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著者は医者であり作家でもある
フィクションと分かっているのに、読んでいるとノンフィクション??…と思ってしまう内容だった。
ある日、医療ライターである主人公が、医療ミスを自ら遺族に告白し謝罪した誠意ある医師の新聞記事が目に留まる
医師が告白しなければ遺族も分からなかったようなミスをなぜ告白したのか?この医師の気持ちを探ろうとする
“医療ミスは医師が患者を嫌っている場合に高率に起こる”
誠意ある医師が発した言葉だ
“もちろんわざとじゃない。嫌いな患者に向き合う時、医師は無意識に反感を抱き、集中力を低下させてしまう。深層心理がそうさせるのです。だから致命的なミスがおきるんです。(中略)好意をもった患者には自然と親切になるだろうし、虫の好かない患者の治療は、知らないうちにおざなりになってしまうかもしれない。”
病気を治そうと努力しない患者に対して医師は真剣になれるだろうか?
良くならないからといって、事あるごとに医師に責任を追及しようとする患者に対して、医師は積極的に治療をしようとする気になるだろうか?
だからといって、患者は医師の機嫌を損ねないよう気を遣い、医師の言うことになんでも素直に従わなければいけないということではない
医師も人間である
医療ミスはこういった医師の深層心理にも大いに影響される可能性があるということを著者は読者に知ってもらいたかったのかもしれない
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