福島県、「首長選挙・現職3連敗」、交代劇を考える

2013-11-21 09:26:27 | 日記

      福島県、「首長選挙・現職3連敗」、交代劇を考える

 

「中間貯蔵施設」の建設、管理は国費で行うという政府方針が出された。さて、その候補地であるが、政府は、双葉郡地区の大熊、楢葉、双葉の3町を候補に上げ、大熊、楢葉については、地質調査も終了したとしているが、最終的には、地元町民の理解が不可欠であるが、多分、暗礁に乗り上げることになることになるだろうと予測する。

しかし、井上副環境相は「遅れていることは事実であるが、すべての施設ができなくとも搬入をはじめる」との見切り発車とも受け取れる発言をしている。

折もおり、今般、実施された福島市長選挙は現職の大敗北に終わった。これで福島県においては、いわき、郡山、そして福島と現職首長の三連敗である。

その要因として、放射能対策の停滞、とりわけ除せん対策に対する、現職への不満をあげているが、それだけで済ませてよいのだろうか。

昨年の総選挙、夏の参議院選挙において、同じ有権者が自民党王国をもたらした。そして首長選挙では、自・公支持候補者を切った。このギャップを、どう整理したらよいのだろうか。この事実をどのように見るかである。

仮に、除せんを中心とした対策の停滞が首長の責任だとする。それでは、首をすね変えることによって、除せんが一段と進むと受け止めているのだろうか。

除せんが、何故進まないのかを考えてみる。答えは簡単である。仮置き場が無いからである。作れたとしても「俺らの地域の廃棄物だけ。余所からは持ち込ませない」となっている。その根底には、仮置き場が「最終処分場」になりかねないという不安がある。つまり、中間貯蔵施設が作られないからである。冒頭、地質調査に入ったと言う報告をしたが、これとて、仮置き場同様、「俺らが町のものだけ」となっている。つまり「町の保管庫」である。

その「保管庫」の建設、管理は国が責任を持つ。敷地内埋設や管理は自己責任。それは納得できないとなるのも当然だろう。

つまり、「除せん・仮置き場・中間貯蔵施設」は三位一体なのである。どこが欠けても体をなさない。除せんが停滞して当然である。

もちろん、そのことをもって首長(行政)の責任が免除されるものではないことは明白である。同時に「三位一体」を成就させられない政府の責任は重大である。

そして、その政府を生んだ有権者の責任はないのだろうか。

「俺らの町・私の安心」を求める真情を否定することはできない。ならば、近くに「不安なものは置きたくない」。当然である。しかし、この「三すくみ」の状態を放置する限り前に進まない。

この事実に対して、私たちの答えが「交代劇」で済むのだろうか。あらためて答える「知恵と責任」を用意することが必要だと思うのだが、どうだろうか。

 


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