気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

『畠山記念館の名品』を堪能

2021-11-03 19:05:29 | 美術館・博物館
京都国立博物館」平成知新館にて
12月5日まで開催中の特別展
「畠山記念館の名品─能楽から茶の湯、そして琳派─ 」
   

畠山即翁が50年かけて集められた名品の数々
即翁與衆愛玩」(意味;即翁はみんなと一緒に楽しみます)
の印が刻まれて即翁さんの心意気が感じられます
茶道具を中心に、書画、陶磁、漆芸、能装束など、
日本、中国、朝鮮の古美術品の収蔵品は
国宝6件、重要文化財32件を含む約1300件にも及ぶ

今回は前後期合わせて国宝6件と重文31件を含む
200件の名品が関西初登場です
   

これは畠山記念館改築工事で休館しているおかげ
そのコレクションが京都の地で一堂に出品されると
言う事でとても楽しみにしており
10月下旬にその望みが叶い行ってきました
   

茶入れは
 大名物唐物肩衝茶入れ『油屋』『日野』『種村』
 名物唐物肩衝茶入れ『星』
 大名物古瀬戸『円乗坊』
 中興名物古瀬戸『畠山』
 古瀬戸肩衝茶入れ『平野』

茶碗は
 大名物金海割高台茶碗
 大名物大井戸茶碗『細川』
 大名物粉引茶碗『松平』
 柿の蔕茶碗『毘沙門堂』
 名物御所丸茶碗『堅田』
 利休所持熊川茶碗『若草』
 ととや茶碗『隼』
 染付銀襽手花唐草文茶碗
 絵高麗梅鉢茶碗
 赤楽茶碗 長次郎『早船』・・・利休七種の一つ
 赤楽茶碗 光悦『雪峯』『李白』
 赤楽筒茶碗 大樋長左衛門『ほりかねの井』
 楽茶碗 大樋長左衛門『歌占』、『籠中鳥』
   

とっても見応のある特別展
事前予約優先制ですので、
是非後期も行きたいと思い、スケジュール調整中です



「佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美」展の京都国立博物館へ

2019-11-22 10:09:19 | 美術館・博物館
11月24日までと会期末の迫った「佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美」展の
「京都国立博物館」、18日の月曜日は本来ならは休館日、でも台風19号
のため代休館をされ、この日に振替ての開館と聞き及んでおりました。


丁度当日はお稽古などの予定が入っておらず、開館時間の9時半前に到着、


平成知新館内では15分待ちの行列、でも館外の紅葉を見ながら順番待ち、
苦にならずあっという間に3階へと入場できました。


第一章 国宝(三十六人家集)と平安の名筆
手鑑「藻塩草」国宝や高野切「貞観御時に」重文、
本阿弥切「古今和歌集」巻第十二巻残、三十六人家集 重之 12世紀 本願寺
等・・・

第二章 歌聖・柿本人麻呂
柿本人麻呂像 国宝 1395年室町時代 東京常磐山文庫
維摩居士像 重文 中国・南宋13世紀
等・・・

そして二階へ
第三章 大歌仙・佐竹本三十六歌仙絵
応挙館・障壁画・芦雁図襖 丸山応挙 1784年江戸時代、石山切もあったかな
等・・・
佐竹本三十六歌仙絵(13世紀鎌倉時代)が・・・  始まりは
住吉大明神  東京国立美術館、
大伴家持、在原業平(湯木美術館)、素性法師(重文)
     ・・・・・・
佐竹本三十六歌仙絵 重文 坂上是則 文化庁は
益田鈍翁の弟益田克徳がくじを引き
「みよしのの 山の白雪 つもるらし ふる里さむく なりまさりゆく」
表具が鹿の住む雪山を描いた中世の絵画を切り取ったもので
表具の絵が先か歌が先か??
錯覚を起こすような素晴らしいピッタリの軸装でした。
兄である鈍翁に大変褒められたと書いてありました。
坂上是則

