被害が多い鳥なので害鳥に分類されているようだ、ところが富山県の砺波市の市の鳥に制定されている。
ヒヨドリにはもう一つの顔があって、飼育しやすい鳥で人懐こいと言う、今は飼うことは鳥獣類保護法で禁止されているが平安時代には貴族の間では飼うのが流行していたようだ。

今朝、確認のために畑を見ていたらサルスベリの枝にハトより二回りほど小型の黒い鳥が一羽停まっていたが、すぐに残しておいたキャベツの外葉を食べ始めた
チェックしたら頭の冠、黒めの色、腹の方だけが白っぽい灰色、尖った黒いくちばし、間違いなくヒヨドリだ。

満腹で寝ているのか?

ヒヨドリが巣を作る家は縁起が良いとも言われているが、害を考えればどうなんだろう、追い払うことも、飼うことも禁じられているので寄り付かないように姿を見せたり、野菜を早々に始末するしかないようだ
もっともキャベツはこれがお終いだったし、ブロッコリーもお終い
日本、朝鮮半島、中国の一部しか生息しないので外国人のバードウォッチャーには人気の鳥だそうだ。

我が家には雀しか来ないので、ヒヨドリが来てくれて嬉しいが、時には集団で来ると言うから、それも迷惑、野菜もおちおち作れなくなる
対策を講じないといけないかな。

これが被害に遭ったキャベツ、これから大きくなるのを楽しみにしていたのに


切り取ったキャベツ