滋賀市民運動ニュース&ダイジェスト

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【0909/198:戦跡保存】機関車避難壕 住民整備 / 米原 10か月かけ 、「見学して」

2009-09-23 23:06:17 | Weblog
【写真:地元住民らの手で往時の姿に戻った避難壕(米原市岩脇で)】

 米原市岩脇(いおぎ)地区の住民らが、機関車を空襲から守るために戦時中に掘られた避難壕(ごう)を、一般見学用に整備した。戦後はごみ置き場になっていたが、住民有志が約10か月がかりで処理。住民らは「戦争を今に伝える遺跡の一つ。ぜひ見学に来て」と呼びかけている。

 同地区に近いJR米原駅は東海道線と北陸線の分岐点で、戦時中も多くの物資や人が行き交う交通の要衝だった。当時を知る住民らによると、昭和戦争末期に壕が掘られたが、完成前に終戦を迎え、使われることはなかったという。

 壕は岩脇山に掘られ、全長約52メートルと約130メートルの長短2本。高さは約1・5~4メートルで、岩盤がむき出しになっている。長い方の壕はそのまま保存されていたが、短い方には自転車などの不燃ごみが入り口から数十メートル奥まで散らばっていた。

 地元住民で作る岩脇まちづくり委員会(43人)が、昨年10月から片づけ作業を開始。週末を利用して行い、8月までには入り口に壕の由来を説明する看板やベンチを置くなどした。

 同委員会の藤本伝一会長(67)は「硬い岩盤を掘り進んだ人々の苦労がしのばれる。戦争の愚かさを伝える遺跡として保存していきたい」と話している。事前に申し出れば見学可能。問い合わせは藤本会長(0749・52・1830)。

【関連ニュース番号:0908/75、8月9日】

(9月23日付け読売新聞・電子版)

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shiga/news/20090922-OYT8T00940.htm