いいりん ☆ ゆつくりえいと☆

未知な木、みちの創作メモ。面白いことを取り込んで、PUREに創ります。
それは有形無形、編んだり解いたり・・・

夏至とカミキリムシ

2022-06-21 20:02:41 | Weblog






今日は虫の知らせがあった。

と言っても悲劇的な何かではなく、
私の生きていることをそっとあと押ししてくれるような、幽かな何か。

数日前に室内から玄関先に出したスウィートバジルの小さな鉢。
氣になって、害虫に食べられてしまわないよう日に何度か見ている。
午後、
ドアを開けるとカミキリムシが葉の真ん中にいる。
真っ黒ボディに真っ白斑点があまりに目立ち
思わず目を反らしたほど(泣)
もう一度見ると、脚のフサフサがネオンカラーのようなブルービームのような鮮やかな青色で、今まで見たことがないな、と思う。
まるでウミウシみたい。

じょうろの先に誘導してそのまま離れた場所に放とう。
するとあっさりじょうろの金属部分に歩いて登りもと居たスウィートバジルの葉は無傷。
カミキリムシの乗ったじょうろを持って思案しながら歩いていると、青色がまた目に入ったので思わずそこに置く。
あっさりとブルーシートに移動したカミキリムシ。
画像に遺すタイミングもなく何処かへ。


部屋に戻ると、メッセージが届いていて、
古書を欲しいという内容だった。
そう、今カミキリムシを置いたブルーシートに包んでいた古書を。
ブルーシートに包まれたまま
数か月のあいだ外に置かれ
梅雨空にこのままではいけないとやきもきしていた。
有料処分を検討し今週中にも着手する段階に来ていた。

それが、ちょうどカミキリムシのブルーシート着陸のタイミングで
引き取りたい意志の持ち主が現れた。
数か月の悩みを1分で解いてしまった。
或いは倉庫の大掃除という意味では10年の重荷が瞬時に消えたとも思う。



氣づけば、夏至。



母が旅立つ時には、朱色のラインと白い斑が鮮やかな黒い大きな蝶々が二度あらわれた。
ならば、青いフサと白い斑の黒いカミキリムシは、父かもしれない。

そんなふうに感じた。


蟻が来たり、蜂が飛んでいたり、猫や鳥が近寄るとき、3次元以上の“虫の知らせ”、あるんだなぁ、きっと。