【写真:村川康嗣君の遺影と、あこがれのボクサーから贈られたグローブを前に会見する母の弘美さん(右)=大津市・滋賀弁護士会館】
滋賀県愛荘町の秦荘中で2009年7月、1年村川康嗣君=当時(12)=が柔道部の練習中に意識を失い、約1カ月後に亡くなった事故で、村川君の遺族が町と柔道部顧問だった元講師に約7600万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が14日、大津地裁(長谷部幸弥裁判長)であった。過酷な練習が原因と訴えた原告側に対し、町と元講師側は争う姿勢を示した。
村川君の母弘美さん(43)は意見陳述で「ぜんそくがある康嗣は同じ練習はできないと伝えたのに、しごきのような行為をされた。悔しくてならない」と述べ、「責任はだれにあるか明らかにしてほしい」と訴えた。
元講師と町側は「過酷な練習や元講師らの過失が原因ではない」などと主張した。
訴状で、原告側は、元講師が初心者の村川君を経験者と同様に練習させ、ふらついた状態になっても乱取りを継続させて急性硬膜下血腫で死亡させ、町は安全配慮義務を怠った、と主張している。
【関連ニュース番号:1103/274、3月30日;1101/85、1月16日;1010/189、10年10月23日など】
(6月14日付け京都新聞・電子版:15日付け毎日・電子版、朝日なども報道)
http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20110614000140
http://mainichi.jp/area/shiga/news/20110615ddlk25040466000c.html