一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

さっぽろ雪まつり

2011-02-19 15:55:33 | 旅行記・北海道編
午後2時。大通5丁目東で、陸上自衛隊第11音楽隊による、「雪まつりコンサート」が始まった。J-POPを中心に、熟練の演奏が繰り広げられる。曲の合間に、司会進行の女性隊員が
「私は関東の出身なんですけど、北海道では『手袋をつける』ということを、『手袋を履く』というんですよね。あと、『ゴミを投げる』とか…」
とプチ方言を教えてくれる。
演奏中にも雪が降っていたが、雲が切れ、空は快晴になった。
と思うと西から雨雲が流れ、再び雪が降る。冬の北海道で寒さは覚悟の上だが、雪だけは困る。傘をさすのはヤボだし、オーバーにフードはついていない。抵抗なく雪をかぶるだけになる。
アンコールでは、アニメの女性ヒロイン特集として、「魔法使いサリー」や「ひみつのアッコちゃん」など4曲がメドレーで演奏された。
今年もコンサートを大いに堪能して、私は13丁目にある北海道資料館へ直行した。雪は雹に変わった。これも初めての経験である。
北海道資料館も毎年お邪魔している。館内には無料の展示室がいくつもあるが、毎年出展している同好会もあり、若干の既視感はある。
今年は2階の大広間でジャズのコンサートがなく、ちょっぴりさびしい。
藤田麻衣子さんに雰囲気が似ている「ゆきみどり」さんが、今年も出展をしている。路傍の草花を写真に撮り、ポストカードにして展示している。彼女に会うのも、雪まつりでの定番だ。
観光客のおばちゃん方がたいそうこれらの作品を気に入って、いろいろ質問をしている。私が話に加わる機会がない。
帰り際、みどりさんとちょびっとだけ話をする。彼女はブログの類をやっておらず、自作の宣伝はあまりしていないそうだ。展示会の出品も不規則とのこと。
「今年もここに来られてよかったです。ここに来られるということは、1年間無事に過ごせたということですから」
私は少し感傷的になって言った。
北海道資料館を出る。雪は相変わらず降っている。6丁目だったか、みそ汁の無料サービスがあった。この類のサービスは観光客が長蛇の列を作るのだが、いまはわりと人が少ない。
(寒さで)死んじゃうよー!! と叫びつつ、カップのみそ汁をいただく。雪で冷えた体に、熱いみそ汁が美味い。試供品のみそもいただいて、先へ進む。
6丁目は食の広場である。数年前に真駒内会場が廃止になってから、そこに出ていた店がこちらへ引っ越した形だ。ちなみに現在では、札幌ドーム周辺の「つどーむ会場」が真駒内会場の代わりを務めている。そちらには、まだ行ったことがない。
チョコバナナ、300円。目が点になる。名寄のフェスティバルでは100円だった。
広場の一隅で、味噌バターコーンラーメン600円を、半額の300円で販売していた。さっぽろ雪まつりは、きょう(13日)が最終日だが、叩き売りの時間が少し早くないか? いずれにしても300円は安い。
ラーメンにバターは入れたくないが、文句は言えない。しかしこのラーメンは半額のせいか、お世辞抜きに美味かった。懸念したバターもスープをマイルドにして、悪くなかった。
しかし雪が降りやまない。交差点で警備している警備員と観光客の会話を聞いたが、きょうの札幌市内は、朝から夜まで雪、の予報だったという。してみると、札沼線から晴れた景色を見られたのは、幸運だったのかもしれない。
ところで大通会場は反時計回りの一方通行だが、ここ数年、その禁を平気で破る観光客が増えてきた。ケータイの普及、食の広場の移転と時を同じくしているが、これらは無関係ではないと思う。
大通会場を出て、すすきの会場に行く。ここは「すすきの氷の祭典」が行われている。黄昏時なので、すでに氷像がライトアップされている。
いずれも力作だが、旭川と雰囲気が違う。旭川の氷像は立体的なので反対側からでも観られるが、すすきののそれはレリーフ状なので奥行きがないのだ。
大通会場へ戻る。5丁目東で、女性歌手のコンサートがあった。見慣れない歌手だが、ソプラノの声が冬の氷のように美しい。彼女の歌は自動車会社CMにも起用されたようで、ステージでもその歌が歌われた。しかし思ったのだが、女性の高音は、冬の北海道で聴くと、寒さが増幅する。やはり寒いときは、フランク永井のように、男性の低音がいいと思う。
午後6時、8丁目で「雪のHTB広場フィナーレ」が始まる。しかし私が目当ての、ミスさっぽろと雪の女王の交代式はないようだ。雪の女王(ミスさっぽろ)は昨年から、3人から2人へと減った。札幌もほかと同じく、不況のあおりを受けているようだ。
ステージでは、これまでHTB会場に登場したアーチストが、再び歌を歌う。いまは若い女性グループがステージを所狭しと駆け回っている。
しかし前列のほうにいる、中年カップルの傘が邪魔だ。上にも書いたが、こうした会場で傘をさすのはヤボである。回りの迷惑だ。しかもこのバカップル、大型の傘である。これでは後ろの観光客にステージが見えない。
6時35分を過ぎた。これはもう、ミスさっぽろは出てこないだろう。雪はまだ降り続いている。「吉野家」を出てから降りっ放しで、これは初めての経験だった。雪が降ると観光の意欲が失せる。いささか消化不良だが、これでステージ観戦は終わりとした。
私はそのまま4丁目に向かう。オフィシャルショップがあったので、500円の雪まつり絵ハガキを買う。200円の缶バッジも買った。これが自分自身へのお土産である。
「ホット青汁」が配られていたので、いただく。大通公園で青汁をいただくのも、私の恒例行事となった。
6丁目の食の広場では、本格的に安売りを始めている。雪まつりはあと2、3時間だ。もう、売り切ってしまわねばならない。函館本線・森駅の「いかめし(2ヶ)」が、500円から300円になっている。いかめし500円は定価だから、それが300円なら文字通りの値引きだ。当然買ったが、アツアツで、美味かった。
これで私のさっぽろ雪まつりは終わった。また来年のお楽しみである。
今夜の宿は千歳のビジネスホテルを予約してある。「三連休おでかけパス」の有効期間はきょうまでなので、できるだけ新千歳空港に近づいておいたほうがいい。
しかしすぐ千歳へ向かうのは、ちょっと味が悪い。だが将棋サロン「みずなら」は1週間前に閉席してしまい、寄り道できない。
私はとりあえず地下街へ下りた。その一角に蕎麦屋がある。店の外から、そば湯が入っている容器が見えたが、それが立派だったので、私は誘われるようにその店へ入る。
果たしてそれはアタリだった。頼んだもりそばは二段重ね。バス深名線・ルオント前待合室にあった貼り紙に、そばを美味しく食べる心得として「ワサビと薬味はそばに直接つけて食べる」とあったので、それを実践してみる。
そばにワサビをつけ、その部分はつゆをつけず、ズルズルッと喰らう。そばは香り高く、コシがある。何よりワサビがピリッと効いて、実に美味い!! 大通公園の地下街に、こんなに美味いそばを食わせる店があるとは思わなかった。「八雲」。覚えておこう。
札幌発20時17分の普通列車に乗り、途中、北広島であとから来た快速に乗り換える。20時54分千歳着、私は下車した。
駅前のコンビニでくちどけチーズケーキと紙パックのコーヒーを買い、私はこの日のビジネスホテルに投宿した。
(つづく)
コメント (5)
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