一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

はじめての愛(前編)

2017-07-22 00:13:45 | LPSA麹町サロンin DIS
6月29日(木)のLPSA麹町サロンin DISは渡部愛女流初段の担当だったが、前日までに1部と2部に1席ずつ空きがあり、私は1部に申し込んだ。これで6月は大野教室6回、麹町サロン2回、さらに社団戦にも参加した。働き盛りの男性が仕事もせずに将棋三昧とはバカ丸出しで、自己嫌悪に陥るばかりである。
当日は松戸でマトモトキヨシの株主総会があり、初めて参加した。進行はなかなかおもしろく、こんなことならもっと早くに参加するのだった。

家に戻り、午後2時に再び家を出て四ッ谷に着いたあと、駅前の小諸そばで二枚もりを手繰った。
左で食べていた女性はめんつゆがなくなってしまったようで、お代わりを所望していた。そばを食べていて、こんなことってありますかね?
ここで時間を取ってしまったので、麹町へは最短距離を行くしかない。かつての我が会社の前を通った。この会社での6年半は我が半生の黒歴史で、一切思い出したくない。
幸い昔の連中には遭わず、麹町サロンへ無事到着。部屋に入ると、渡部女流初段にSug旦那氏、Tod氏、Tak氏がいた。何だ、いつものメンバーだが、Tak氏はまたこの将棋のために上京したのだろうか。
「いやあ大沢さん、残り1席は大沢じゃないかって話してたんですよ」
とTod氏。どうも、すべて見破られていたようだ。
私は渡部女流初段に挨拶。渡部女流初段には6月10日に大野教室で教わったばかりだが、麹町では初めてである。13,000円を渡した。今回の指導料4,000円(ファンクラブ料金)に、「勝手にマッカラン勝負」の3勝分9,000円を足したものだ。これにて今年のマッカラン勝負は完了したが、来年は行えるかどうか。
もう3時を過ぎているので、すぐに駒を並べた。

初手からの指し手。▲7六歩△8四歩▲6八銀△3四歩▲7七銀△6二銀▲2六歩△8五歩▲7八金△7四歩(途中1図)

▲5六歩△7三銀▲4八銀△6四銀▲6六銀△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩△8二飛▲5七銀上△3二金▲5八金△4二銀▲2五歩△3三銀▲6九玉△4一玉▲3六歩△4四銀▲4六銀△5四歩(第1図)

渡部女流初段は人気があるので3コマ体制。それに伴い指導時間も1時間半に短縮されている。それでいて料金は4,000円で変わらないから、やや不満は残る。
もっともそれも、渡部女流初段の笑顔を見れば雲散霧消してしまうのだが。
「恐れながら平手でよろしいでしょうか」
と私。渡部女流初段は笑って応じる。
Tod氏は、
「一公さんにはいつも二枚落ちで指してもらってるんですが、今日は飛車落ちで…」
と言い、渡部女流初段が苦笑した。
Tak氏は飛車落ち。Sug旦那も飛車落ちで、中飛車を指していた。つまり先日の堀彩乃女流2級戦のときと同じ戦法で、とすると先日の手合いも飛車落ちだったに違いない。Sag旦那、数年間お会いしないうちに、腕をあげたということだ。
渡部女流初段は黒のノースリーブ。しかし残念、上にカーディガンを羽織っている。クーラーが効いているからこうなってしまうのだ。
「(渡部女流初段のカーディガンを脱がすには)北風と太陽だね」
とTod氏に言ったら、「何それ?」と返された。
「オレもよく知らないけど、太陽の熱さで脱がす話だよ」
ホントにバカな会話だと思う。
私の▲7六歩に、渡部女流初段△8四歩。私は▲6八銀とし矢倉を目指したが、渡部女流初段は△8五歩を決めて△7四歩(途中図)と、早くも攻勢の図だ。昨今は後手の急戦矢倉が主流で、「相矢倉」が死語になりつつある。
渡部女流初段は右銀を繰りだし、私は▲6六銀と対抗する。以前植山悦行七段に同じ手を指され▲6六歩としたら、「ここは▲6六銀としなきゃあ(ダメ)!」と怒られたことがある。私も学習しているのだ。
右側の銀も同じ動きになり、四枚の銀が中央で対峙した。

第1図以下の指し手。▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲2五飛△7三桂▲3五歩△5五歩▲同歩△3五歩▲3四歩△6五銀▲同銀△同桂▲5六銀△5七歩▲4八金△6四銀▲6六歩(第2図)

△2三歩に▲2五飛。▲2八飛でもいいが、手詰まり解消の意味も含めて、ちょっと攻め味を出してみた。
渡部女流初段△7三桂と、後手番ながら攻勢を取る。右金は△6一金だが、中央に薄い分、飛車打ちには強い。
私が▲3五歩と先攻すると、渡部女流初段は△5五歩▲同歩を入れて△3五歩。私の▲3四歩はやや気が利かないが、ほかの手が分からなかった。
渡部女流初段は△6五銀。先日のKaz氏のような攻めだ。次に△7六銀があるので私は▲同銀と取るよりないが△同桂で、上手はこの桂が活躍すれば勝ち、私がこの桂を取りきれれば勝ち、の構図になった。
ここで▲6六銀は△5六歩があるので、私は▲5六銀と据える。これは▲6六歩の桂取りも見ている。
グズグズできない渡部女流初段は△5七歩を利かし、△6四銀。
私は待望の▲6六歩。しかし第2図で恐れていた手があった。

第2図以下の指し手。△5五銀右▲6五銀△4六銀▲同歩△5二飛▲5四歩△6二金▲5七金△6四歩▲5三桂△同銀▲同歩成△同金(第3図)

渡部女流初段は一手指すごとに局面を移るので、こちらはその分じっくり考えられる。ただし指導時間は1時間半だから、ややタイトである。
第2図で渡部女流初段は△5五銀右としたが、私は「左」で来られるほうがイヤだった。
こちらのほうが角交換になる変化があり、そうなれば△5七歩の拠点が残っている下手が忙しい。
本譜は▲6五銀と桂得し、この岐れは下手悪くない。以下△4六銀▲同歩で下手には△3六角(王手飛車)のスキができたが、まだ角は持たれないだろう。
渡部女流初段△6二金。ここ△6四歩なら▲同銀△5四飛▲6五銀で下手が指せると思った。私は▲5七金とイヤミな歩を払って一安心。
本譜に戻り△6四歩に▲同銀は△5四飛でゲームセットだが、▲5三桂が狙っていた手で、△5三同金まで下手が銀得となっては、さすがに有利を自覚した。
さて第3図でどう攻撃を続行するか。

(つづく)
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