日本、宿敵スコットランドを28-21で猛反撃を振り切り、全勝でA組を一位通過、念願の決勝トーナメント進出
アジアで初の大会で、日本が悲願の準々決勝初進出を果たした。8強の座を競り合った強敵スコットランドの猛追を28ー21で振り切り、1次リーグA組で4戦全勝を果たして勝ち上がった。
日本は開始6分にスコットランドに先制トライを許したが、意欲的に左右幅いっぱいにボールを散らせてよく攻め続けた。17分にWTB福岡堅樹のタッチ際の力走をサポートしたWTB松島幸太朗が左中間に自身、今大会5本目となる同点のトライ。さらに25分にはプロップ稲垣啓太、39分にも左隅へ福岡が俊足を飛ばしてトライを奪った。前半を21-7で終えた。
後半開始早々、タックルから相手ボールをもぎ取った福岡が中央から快走して4つ目のトライ、自身2本目で3試合連続となるトライを決め、28ー7と予想外の差をつけた。
しかし、ここからスコットランドの猛反撃を浴びた。ゴール前に攻め込まれた9、14分にプロップ勢のパワーでゴールを割られた。28ー21と迫られたがスタンドの「ニッポン! ニッポン!」の大声援を背に、終了間際のスコットランドの攻めを必死にしのぎ切って大金星を手にした。前回大会で唯一の黒星を喫した相手に雪辱した。
1次リーグの全日程を終了。準々決勝は10月19日にイングランドーオーストラリア、ニュージーランドーアイルランド、20日にウェールズ━フランス、日本ー南アフリカの組み合わせで行われる。
「ジェイミー・ジョセフが本当に良かった」リーチマイケル、「8年間夢見てた瞬間 最高」田村優
リーチマイケル主将は、「四つの試合、1試合目が一番きついとチームに伝えて。一番緊張する試合。そこから自信が付いてきてプレッシャーに慣れて、毎試合成長している感じはある。次の試合に向けて、南アフリカ戦一番大事にしないといけないのは準備。ゼロからのスタート。もう一回作り上げることが大事。毎日の積み重ねが大事になってくる」と述べ、初の8強進出を果たして、「日本の子どもたちが自分たちの試合を見て、若い人たちが日本代表になりたいという選手が増えると思う。そういう子が増えれば自然と代表は強くなると思う」と述べ、プール戦の4週間を振り返って、「この4週間の中で間違いなくジェイミー・ジョセフが本当に良かった。ロシア戦が終わってアイルランド戦、ベストなチームを選んだ。僕がベンチに戻ったり、次の試合からダブルキャプテン、ゲームキャプテンをラピースに与えたり、リーダーシップグループとジェイミーとコーチングスタッフが、アラインメントという言葉すごく大事にしてて、メッセージの一貫性を持つことが大事。この4週間を振り返ってみるとジェイミーすごく良かったなと思う」と述べた。
また2トライを挙げて勝利の立役者となったスタンドオフ田村優は、「本当にうれしい。みんな4勝で1位通過すると信じていたし、このベスト8は8年前エディー・ジャパンが始まってからの目標でもあったので、8年間信じて良かった」とし、「いろいろメディアの方も報道があって、僕たちのことをまぐれとかもあったけど、自分たちの力を証明したいという意志が強くあって、全員ベスト8はいけると信じていて、スコットランドという素晴らしいチームを圧倒しようと話していたので」と述べた。また終盤の守備につては、「日本のチームらしい守備かなと。高校生にも大学生にも参考になる、日本チームらしいインパクトある守備ができた」と述べた。勝利のビクトリーロードを歌って、「最高。この日、8年間夢見てた瞬間。最高」と話した。
これに対して、スコットランドのグレガー・タウンゼンド監督は、「8点以上の差をつけて勝てなかったのは残念だ。試合にはうまく入れたが、前半の残りはボールをほとんど持てなかった。日本の攻撃が良かったからだが、二つのトライはまずかった。一つはターンオーバーからで、もう一つはリスタートからだった。後半は選手が良くやった。後半18分で7点様まで追い詰めたが、最後の20分で逆転できなかった」と述べ、日本代表については、「非常に結び付きの強いチームだ。ずっと一緒に過ごしてきたことが分かる。南アフリカ戦は接戦になるだろう」と語った。
またグレイグ・レイドロー主将は、「ともかく日本が称賛に値する。前半はボールを非常にうまくキープしトライを挙げた。日本のような相手に28点も失うと大変なことになる」と述べ、「速いゲームになることは分かっていた。それが日本のやり方だからだ。それでボールをキープするように努めた。後半は(日本の)スキを見つけたが、28点も失うと常に追う立場になってしまう」とし、スコットランドの反撃については、「前半は十分にできなかったし、スクラムがひどかった。何が起こっているのかは自分で分からなかった。ボールに触るのにきゅうきゅうとしていた」と敗因を述べた。
日本ラグビーに新たな歴史を刻んだスコットランド戦の勝利で、日本代表の世界ランキングはフランスを抜いて過去最高の7位に浮上した。
6位のオーストラリアにもわずか1.44ポイント差に迫った。世界ランク1位ニュージーランド、2位ウェールズ、3位イングランドは前週から変わらず。
