一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

悪夢の社団戦2017(4)

2017-07-18 00:54:52 | 社団戦

第5図以下の指し手。▲7三玉△7二金▲7四玉△5五飛▲同銀△9八馬▲6五銀△9七馬▲5四桂△8六馬▲4二桂成△同金寄(投了図)
まで、八王子氏の勝ち。

第5図で投了しようとしたが、▲5五角には▲4六銀のヒモがついていた。慌てて次の手を探したが、▲8一玉は△8二金で詰まされると判断した私は▲7三玉と引いた。が、これが一局を棒に振った大悪手。△7二金から押し戻され、今度こそ負けにした。
数手後の△4二同金寄に▲8一飛と打つつもりだったが、△9二角がある。私はここで投げた。
感想戦。第5図で▲8一玉なら、角の利きがあって詰まない、と八王子氏に指摘された。
ああそうか! 私の角は左辺に利かせる意味もあったんじゃないか!!
幻の王手角取りに時間を割いてしまい、従来の読み筋を失念してしまった。
あうぁーっ!! 3勝4敗で負けか!! これは痛い! あまりにも痛い!!
社団戦は3―3の最終局での負けが最も罪が重い。私は激しくうなだれた。

引き続き4回戦が始まったが、私はこれにてアガリ。夢遊病者のように、4階へ降りた。物販コーナーの近くにTag氏がいたので、軽くおしゃべりする。
そこに浦野真彦八段が顔を見せた。浦野八段は関西在住の詰将棋の名手。話を聞くと、今日はこの社団戦に参加するためだけに、上京したという。
ワイドショーの出演は、TBS系の「ひるおび!」だったらしい。最近は「藤井効果」で、棋士が何人もテレビに出演している。浦野八段もその恩恵に与かったわけだ。
「澤田クンも『藤井被害者の会』に入っちゃったからねえ」
同会は、藤井聡太四段に2回負けると、「入会」できるらしい。澤田真吾六段は先日の王将戦で藤井四段に2敗目を喫し、28連勝を許してしまったのだ。
「私も入ってますからねぇ」
と浦野八段。
…ということは、浦野八段は藤井四段と2局対戦しているということか。勝敗云々より、そちらのほうがスゴイ。
浦野八段の話は氏の体重のように軽快で、とてもおもしろかった。
ブースを見れば浦野八段の詰将棋が並んでいたのだが、買うまでには至らなかった。でも、7手詰集を買うのだった。
LPSAのブースに行くと、島井咲緒里女流二段に声を掛けられた。
「今日はLPSA(星組2008)で出てるんですか?」
「いえいえ大野教室で…」
私は恐縮するのみである。島井女流二段はムッとしたはずだが表には出さず、気さくに接してくれる。島井スマイルも健在で、瞳がキラキラしている。「そうだ横山先生は順位戦昇級おめでとうございます!! 先生にはこのところよくお会いしていたのに、つい言うのを忘れてました」
「いえいえ、でも今期の順位戦は負けちゃいましたから」
「棋士同士の結婚で、旦那さんが昇級するじゃないですか。あれ、手柄は奥さん側にあるんです。だから島井先生は素晴らしい。あげまんですわ」
島井女流二段は笑って否定するが、実際奥さんのチカラは大きいと思う。
ところで私はさっきの激戦で口の中がカラカラ。一部歯槽膿漏もあるので、口臭がするのではと気が気でない。
「9月は10日にイベントがあるんですよ。だからぜひ参加してください、フフッ」
「あ、ああ…そうですか」
私は徐々に島井女流二段から離れるのだが、島井女流二段はそのたびに空間を詰めてくる。何だか恐縮してしまって、私はLPSATシャツ(3,000円)を買うことにした。渡部愛女流初段デザインの「将棋愛」だ。
奥から渡部女流初段を呼び、いっしょにサイズ選び。そしてシャツにサインをしてくれた。しかし紺地に黒じゃ目立たないと思う。
「…ただの汚れじゃねぇか?」
「えー」
というバカバカしい会話を楽しんだ。
仕上げに島井女流二段、渡部女流初段、堀彩乃女流3級の写真を撮らせてもらった。
そのお礼というわけではないが、渡部女流初段の扇子(1,940円)も購入させてもらう。
バッサバッサと散財していくこの感覚、久しぶりだ。
廊下に出ると、元奨励会三段のChi氏とバッタリ遭ったので、さっきの将棋の顛末を嘆いた。といっても、Chi氏には興味のない話だろう。
5階に戻ると、みなは激闘中だった。Yaさんもまだ観戦している。
Hon監督が
「さっき大沢さんが対局中、後ろから愛ちゃんが見てたんだよ」
と言う。
「ええっ!? …いつ!?」
終盤、私の玉が中段に逃げ出したあたりで、渡部女流初段が私の背後から戦況を見守っていたという。
その将棋を私は負けたのか!!
キツイ。あまりにもキツイ。せっかく愛ちゃんにいいところを見せるチャンスだったのに、それを活かせなかった…。頭頂部を見られたことも含め、ダブルのショックだった。

