気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

東大寺二月堂「桜のワイン茶会」へ

2018-04-08 19:45:38 | お茶会・お茶事
今朝は3.8℃と冷え込み、3月中旬の気候に逆戻り、寒さの中
染井吉野も散り、遅咲きの桜や八重桜の咲く東大寺二月堂で
昨日と今日と『桜のワイン茶会』の最終公演を迎えられました。
終会に付き、賛同・助言等を頂いた田中一光先生、伊住宗晃
宗匠がお亡くなりになられて15年、今後も御意志を受け継ぐ
べく奉茶をされており、今日の11時に席にと。


奈良も春めいて三条通りのアメリカハナミズキも色づき始め、

このところの温かさで、若草山の芝も色を成しておりました。

十時半頃、東大寺大仏殿では所々遅咲きの桜や八重桜が咲き
朝からのんびりと鹿が草を・・・
  
午前八時から始まった仏生会(花祭り‣甘茶かけ)も終わったよう
大寺勧進所(清凉院)へ帰られるお坊様にお会いし、一礼を。

二月堂の茶会の会場から見える桜は、葉桜ばかり、残念


待合いは、二月堂茶所に
軸はフランス語で『ディオニュソス賛歌』児玉燕居画賛
衝立はワインの木箱で、地球が描かれた棗『絹絲路』は、
螺鈿の人間国宝、奈良の北村昭斎さん、大きな鉢は大樋年朗さんで
なんとこれが茶碗大振り以上に大振りです。


席入りしますと、
正面の和紙に、麹谷さんが、ワインで隠れた『一』
これが一期一会?
田中一光さんの絵『JAPAN』1986と
軸に『垂れ桜』伊住宗匠‣麹谷宏‣黛まどかの連句が、糸桜の描き
表装は千住博、軸先が大樋長左衛門、箱書は坐忘斎家元です。
いとさくら 日毎の風に 色つむぐ
        野点の夢に 風船の影
          旅立ちの 空の深きに 蝶生まれて

   

お点前が始まり、糀谷さんの奉茶のあと、
立位で二人が本勝手と逆勝手で中央に置いた一つの釜から
交互にお湯を取り・・・
このお点前は、過去に存在していた『比翼点』と言われ、
例え大寄せでも亭主が客全員にお茶を点てて差し上げるようと
考えられたのが『比翼点』であり、大きな茶碗に大きな茶筅、
10人分くらいを点てられ、緑色硝子の数茶碗に分けて盆に
のせて運ばれてまいりました。
この茶碗は、糀谷作でワイン古瓶から作られたものです。


釜は『万代屋』、
風炉『葡萄酒杯』伊賀 長谷園 麹谷宏、苦労して造られたと
薄器『絹絲路』北村昭斎
   日の丸棗 はたけなか 
  
水指 硝子『白白』伊住宗晃書付十二代宗哲塗蓋、麹谷宏
   

茶杓 麹谷宏作、田中一光好、日本紙にて造られ、
各自頂いてまいりました。


菓子は哲学万頭、中に奈良ワイン「月日星」が


点心は夢窓庵で、シャンパンとブルゴニュ-の赤ワインも
ソムリエより配られました。
 

会記で、裏には一面の桜が、これで花見と



また違った一面からのチャレンジ、基本は同じなんですね。
こんな楽しい経験ををさせて頂き、ありがとうございました。
準備等大変だったでしょう。
来年も・・・残念ですが、終会でしたね。
皆様お疲れ無きように。