佐竹本三十六歌仙絵 重文 小大君 大和文華館
大和文華館で拝見するより、存在感があり、際立っていますね。
女性歌人故でしょうか。
小大君

紀貫之(重文 耕三寺博物館)、
紀友則(重文 野村美術館)に紅葉呉器茶碗 朝鮮時代16―17世紀 野村美術館も
源重明(重文 泉屋博古館)源重明

源順(重文 サントリー美術館)
等・・・・・
見応えがあり、もう一度見返しました。

一階まで降りてくると、さすがに足が、仏像様で気分転換

第四章 さまざまな歌仙絵
時代府道歌合絵 在原元方 鎌倉時代13世紀 
上畳本三十六歌仙絵 源重之 鎌倉時代13世紀 MOA美術館
等・・・・・

第五章 鎌倉時代の和歌と美術
公家列影図 重文 鎌倉時代13世紀 京都国立博物館
松浦宮物語 重文 鎌倉時代13・14世紀 東京国立博物館
・・・・
伊勢物語絵巻 重文 鎌倉時代13・14世紀 和泉志久保惣記念美術館
伊勢新名所絵歌合 重文 1295年鎌倉時代 神宮徴古館

第六章 江戸時代の歌仙絵、
三十六歌仙図色紙貼交屏風 土佐光起筆 17世紀 斎宮歴史博物館
三十六歌仙歌意図屏風 狩野永岳筆 19世紀 静岡県立美術館
三十六歌仙図屏風 鈴木其一筆 19世紀
鮮やかな色具合や筆つかいに圧倒されて・・・お終いです。

もうこれほどまでに集められることはないでしょうね。

茶道資料館『三冊名物記』(知られざる江戸の茶道具図鑑)特別展へ

2019-11-21 20:11:54 | 美術館・博物館
茶道資料館40周年・今日庵文庫50周年記念の特別展が開催されており
是非行きたいと思いつつなかなか行けず、後期になってしまいました。
『靑貝布袋香合』は見逃しましたが、後期展示『園城寺花入れ』はじっくり見せていただきました。

三冊名物記』は、江戸時代中期に成立し当時の茶人、道具商が愛蔵した
茶道具図鑑で、伝来、形状、寸法、付属品などの情報が彩色図入りで記されている。
今回は、これに載っている現存する名物を集めた特別展で
茶道をするものにとっては、外せない展覧会になりますね。


酒井家伝来  瀬戸金華山茶入  飛鳥川 
松平忠刻所持 瀬戸正木手茶入  正木  
 『深山には霰ふるらし外山なる正木のかづら色つきにけり』
松平不昧所持 丹波焼 耳付茶入 生野  
 『大江山いくのの道の遠ければまだふみも見ず天橋立』
徳川家伝来  唐物北野茄子茶入
松平家伝来  唐物文琳茶入   吹上  
 『秋風の吹上に立てる白菊は花かあらぬか波のよするか』
酒井家伝来  瀬戸広沢手茶入  広沢
細川家伝来  古瀬戸茶入    出雲肩衝
出雲肩衝

前田家伝来  織部焼耳付茶入  餓鬼腹
徳川家伝来  唐物肩衝茶入   遅桜    
 『夏山の青葉まじりの遅桜初花よりもめずらしき哉』

三冊名物記の記載点数、三百数十点中は約7割が茶入れだそうで
今回茶入は25点ほど展示されていました。
その他茶碗、香合、花入れ・・・
細川家伝来の大芋頭水指、園城寺花入など
そして
玳玻盞 鸞天目(重文)

古銅象耳花入 銘キネナリ

一点一点がとっても見ごたえがあり、家に帰ってからも
ついつい図録を手にし、眺めております。
12月8日までですので是非いらっしゃったらよろしいかと。

奈良国立博物館で曜変天目に

2019-04-28 20:22:15 | 美術館・博物館
昨日は曇り空から時おり雨の降る寒い夕方、5時過ぎから奈良国立博物館
 

6月9日迄『国宝の殿堂 藤田美術館展 曜変天目と仏教美術のきらめき』へ。


通常の閉館は午後5時までですが金曜日は午後7時迄で、明日からの10連休を
控え、悪天候もあり空いて、ゆっくりと閉館まで鑑賞することが出来ました。


大阪城の目の前にある「藤田美術館」は、明治になり海外へ散逸する古美術品の
数々を憂った明治の実業家・藤田傳三郎氏と子息の三人で私財を投じ収集され、
国宝9件、重要文化財53件を含む日本・東洋美術品の宝庫で、昭和29年に開館、
現在当館は耐震等の改修中で、2022年4月にリニューアルオープンの予定です。