4回戦は、みんなバタバタ負けた。唯一、大将のShin氏が気を吐き、対穴熊の将棋を快勝した。しかし1勝6敗でチームは敗れ、トータルで1勝3敗となった。まさかこのメンバーで負け越すとは…。せめて私が3回戦で勝っていれば2勝2敗で、これはまだ昇級を狙える位置となり、だいぶ景色が違っていた。
さて、打ち上げである。参加者はHon監督、Shin氏、Tod氏、Hos氏、私。佐藤氏も加わって、最終的には7人となった。
場所は浅草寺から少し歩いたところにある「土間土間」で、昨年と同じだ。3時間飲み放題コースを注文した。
みなが生ビールを頼み、まずは乾杯。私は喉が渇いていたので、旨かった。
今日はアマ竜王戦の決勝トーナメントがあり、佐藤氏も観戦してきたらしい。「みんな将棋を見たいだろ」と、古作登―中川慧梧戦を並べる。「ここでどう指したか」「ここで次の手がいい手だった」と解説付きで並べてくれるのだが、私は3回戦の負け将棋が脳裏に渦巻いていて、心ここにあらずだ。
やがて、みなが今日指した将棋を佐藤氏が添削してくれることになり、私も見せた。
まず八王子戦は、終盤△5四銀の局面で、▲6五歩(参考1図)があったという。そこで△7四金なら▲5六玉で先手よし。
この組み合わせは見えなかった。

さらに白門戦は、終盤▲4五飛に△同銀と取るべき、とのことだった。以下▲同馬△3四歩▲4四歩なら、△3三金(参考2図)と耐える。

そうか…。私は△3三金が読めなかった。以下▲4三銀なら△2一玉。先手の追撃が一手すけば、後手は△4九角成▲同銀△同竜があり、こうなれば後手勝ち。▲4三銀を打っていなければこの時▲6五角の王手竜があるが、その時は竜を先に切ればよい、とのこと。
なるほど確かにそうで、まあ▲4四歩では▲4四銀もあるから私が明快に勝ちではないが、それでも▲4五飛には断乎△同歩と取らねばならなかった。
この後は、Hos氏の王手放置の将棋も見せてもらう。相手の△3七竜を△4六竜とした手が▲4九玉への王手で、これを見落として負けたという。
Hos氏は残念だったが、真剣勝負だからポカが出る、ということもある。この次頑張ればいいのだ。
最後はTod氏の将棋をつつき、終盤の寄せ合いを勉強した。
というところで、長かった1日が終わった。皆さまお疲れさまでした。
私の次回参加は難しい。とにかく将棋がダレていて、話にならん。このままフェードアウトしそうな気がする。
コメント (2)
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