一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

冬の北海道旅行2016(1)

2016-02-15 00:06:42 | 旅行記・北海道編
何と、路面に雪がなかった! 路肩に雪はたまっているが、車道はアスファルトが見えている。ここだけ見たら東京と変わらず、冬の札幌では初めての景観である。
日本の暖冬もここに極まれり、か。
私は時計台へ向かう。しかし何となく方角を間違えてしまい、道内時刻表にある札幌市内地図を参考にしながら、ようやっと時計台に着いた。
時刻は午後10時近くになっていた。今や札幌の一等観光地である時計台だが、さすがにこの時間では観光客もいない。私は向かいの建物の2階にのぼり、デッキから時計台を鑑賞した。
駅に戻る途中で、ラーメン屋に入る。時計台に行く前に目をつけていた店で、塩らーめんを一推しにしているのが珍しいと思った。
というわけで、塩らーめん(760円)とぎょうざ(380円)をオーダーする。
店はカウンターだけでこぢんまりしていた。さらに繁華街から外れているので不利感はあるが、それだけに私のような旅行者にはありがたかった。
出てきた塩らーめんとぎょうざは、どちらも美味かった。
両方とも食べ終えて満足していると、店主に「雪まつり見物ですか?」と話しかけられた。田中哲司のような無口な感じの人だったから、意外だった。
「さっき東京から来たところでして、この時期は毎年来てます」
「もう全部見て来たんですか」
「いえ、(ですから)さっき飛行機で着いたばかりでして」
私は今夜東京から着いたばかりと強調した。
「今年は4丁目で初の試みをやっていて、こう、雪像の一部が、前にせり出しているらしいです」
「ほう、それは楽しみだ。…でも今年は、雪がずいぶん少なくないですか?」
「昨年の11月に62年振りの大雪を観測したんですけど、それからはダメですね」
今期は北海道に何度か大寒波が襲ったはずだが、札幌は無縁だったのだろうか。いずれにしても、無事雪まつりが開催されたのだから、それでいい。
さて、駅前のネットカフェに向かう。信号の青が点滅したが、私は無理しない。早く店に入ると退店時間も早くなるからで、少しでも時間を稼ぎたいのだ。
「アイ・カフェ札幌センチュリーホテル店」には、10時25分過ぎに入った。最長のナイト9時間パックにしたが、明朝7時29分には出なければならない。
ネットで雪まつりを調べると、旭川は6日の12時からとにかく明るい安村、7日の12時より柳ジュンが登場する。またさっぽろは、6日の19時より水木一郎のライブ、7日は12時より、とにかく明るい安村、15時よりMay Jが登場となっていた。詳らかには調べないが、とにかく明るい安村が両方に出るのはスゴイ。現在の勢いを表しているようである。
なお、さっぽろでの自衛隊のコンサートは、11日(木・祝)となっていた。
以上を勘案すると、6日に旭川、7日に札幌としたほうがよさそうだ。
道内時刻表を繰ってみる。いまやJR路線は壊滅状態、路線バスも掲載が大幅に削減され、昔ほど読む楽しみはないが、それでも楽しい。
私の好きな札沼線を見てみる。と、下り新十津川行きの列車が2本に、新十津川発の列車が1本に削減されていた!! ここ数年は下り、上りとも3本で推移していたのに、突然の削減である。
JR北海道には留萌本線の留萌―増毛間や、札沼線の浦臼―新十津川間をどうかするというウワサがあり、その一環として普通列車の削減が図られたのかもしれなかった。
しかし本数が少なくなればなるほど、乗りたくなるのが鉄道マニアである。こうなったら、明日6日は早朝から札沼線に乗るしかない。
午前2時過ぎに横になったが、天井のライトが直撃して、眠れない。座椅子を立てかけたり横になったりしたが、どうもしっくりこない。しかも口の中は苦い。こんな感じで時間は刻々と過ぎてゆく。これはダメだな、と思った。

翌6日(土)。もう眠れないと諦め、パソコンを立ち上げた。
私はもう一度、道内時刻表を見る。と、札沼線の項が4ページあるのに気付いた。ここには新十津川行きが1本、新十津川発が2本書かれていた。つまり、新十津川発着の列車はちゃんと3本ずつあったのだ。私としたことが、前夜は2ページぶんしか見ていなかった。
これならあえて札沼線に乗らなくてもいいが、ネットカフェを出ても、ほかに時間をつぶすところがない。私は予定通り、札沼線に乗るしかないのだった。
札幌駅に入り、新十津川までの切符を買った。まず、06時59分の石狩当別行きの列車に乗る。
列車はロングシートの味気ないものだが、石狩当別の1つ先の北海道医療大学まではJR北海道のドル箱で、乗客も多いのだ。札沼線には学園都市線の愛称が付いているが、それも電化区間の北海道医療大学までと個人的には考えている。
車両には鉄道マニアも少なそうである。私の向かいに座った女性は白石美帆そっくりだが、強烈な眠気が襲っているようで、ガクン、ガクンと頭を揺らしている。
外は雪が降っている。列車は高架を淡々と走り、石狩当別07時38分着。ここで新十津川行きに乗り換えとなる。07時45分発で、ここから気動車のキハ40だ。乗り換えは私と同病が多かった。すなわち鉄道マニアで、週末ではあるが、例年より多い気がする。
1両の列車にはボックス席に1人が座り、それでほぼ埋まった。札沼線の末端区間は一級のローカルぶりだが、だからこそ乗る乗客がいる。とはいえこの列車が満席にならないと、営業的には辛いのだ。
定刻に出発する。窓外の景色を眺めながらのんびり行く列車旅は最高だ。積雪も札幌市内を離れ、だいぶ厚くなってきたようだ。
反対の席の青年は鉄道マニアで、一眼レフカメラやスマホで窓外を撮影している。
私は朝食を買いそびれたので、口ざみしい。そして口中が苦い。
数席先のオッサンは、列車が駅に停まるたびに、駅名板を撮影している。この手合いは私が一昨年根室本線を各駅停車で横断した時もいたが、ちょっとせわしない。私の場合、撮影できる範囲に駅名板や駅舎があったら、ちょろっと撮影する感じである。鉄道マニアには「乗り鉄」「撮り鉄」などいろいろあるが、私の場合は「乗り鉄」の成分が強いと思われる。
08時17分、石狩月形に着いた。ここで列車行き違いのため、23分停車する。
ここで私たちは外へ出る。これは定跡というか常識で、車両や駅舎を撮影するのだ。
ここまで来ると、やっぱり雪が多い。ホームから下を見ると、反対車線のレールに粉雪がかぶり、見えなくなっていた。この上を列車が通るとは思われない。大丈夫なのだろうか。
(18日につづく)
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