新東館、九章から構成され、前期は国宝6件、重要文化財39件を含む100件
第一章 【曜変天目茶碗と茶道具】
1.交趾大亀香合(こうちおおがめこうごう) 中国・明17世紀 重文
大型の香合で付属の盆に利休居士の花押が、藤田傳三郎氏が亡くなる直前に落札。
交趾大亀香合

2.白釉油滴天目鉢 中国・金(12~13世紀) 重文
3.菊花天目茶碗 室町時代16世紀 重文
4.御所丸黒刷毛目茶碗 銘 夕陽 朝鮮王朝17世紀 重文
5.本手利休斗々屋茶碗 朝鮮王朝16世紀
6.大井戸茶碗 銘 蓬莱 朝鮮王朝16世紀
7.古瀬戸肩衝茶入 銘 在中庵 室町時代15~16世紀 重文
 元は仕覆8種、牙蓋も8種あったそうですが、今回の展示は仕覆4種、蓋6種
 さらにこの茶入れのためだけに使用する『在中庵棚』まであるとは・・・
 小堀遠州が55回の茶会で使用した愛蔵品
 確かに丁度いいくらいにやや大振りで端正な形の撫で肩の肩衝素晴らしい!
 
8.古銅角木花入 中国・明15~16世紀
9.古伊賀花生 銘 寿老人 安土桃山時代16~17世紀 重文
10.古芦屋春日野釜 室町時代15世紀
11.曜変天目茶碗 中国・南宋12~13世紀 国宝
 曜変天目茶碗

第2章 【墨蹟と古筆】
12.紫門新月図(さいもんしんげつず) 室町 応永12年1405年国宝
  送別の杜甫の詩から描かれ、18人の禅僧が漢詩を寄せ書きする
紫門新月図

14.大燈国師墨蹟 偈語 鎌倉時代14世紀 重文
大燈国師墨蹟

16.物初大観墨蹟(もつしょ) 山隠語 中国・南宋 1268年 重文
19.深窓秘抄 平安時代11世紀 
深窓秘抄
 
21.古今和歌集巻第十八断簡(高野切) 平安時代11世紀 重文
23.十五番歌合断簡 平安時代11世紀 重文
  『今こむと 言ひしばかりに ながつきの
         ありあけの月を 待でつるかな』 素性(良峯玄利)
十五番歌合断簡