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記録的な大雨で冠水したスタジアム 開催を支えた懸命の復旧作業 横浜国際総合競技場
日本戦「日程変更してでも」 スコットランド協会が訴え
<スコットランドの1次リーグ最終戦となる日本戦(横浜国際総合競技場)は、台風19号の影響で中止になる可能性がそれがあり、大会組織委員会は、開催当時の13日の朝に開催の可否を判断するとした。これに対して10月11日、スコットランドのラグビー協会が会見し、「延期をしても、場所を変えてもかまわないので、試合を行ってほしい」と試合を開催するよう強く要請した。
大会の規定では、1次リーグの試合が中止になって場合は、延期せず、引き分け扱いとなって、両チームに勝ち点「2」が与えられる。
同じグループのアイルランドが12日のサモア戦で決勝トーナメント進出を決めた場合、スコットランドは日本戦で勝ち点「2」を得ても、日本を下回り、1次リーグ敗退が決まる。
会見ではスコットランドラグビー協会のマーク・ドットソンCEOが、「われわれはこの試合に向けて4年間かけて準備してきた。開催中止は大会のインテグリティー(健全性)に関わる。日程に柔軟性を持たせるべきで、再考してほしい。試合開始を24時間遅らせてでもプレーしたい。どこのスタジアムで構わないし、無観客でも構わない」と述べ、「どのチームが勝ち抜くか、きちんと試合で決めるべきだ。多くのファンも同じ意見だと思う」と大会を主催するワールドラグビー(WR)に試合開催を強く訴えていることを明らかにした。英メディアによると、中止となった場合は主催者側への法的措置も検討しているという。
これに対して、ワールドラグビー(WR)は、スコットランド協会も大会規定に合意していたとして「コメントにがっかりしている」と声明を出した。
開催国に圧倒的有利な日程に不満 中3日で対戦のスコットランド監督が思わず本音
サモア戦後の会見で、スコットランドのグレゴー・タウンゼンド監督が、1次リーグA組の試合日程が開催国に有利に組まれていることを指摘。最終戦を中3日で日本と戦わなければならないことに不満を漏らした。
スコットランドは9日後にロシアと対戦し、その後、中3日でプール戦で最大の山場の試合、日本との最終戦に臨む。「あと2試合で計10日間の準備期間なのだが…」と言葉を詰まらせた。ロシア戦と日本戦の間は、最短の中3日、選手にとって極めて過酷なスケジュールである。
2019イングランド大会では、日本が南アフリカに全精力を注ぎ込んで勝利を挙げた。しかし、中3日で挑んだスコットランド戦に大敗。結果的にはそれが響き、1次リーグで3勝したにもかかわらず敗退となった。
今大会の日本はロシアとの開幕戦後、中7日でアイルランド、中6日でサモア、中7日でスコットランドと、残り3試合を十分な休養日を確保して戦う。それに対して、3戦目のサモアは中4日で日本を迎え撃つ。
近年、ラグビーはプレーのレベルが上がり、鍛え上げられた大型選手同士が激しいぶつかり合いを繰り広げることもあり、試合後の回復時間が今まで以上に必要とされている。そんな中で、著しく日本有利に見える試合日程に関しては、一部から疑問の声も上がっている。
W杯ではこれまで、開催国やティア1のチームに有利な日程が常識とされてきたが、フェアプレーを最も重視するラグビーの最高峰の舞台が、こんな不公平な日程でいいのか。これまでラグビーに触れたことのないファンからは、改善の余地があるのではとの指摘がされている。(出典 Rugby World Cup 2019/RNS hn/kf)
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ラグビーW杯2019日本大会 日本代表初の決勝トーナメント進出
~試合結果 Topics 放送予定 選手情報~
ラグビーワールドカップ2019日本大会開催地
NHKは31試合 日本テレビは19試合放送 NHKBS4K・BS日テレ4Kでも放送 J Sportsは全48試合 HD/4Kで放送
日本vsスコットランド戦 今年最高の視聴率39.2% サモア戦 32・8% ロシア戦 18・3%
ラグビーワールドカップ大会ボランティア 「TEAM NO-SIDE」 1 万 3 千人
ラグビーの試合はこうして行われる 得点・反則・ペナルティ・プレー
初戦ロシア戦 苦しみながらも勝利で発進
日本、アイルランドに19-12で劇的勝利 世界ランキング2位の強豪を撃破 勝ち点4を獲得 決勝リーグ進出に大きく前進
ラグビーW杯 日本 サモア 38-19で三連勝 ボーナスポントも獲得
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2019年10月13日
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廣谷 徹
Toru Hiroya
国際メディアサービスシステム研究所
代表
International Media Service System Research Institute
(IMSSR)
President
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