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I・N設計スタジオ ブログ

最高の二世帯住宅を創るための鉄則-共用空間

2016-10-20 08:45:31 | 建築家と酒田・鶴岡・庄内地方に家を建てる
 二世帯住宅は各世帯が共用する空間を持つことになる。どこを共用空間とするかは入念に検討する必要がある。

 具体的には玄関→浴室→トイレの順に共用するか否かを考えるといい。浴室を共用する場合は親世帯の近くに浴室を設置するのがベターだが、音の伝播から親世帯の寝室には隣接しないことが望ましい。

 

 キッチンを共用とすることはあまりお勧めできない。キッチンを共用するということは、おのずとダイニングも共用するということ。

 食事の好み、使用時間の違う二世帯がキッチンとダイニングを共用するということはもはや「二世帯住宅」ではなく単なる「同居」であるからだ。

 使用頻度が低いゲストルーム、趣味室は共用空間としてはお勧め。ゲストルームなどはたまに二世帯間での食事にも使えると尚いいだろう。

 共用室については、基本料金を含めた光熱費の支払い分担をどうするかを前もって決めておくことが大切。

 外部では庭を共用するケースが多い。お互いのつかず離れずの距離感を保ち、気配を感じる為にも中庭は効果的だが、いつでも中庭に向かって生活を閉じる方法をハード面で考慮しておくことも必要。

 またソフト面では親世帯も一緒に参加させるような庭の使用方法でないと使用頻度が低下し、数年後には使わない庭になりかねないので注意。

 例えば子世帯が友人たちを招いてバーベキューなどやるときには、親世帯が寝室にこもると居心地が悪いし、子世帯や来客もそれを感じ取って興ざめになることもある。 

 さて、あなたはどこを共用しますか?


 ~つづく~

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