25.古今和歌集断簡 筋切 通切 平安時代12世紀 重文

第三章【物語絵と肖像】
29.阿字義 平安時代12世紀 重文
33.玄奘三蔵絵 巻第一・二 国宝
玄奘三蔵絵 巻第一

35.両部大経感得図 藤原宗弘筆 平安時代 1136年 国宝
両部大経感得図

47.駿牛図断簡 鎌倉時代13~14世紀
48.大江山酒呑童子絵巻 菱川師宣筆 江戸時代1692年

部屋を変ります。
第四章 【仏像】
49.地蔵菩薩立像 快慶作 木造彩色・截金 鎌倉13世紀 重文
地蔵菩薩立像

56.空也上人立像 南北朝~室町時代14~15世紀

第五章 【尊像と羅漢】
59.仏像彩画円柱 8本 鎌倉時代13世紀
仏像彩画円柱

77.十六羅漢図 詫麿栄賀筆 南北朝時代14世紀 重文

第六章 【荘厳と法具】
87.仏功徳蒔絵経箱 平安時代11世紀 国宝
仏功徳蒔絵経箱

96.金銅密教法具 鎌倉~室町時代13~14世紀 重文

第七章 【仏典】
97.大般若経(薬師寺経)奈良時代8世紀  国宝
大般若経

103.法華経勧発品(装飾経)平安~鎌倉時代 12~13世紀 重文

第八章 【面と装束】
109-1.伎楽面 酔胡従 相李魚成作 奈良時代8世紀 重文
109-2.伎楽面 力士 奈良時代8世紀 重文

第九章 【多彩な美の殿堂】
116.唐鞍 鎌倉時代14世紀 重文
117.山水蒔絵手箱 銘 鹿苑寺 鎌倉~南北朝時代 重文
118.錆絵絵替角皿 尾形乾山作 尾形光琳画 江戸時代18世紀 重文
119.色絵輪宝鶏麿文香炉 伝野々村仁清作 江戸時代17世紀
124.小太刀 銘 国行 鎌倉時代13世紀 重文
127.埴製枕 古墳時代4世紀 重文
128.歯車形碧玉製品 古墳時代4世紀 重文

一気に鑑賞させて頂いたが疲れました。
でも二時間では足りない・・・。



MIHO MUSEUM「大徳寺龍光院 国宝 曜変天目と破草鞋」展へ

2019-04-07 22:37:23 | 美術館・博物館
3月21日から始まったMIHO MUSEUM大徳寺龍光院 国宝 曜変天目と破草鞋」展
 

京都国立博物館で見逃してしまった龍光院の耀変天目、
早々に伺いたかったのですが、友人夫妻との約束もあり先週末に。
その朝の信楽は-1.4℃と氷点下の世界で、桜の開花も遅れていたが、帰る頃
には18.9℃まで上昇し、信楽にも春の訪れを示す染井吉野も咲き始めたよう。

MIHO MUSEUMは、紫香楽町内より山の中、有名なトンネルを彩る枝垂桜も
蕾が膨らんだ程度で、HPでは見頃は4月中旬とアナウンスされております。

朝一番ならゆっくりと鑑賞できるのではとの狙いから車で着いたのは9時半前、
門が閉まっており10台ほど車が停車中、9時半丁度に開門し、駐車場へと。
同時に臨時バスも50分かけJR石山駅から着き、20数人が降りられました。
 

レセプション棟で入館料1100円を買い、500m程離れた美術館棟へ緩い上り坂
をゆっくりと歩いて向いました。本当に枝垂れ桜は蕾が膨らんだだけです。
 4/5

トンネル入り口の白の枝垂桜井l本だけが、咲きだしております。



美術棟がトンネル越しに見えてきました。
 

並んで待つと、10時の開館と同時に館内では
 

足早に、目指す国宝「龍光院曜変天目」へ、皆様考えは同じなのですね。
暗い中、照らし出された曜変、大星紋の鮮やかさに驚き・・・
曜変天目

「龍光院」は大徳寺の塔頭、黒田長政が父・黒田孝高(如水・官兵衛)の菩提を
弔うため、江月宗玩(こうげつそうがん)和尚を開祖として1606年に建立され、
江月和尚は堺の豪商で茶人の天王寺屋・津田宗及の次男の二男で、当院は
小堀遠州や松花堂昭乗らの文化人らが集まる寛永文化発信地ともなった。断絶した
天王寺屋伝来の名宝の殆ど(曜変天目、密庵咸傑墨蹟、柿栗図、油滴天目など)は
大坂夏の陣の難をくぐり抜け、龍光院へと寄進され今に伝わります。
龍光院400年の全容、受け継がれた美と法燈が明らかにされます。

Ⅰ.【龍光院二世江月宗玩】
1.木造江月宗玩座像 右京康意作 1646年
9.扁額「興宗」 松花堂昭乗筆字 17世紀
10.欠伸稿 江月宗玩筆
11.欠伸年譜草 1662年
22.書院杉戸絵(貝多羅葉図・梔子図)狩野探幽筆 17世紀
24.天目 墨書名「竜光」高取もしくは志戸呂 17世紀
25.玳瑁天目台 黒漆名「竜光」
26.扁額「蜂房蟻穴」松花堂昭乗筆字 寸松庵旧什 17世紀
29.十六羅漢図 伝一山一寧賛 伝顔輝筆 南宋~元13世紀

