いいりん ☆ ゆつくりえいと☆

未知な木、みちの創作メモ。面白いことを取り込んで、PUREに創ります。
それは有形無形、編んだり解いたり・・・

2080年 (思い付き小説)

2020-04-19 09:33:49 | Weblog

(思い付き小説)

2080年

新型コロナウィルス
西暦2020年の人類が
皆、なにがしかの影響を受けた。
罹患した者、自宅内に閉じ籠ったもの、
医療や介護に明け暮れた者。



日本人の開発した特効薬が普及し、
お陰でそれ以降は
みな助かった。

世界中がロックダウンしはじめた年明けからの半年を越えて、
徐々にだが、
助かったのだ。


薬に副作用はつきものだ。
薬に相性もあるはずだ。

率は僅かだが生命を落とした者、
肺や脳に重い後遺症を遺した者もいた。



しかし、まさかそんな副作用で地球のバランスが
様変わりしてしまうなんて。

2080年の日常

毎年、花粉症の季節は
街の医院が込み合う。
マスクをしたりゴーグルをして、
やや過剰に見える防備をした人々。
杖をつく者も多い。


かつて砂漠地帯で
全身をヴェールで身を包み隠す風習を
揶揄された異邦人よりも

むしろ宗教的にさえ見える。 

といってもそう感じるのは2020年の人々の感性が有ればの前提かもしれない。
半世紀も経てば変化には気づかないものだ。

ともあれ、
街の医院でその受付の様子を数人でもみれば

「副作用」に気づくだろう。


名前を呼ばれた患者の
ID確認のために照合する生年月日。


100歳はざらであり、
140歳、150歳もいる。


もちろん10代、20代の若者や母子もいる。

けれど街に目立つのは比較的元気な高齢者…

ウィルスにおかされない身体を手にいれた人類は、
寿命が伸びた。
まだまだ伸びている。

おそらく300歳位までは生きる力を保持しているだろうと、
最新の医学会で発表されたらしい。



地球上で生きる生命としてこれほど大きな変化が起きるとは、
誰にもわからなかった。

副作用と呼ぶべきかは分からないが、
これにより社会の仕組みは激変した。


豊かな里山に、
果樹園、畑が余裕を持って広がり
美しく棚田が稜線を形づくり、
鶏などの家禽類、
生け簀の養殖、
海岸の海藻類などが
豊かに食卓を彩る


意匠を凝らし個性的で心地よい住居が点在し、
静かで半永久的な蓄電池や、
パッシブソーラー蓄熱システムが
地域生態系の循環に
馴染んで機能している。

そんな世界が実現している。


おしまい◆


⬛とまあ、我ながらこのアイディアを思い付いて、
書いておこうと思いましたが、
読んでみて星新一ぽいかなとか思いました。 








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