「いくさんのお部屋」つぶやきNo.3

日頃の何気ない日常をつぶやいています。

GWの城山にて

2007-05-07 11:53:54 | クライミング
  城山にクライミングに行って来た。GWはいつも小川山というのがここ数年恒例となっているのだが、小川山のこの時期は待ちかねている人が多いせいか超過密状態になる。車を止めるところも、ままならないこともあった。
 それで、今まで晩秋か冬にしか行っていない城山に行くことにした。この時期、さすがに南壁は暑いだろうということで、初日はチューブロック、3日目はワイルドボアゴージで登り、夏でも登れると「IZU JOYAMA」に紹介されている北壁ワイルドターキーゴージを初めて訪れ2日目に登った。
今回で城山は10回目だが、この季節は初めてのことである。新緑の衣装をまとった城山は、気品が感じられてまた一段と美しい。
 この4月で退職予定だったはずの、修善寺ユースのペアレントのTさんご夫妻が連休明けまでまだ残られているということがわかり、宿泊はいつものユースへ泊ることにした。
 往きの高速では二度の事故渋滞に巻き込まれてしまい、本来なら9時前には着いているはずなのに11時を過ぎて着いた。大仁駅で9時半に待ち合わせていた仙台から来たNさんを2時間ほど待たせてしまった。
 チューブロックで登り始めたのはもう昼過ぎになっていた。いつもの、イスタンブール5.8と椿の森の中で5.9を登ったあと何年か前にワンテン状態でほっておいていたストーンフリー5.10cに取り付くが、下部でホールドを迷いテンションを掛けてしまう。そのつぎはミウラー5.11aをトップロープで上まで何とかテンション掛けながらも抜けるが、上部では左のオンリーイエスタデー5.10dの方から登ってしまったようだ。ミウラーは上部が核心だという。
 最後にもう一度、ストーンフリーにチャレンジしたが、最後の核心で落ちてしまった。根性が足らない。しかし午後からの割には、充実したクライミングが出来た。ここも、ほぼ貸し切り状態だった。
次の日は城山頂上で富士山を眺め、ワイルドターキーゴージへと下る。クッキングワールドの手前を左に急降下する。落ち葉が滑りやすい。ハシゴが取り付けられていてそこを下りるとたどり着く。ここは、左壁と右壁があり見た目にもかなりスケールが大きい魅力的な壁だ。難点は足場が悪いことと、毛虫がやたらと這いずり回っていたことだ。
 左壁の正面当たりに陣取って、Nさんがさっそく左壁右の、めぐり逢い5.9をTさんのビレーで登り出した。暢気に用意をしていた私たちは、ラク!という大声とともに岩の落ちる凄まじい音でビックリしてビレーをしているTさんの方を見ると、一抱え程の岩と大小さまざまな岩がバラバラと落ちていった。幸いTさんは茂みの中に逃げていて避けられたが、危機一髪といった感じだった。
 Nさんの乗り込んだ岩だったらしいがしばらく、足で抑えつけてくれていたので逃げる時間があったようだ。側で見ていた私たち女性3人は恐ろしくなり、まったく意欲を喪失してしまった。なのに、男性陣はなんて危機意識がないのだろうと思い呆れてしまった。あんなに、恐い目にあった当人はすぐに次のルートを登り出している。
 女性3人は、まだ用意をする気力も湧かずに恐怖の余韻に浸っているというのに…。基本的に男女は違う人種だとしか思えない。だから、無謀にも突っ込んで死に至るのが男性の方が多いのだろう。これは、産む性であるために種の保存本能(?)と因果関係にあるのかもしれないとふと思ったりもした。
 しばらくして、ようやく落ちついて来て私たち女性陣も登り始めたが、私は著しく集中力に欠けてやる気もなくなり、ウォークドントラン5.10bにトップロープで取り付くが、気持ちが引いてしまっていたのか出だしもムーブを手間取り最後は直登するなら非常に難しいと思い、そこから投げてしまい下りてしまった。あとの人の登りを見ていて分ったのだが、このルートの最後は右に巻くようだ。
 次に、みんながすでに取り付いていたマミーブル-5.10cにトライしてフラッシング出来た。これで気を良くして、少しは意欲が回復してきたのでディザイア5.12aにザイルが掛っていたので、トップロープで登らせて頂く。出だしから非常に困難。Nさんの「左のガバを取りに行って」というアドバイスも私には何のアドバイスにもならない。ガバというものはガバッと持てるからガバというのであろう。少しも引っかからず、ツルリンと指先が滑ってしまう。「何でこれがガバなんや」と私。「足を上手く使えば、ガバになる」とNさん。トップロープで張られていると進行方向へ進めない、されど緩めてもらうとムーブが起こせないというジレンマに陥り、仕方なく右側の本物のガバを見つけてぐいっと体をあげて次のムーブへインチキ登り。そのあとのムーブは少し続きレストできたが、その上はまた非常に困難。とうとう最後の核心ではお手上げで下りて来た。精も根も尽き果ててぐったりしてしまった。