Ⅱ.【天王寺屋津田家】
37.羽柴秀吉書状 津田宗及宛 五月十九日 1584年
44.千利休書状 瓢庵(山上宗二宛) 桃山時代 16世紀
41.宗及茶湯日記 津田宗達・宗及・宗凡、江月宗玩筆
42.切型  津田宗達・宗及・道叱・宗凡、江月宗玩ほか 16―17世紀
切型一部

43.密庵咸傑墨蹟 璋禅人宛法語 名物南宋時代1179年 国宝
密庵咸傑墨蹟

48.油滴天目 附 螺鈿唐草文天目台 茶碗金12世紀、天目台琉球16―17世紀
油滴天目

52.大井戸茶碗(龍光院井戸) 朝鮮王朝 16世紀
53.唐物丸壺茶入(宗及丸壺) 南宋時代12-13世紀


54.唐物文琳茶入(筑紫文琳) 元-明時代14-16世紀
57.津田宗及 竹茶杓 桃山時代 16世紀
竹茶杓

Ⅲ.【紫野仏法の法脈】
「祖師と東漸」
58.六祖図 元時代 14世紀
61.一山一寧墨蹟 「南無慈悲萬行菩薩」鎌倉時代

「紫野仏法」 松花堂昭乗筆
64.喝石厳図 
65.南浦紹明墨蹟 示円妙禅尼法語 1307年 重要文化財
72.一休宗純詩偈集「狂雲集」 15-16世紀

Ⅳ.【江月宗玩ーその生涯と周辺ー】
「師 春屋宗圓」
78.春屋宗圓頂相 江月宗玩請 自賛 伝長谷川等伯筆 1605年
・・
「江月宗玩」
92.江月宗玩頂相 衆徒請 自賛 狩野探幽筆 1635年
江月宗玩頂相

103.蒙流九条袈裟 江月宗玩所用 17世紀
蒙流九条袈裟

「紫衣事件と大徳寺復興」
112.金剛般若経 蘭渓道隆筆 建長寺伝来 南宋時代13世紀 国宝

「江月の眼」
118.盆石 銘 大残雪 江月宗玩朱漆書 
119.善財童子図  13世紀

「龍光院伝来の茶道具」
131.蒔絵椿文香合 伝 本阿弥光悦作 17世紀
133.高麗刷毛目茶碗 朝鮮王朝 17世紀
135.肩衝長茶入 野々村仁清作 寸松庵旧什 17世紀
138.膳所耳付水指 江戸時代17世紀
140.四方釜 西村九兵衛作 17世紀
141.蒲団釜 西村九兵衛作 17世紀
142.糸目風炉釜 大西浄清作 17世紀

「江月の交友」
150.呉洲馬文茶碗 小堀遠州所持 明時代17世紀
154.小堀遠州書状 龍光院宛卯月十八日 17世紀
156.水仙・菊・牡丹図 松花堂昭乗筆 江戸時代
159.釈迦像 狩野探幽筆 17世紀

「帰依の人々」
163.江月宗玩墨蹟 黒田長政辞世句 1623年
174.竹一重切花入 銘 千世のこえ 有栖川宮八代幟仁親王作 19世紀
177.佐久間将監像 江月宗玩・林羅山賛、狩野探幽筆 個人蔵1641年 重文
182.寸松庵色紙「かねみの大君」伝紀貫之筆 MIHO 平安時代 11世紀
183.寸松庵瓦硯 17世紀
188.琴棋図屏風 伝 明兆筆 室町時代15世紀

「江月の法脈」
「龍光院の今」
199.涅槃図 狩野永徳高信筆 18世紀
・・・等

一回で見切れないほどの量で・・・・

最後にMIHO所持、前田家伝来の重要文化財『耀変天目』も観てきましたが
真っ黒で濃淡の星紋があり形も綺麗でしたが、梅鉢様の大星紋は見られない?
これが国宝にはならない理由ですかね???

