一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

はじめての彩乃(後編)

2017-07-05 00:04:54 | LPSA麹町サロンin DIS

第2図以下の指し手。△9四歩▲9六歩△5一飛▲2五飛△4二角▲4五桂△3五歩▲4六歩△3六歩(第3図)

第2図で△5五同銀は▲4五桂で、A△4四角は▲5六歩△同銀▲4四角で下手勝ち。またB△4二角も▲5三歩で、上手は指しようがない。
それで堀彩乃女流2級は△9四歩。私も▲9六歩。さらに△5一飛。やはり5五歩は取りづらいのだ。
ここで私が間違えた。▲2五飛と浮いたのがそれで、ここは▲1六歩と辛抱するべきだった。そう指さなかったのは、仮に▲1六歩なら上手も△1四歩と返す。この将棋で△1五角と出る手はもうないだろうから、この2手は指しても指さなくても同じ、と考えたのだ。
さりとてほかに指す手も難しく、たとえば▲5七銀右は形だが、これだと先のAの変化になった時、△5六同銀が▲5七銀に当たってくる。▲4七銀も同様である。
▲7七角はあるが、こんな一手パスみたいな手は指せない。それで▲2五飛と浮いたのだが、こんなヘンな手はなかった。
本譜は△4二角に▲4五桂と跳ねて1歩得したが、先に角を逃げられているので、当たりが弱い。しかもそこで△3五歩と軽く突かれて、桂取り。居飛車が忙しくなってしまった。
やむない▲4六歩に△3六歩と取り込まれては、いつの間にか居飛車難局である。

第3図以下の指し手。▲4七金△3三桂▲同桂成△同金▲5六桂△2四金▲同飛△同角▲4四桂△4五歩(第4図)

△3六歩は△4七歩▲同銀△3七歩成の時限爆弾である。だから▲2六飛で取り除きたいが、△3五銀がある。そこで▲4七金と上がったが、これがまた筋悪だった。
たとえ▲3六金と取れてもソッポだし、玉形を弱めた罪のほうがはるかに大きい。
堀女流2級△3三桂。飛車取りにもなっているから私は▲同桂成としたが、△同金で上手の駒がいきいきと働いてきた。
桂成ではまだしも▲2九飛だった。以下△4五桂▲同歩△5五銀なら、▲5二歩△同飛▲4四桂で勝負になる。これでも自陣が薄いから自信はないが、これしかなかった。
本譜に戻り、△3三同金に▲3六金は△5六桂がある。だから逆に▲5六桂と打ったが、△3四金と指されたらどうしようかと思った。
本譜は△2四金。これは私にも金が入るからだいぶ事情が違う。私はよろこんで二枚換えに応じ、まだ指せると思った。
が、△4五歩と指されてみると上手の駒に遊びがなく、下手は歩が伸びてないから迫りようがない。ここで戦意が萎えた。

第4図以下の指し手。▲4五同歩△6四桂▲6五銀△2九飛▲3九歩△1九飛成▲4六金打△2八竜▲3六金寄△3一香(投了図)
まで、64手で堀女流2級の勝ち。

第4図では▲2六歩と打って催促したいが、幸便に△1五角と覗かれ、今度は△4六歩~△4八角成が生じる。ここで▲1六歩としなかった弊害が出た。一手でもおろそかにしてはいけないという教訓がここにある。
私は▲4五同歩と取ったが、△6四桂がきつい。△7六桂を防いで私は▲6五銀と打ったが、ここに一枚使ったのはマズかった。苦しいが▲7七銀とすべきだったか。
△2九飛に▲3九歩も意味不明。ここに歩を打ったため、▲3三歩の攻めがなくなってしまった。
△1九飛成で投了の時期だが、投げきれない。▲4六金打は見苦しい延命策だが、△3一香に指す手がなくなり、投げた。
感想戦。私はまっ先に▲2五飛を悔やんだ。ほかに指す手も難しいが、やはりこの手はなかった。
△3三桂に▲同桂成と、この桂を交換するようではダメ、と私は自嘲する。堀女流2級も左桂が交換できて、好転を感じたらしかった。
私は加藤流で、感想戦はあまりしない。サッサと切り上げると、堀女流2級はもう一局申し出てくれた。麹町サロンは時間制なので、時間内なら何局でも教わることができるのだ。しかし私はその気力がなく、辞退した。

堀女流2級はテンポよく指し、対局態度もしっかりしていて、10年選手のようだった。デビュー後は勝ったり負けたりだが、いままで通り精進すれば、すぐに女流初段になれるだろう。
ビルを出てスマホを見ると、15時55分。わずか50分足らずの夢の時間だった。
このまま帰宅しても早いので、秋葉原で途中下車する。
腕時計を買おうとヨドバシカメラに寄ったのだが、値段がやや高かった(1,500円)のと、気に入ったデザインのがなかったので、見送りとした。
コメント
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