 しかしこれで次の意欲に繋がり、お買い得情報とイレブン入門ルートというトポの添え書きに惑わされて、マイウェイ5.11aに取り付いた。いや取り付いたつもりだった。自分の実力では11aはかなり難しいので、取り敢えずはヌンチャクを掛けに行こうと思っていた。
 ところが、1ピン目を掛けたとたんにテンション。まだそのときは疲れているのだろうかと思いながら、2ピン目を掛けにホールドに手を伸ばすが、見かけよりも小さくて持てない。行けば行けそうにもないが、などと思いながらもグランドホールが恐いので愛用のチョンボ棒で掛ける。そのあともますます、ホールドが細かいというより、私の感覚ではホールドがないとしか言いようがない。
 「おかしいわ! ホールドがないねん」とビレーをしてもらっているSさんに話しかける。きっと私がホールドを見ていないだけで、Sさんは何とか登れるだろうと思い、最後のピンまで何とかチョンボ棒を駆使して終了点にたどり着いた。しかし、ここの終了点にカラビナが設置されていなくて鎖が二本のみぶら下がっていて、その鎖にヌンチャクをセットしてザイルを通していたら、下から「マイウェイのルートと違うで~、それはハードラック5.11dや!」とトポを見ながらMの声。「え~ぇ~~~!! どうりで難しすぎや!」と私。そこで回収のために、ザイルの結び直しを試みたが鎖の穴が小さいので抜けないとこまるので、カラビナを残置しようとしていたら下から「上にマイウェイの終了のカラビナがついてるよ~」というアドバイスでもう少し登り、マイウェイの終了点を利用して回収できた。ちなみにマイウェイは、私の登ったルートの右二本目だった。この日は、お疲れのうちに消耗してしまい終了となった。
 3日目は、今年の冬からの宿題の心の愛5.11bが残っていたのでワイルドボアゴージへとSさんと向かった。城山物語でアップ後に、ヌンチャク掛けに行ったが、ハング下までしか行けなかった。久しぶりのせいか下部のムーブも難しく感じられた。次のトライのために消耗しないように、ハング下で下りてきた。
 2回目もやはり、ハングの大ガバに届かない。ムーブが決まらないので、しばらくおさらいをする。3回目は、回収を兼ねて登るが出だしでテンションが掛り、すでにホールドが持てない。「3日目なので疲れがたまっている」などと言いながらも回収に向かう。ハングを越えないと回収が出来ないので、テンションを掛けてから復習しておいたムーブを試してみたら、すっと大ガバに手が届いた。
 やっぱり、疲れがでているときはだめだ。私の実力はこんなものだと納得した。次にまた来られるようだったら、フレッシュなうちに再チャレンジしたいと思いながら、帰路の登りを重い足取りで帰っていった。
 次の6日は雨の予報なので、早朝に帰ることにしたので、これでGWの城山クライミングは終わったことになった。

    

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4 コメント

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Unknown (自由)
2007-05-08 22:33:06
こんにちは。自由です。いくさん、11dにヌンチャクをかけるって、すごい根性ですね!!見習わなければ!!最近はトップロープの恩恵ばかりですから。ターキーゴージは静かでちょっとアルパイン的が魅力ですが私も落石に用心して、ヘルメットをかぶっています。だんだんに安定したエリアになると思うのですが・・・・。
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Unknown (iku)
2007-05-09 00:02:56
お久しぶりです。今回は、どこでしたか? お会い出来るかと思っていたのですが…。ルートを知っていたらヌンチャクをかけに行きませんよ。知らぬが仏です。ターキーゴージはたしかに魅力的ですね。上手くなって、いろんなルートを登れるともっと楽しいでしょうね。しかし、見上げていると落ちそうに見える岩が沢山あって恐いです。でも、城山はまた行きたくなります。
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Unknown (ari)
2007-05-13 20:52:58
クライミングは止めたと前に読んだので残念と思っておりましたが、安心しました。
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Unknown (iku)
2007-05-13 21:51:46
お久しぶりです。指を痛めていましたので、人工壁はしばらく休んでいました。ちょっと、私生活も忙しいのでまた城山以来行けていません。
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