今度は、奈良国博で4月13日から開催の『国宝の殿堂 藤田美術館展』へ
もう一つの国宝耀変天目に会いにいきます。


中之島香雪美術館「明恵の夢と高山寺」展で鳥獣戯画も

2019-04-04 22:06:03 | 美術館・博物館
卯月になったのに、今朝は1.3℃と冷え込みました。でもここ数日の寒の戻りも
今日までで、3月29日に開花した奈良の桜もやっと見頃になり、週末は満開に。
近所の桜も、この暖かさで、満開に近づいてきたように。
4/4

奈良の開花宣言があった日、有難いことに昼前から予定になく、行きたかった
中之島香雪美術館」へ。3月21日から5月6日まで開催中の朝日新聞創刊140周年記念
特別展『明恵の夢と高山寺』、嬉しいことに2014年秋の京都国立博物館では
2時間待ちの高山寺所有の『鳥獣戯画全4巻』も前期は甲乙巻(4/14)、
後期は丙丁巻が展示されると。


上本町の「ほてい寿司」で650円のランチ(7貫)を頂いてから伺ったので、
到着したのは一時過ぎ、並ばれているのかと心配でしたが、拍子抜け 

館内に入ります。
館内案内図クリックで拡大

はじめに「明恵上人樹上座禅像」国宝が展示と思っていましたが、後期だけで
2.「明恵上人持経蔵」南北時代 大阪久米田寺、でも尊顔を拝見しました。

先に『鳥獣戯画』甲巻と乙巻が・・・その前に説明と丙・丁巻の模写が・・・
明恵上人がみられた夢のごとき断片的、ウサギやカエルが躍動している。
甲巻一部
甲巻は動物が擬人化され、乙巻は図鑑の如く写実的に

第一章 夢を見る 明恵と云う人
4.「禅浄房 上人之事」鎌倉時代 高山寺 重要文化財

明恵上人(1173-1232年)は、紀州在田(ありだ)で武士の子として生まれ、
8歳で母を、次いで父を亡くされ、翌年京都・高雄の神護寺に入山された。
華厳思想と密教の教えを学び、34歳で高山寺を築かれた。ひたむきな求道と
実践の高僧であり、東大寺尊勝院の学頭も務められ、皇族・公卿・武士らの
要人や、有力な女性からも信頼を集められた。鳥獣戯画等の文物が明恵さんの
周辺に集まったのは、有力者からの財政的支援があったからとされる。
19歳の修業期から晩年の58歳までご自身がみられた夢や修業中の夢想・幻を
夢記』として記録し続けられたことで有名です。

第二章 夢をしるす ある日の夢記
7.「仁真」木秘本目録 鎌倉時代 高山寺 重要文化財
  40番は婦人、41番は母、53番目に普賢菩薩にお目通りを
8.「夢経抄」鎌倉時代 12世紀 高山寺 重要文化財
9.「明恵 夢記」12043年 村山コレクション
  春日の大神・・・
 明恵夢記

10.「明恵 夢記第十篇」1220-1223年 高山寺 重要文化財
夢記 第10篇 
   ・    第七篇
   ・    第十三篇
   ・    第六篇
   ・    捕遺乙篇

20.「春和夜神像」鎌倉時代 高山寺
春和夜神像

22.「華厳海絵善知識曼荼羅」鎌倉時代 東大寺 重要文化財
  54.53に・・・
25.「神鹿(しんろく)」鎌倉時代 高山寺 重要文化財
神鹿   

27.「春日曼荼羅」 室町時代15世紀 香雪美術館
28.春日社寺曼荼羅 室町時代15世紀 村山コレクション
ここで春日曼荼羅がみられるとは、夢記でも春日大神が出てこられましたね。
30.「八幡大菩薩・弘法大師・春日明神像」室町時代 高山寺

第三章 夢のあとさき 明恵示唆
34.「静海(じょうかい)明恵上人置文案」1254年 高山寺 重要文化財
35.「五聖曼荼羅」鎌倉時代 高山寺 重要文化財
41.「将軍塚絵巻」鎌倉時代 高山寺 重要文化財
  にせえです。

