「いくさんのお部屋」つぶやきNo.3

日頃の何気ない日常をつぶやいています。

山の思い出

2017-02-28 22:19:00 | 雑感
昨日の記事を書いていて彼女たちとの一番の思い出深い山行きのことを思い出した。
2006年7月の終わりのころ、昨日奈良に行ったメンバー4人で涸沢から奥穂高岳を目指したときのことだ。2005年の尾瀬の次の年で北アルプスは初めてなのはもちろんだが、高山も初めてのことだった。

「行けなかったら涸沢止まりでもいいやん」という軽い気持ちでだった。
おまけにこの年の7月の終わりは涸沢の雪がまだ溶けていなかった。
今まで何回もこの涸沢に入っているのだが、夏の時期に雪の中を涸沢に向かって登って行ったのは初めてだった。
一度経験した5月のゴールデンウイークに登った時と同じような状態で、途中から夏道は現れていなくて雪のトレースをたどることになってしまった。みんなの分のアイゼンは用意はしてあった。だが彼女たちはもちろんアイゼンなど付けたこともない。
こんなところに、未経験の60歳近い女性と行くとは「何という無謀な」と後々にも山仲間から私は非難されている。
今では私もほんとうによく行ったものだと思う。

その時の私は、涸沢からのあの穂高連峰を、山の雄大さを彼女たちに見せたいという一心だった。
山の魅力をどうしても味わってほしいと…

「馬を水飲み場に連れて行くことはできるが、水を飲ますことはできない」と言われるが、水を飲んでくれたので同じ感動を今でも共有できるのだとつくづく思う。

人は一人で生きてきたのではないと思う。
私は多くの人に恵まれていたと思う。
そう思うと感謝でいっぱいになる。


やっと辿り着いた涸沢小屋のテラスで


次の日、また雪の中奥穂高岳に向かう。


奥穂高岳に向かうザイテングラードを登る


奥穂高岳頂上


涸沢を見下ろす