第四章 夢をつなぐ 村山コレクションへ
43.「子犬」鎌倉時代 高山寺 重要文化財
子犬

44.「毘沙門天像」12-13世紀 香雪美術館 

50.「伝 狩野探幽 戯画図鑑」二巻 17-18世紀 村山コレクション
 風流踊り、西王母など20面、踊る明恵上人もおられます。

なお高山寺は先の9月4日の台風21号で200本もの樹木が倒れ、
開山堂や金堂に被害が出ており、復興支援の募金箱が置かれ
また振込先も書かれた紙も添えられておりました。
ゆうちょ銀行 支店448・普通・口座3250841」
栂尾山高山寺(トガノオサンコウサンジ
)まで。
ご支援をお願いいたします。

最後に国指定重要文化財「玄庵」を再現した茶室を見てでると


入口付近に50名?ほどの団体さんが、土日はもっと混むのでしょうか。
団体さんを横目に、次の目的フェルメール展へ・・・
フェルメール6点しっかり見て欲張りな一日を過ごしました。

「なら工藝館」の「奥田木白芸術の全貌を探る」展

2019-02-05 18:40:20 | 美術館・博物館
茶の湯の華開く奈良の都、奈良大茶会として「第六回珠光茶会」が、
2月6日(水)~10日(日)まで行われます。
その会場の一つ、8日(金)にフェスティバル実行委員会が『なら工藝館』で
70名の皆様を招待されております。

節分の日の昼下がり、茶会の案内をしていただいていたのですが・・・
先生のお稽古と重なり、そのうえ昼過ぎから奈良町に用事がありとても無理だと
思っていたのですが、1時間程早く着きそうなので木白の茶碗に会いたいと思い覗いてみますと
知ってる顔に出会ってしまい、丁度茶席が始まるところなので、どうぞお入りくださいと



工芸館入り口を入ると正面に、小さな茶室が設けられております。


茶室は珠光ゆかりのお寺「称名寺」の茶室の写しで
称名寺さんは3畳ですが、4畳半にと写されたそうです。
残念なことにお床がその後の工事で、かなり狭くなったとのことです
この茶室で、江戸後期から明治初期にかけての奈良・赤膚焼の中興の祖、
奥田木白』や、木白以前の赤膚焼、永楽が奈良絵を写したお茶碗などを手に取り
一服頂くことが出来ました。


というのも2月1日から2月24日まで「心の古里 古赤膚焼 奥田木白茶道具展Ⅳ」
奥田木白芸術の全貌を探る』特別企画展が催されているからです。
珠光青磁茶碗

萬古焼 海老耳 水指

尾張殿御庭焼写唐子形水指

展示作品は75点で木白は40点すべて辻井 由紀子氏、木洩れ日庵コレクション
からになります。辻井氏曰く”作品の多様な造形と多彩な釉薬技法を一堂に
展示することで、奥田木白芸術の全貌に迫ります”と。

きっと8日も奥田木白の茶道具でされることでしょう。

ミホ・ミュージアム "百(もも)の手すさび 近代の茶杓と数寄者往来"

2018-11-18 09:37:36 | 美術館・博物館
紅葉情報も真っ盛りとなってきましたね。
先日伺ったのは『ミホ・ミュージアムMIHO MUSEUM
いつも通り素晴らしいロケ-ション、紅葉も楽しめました。


百(もも)の手すさび-近代の茶杓と数寄者往来
この秋季特別展Ⅱは12月2日(日)まで
ところで『手すさび 』って何?
暇つぶし、気晴らしなどの目的で行われる他愛もないことの総称
手すさみ、手慰みとありました。
茶杓とは
古くは茶事・茶会のたびに作ることがなされており、
そのため保存しておく習慣がなく、
古い時代のものはあまり残されてはいないと言うことです。
又、茶杓には、露、櫂先、茶溜まり、節、節、追取、切止と
名所がありそのすべてを備えているのが茶杓であり、
一点でも欠けているものは、
竹べらでしかないということですので・・・

それでもひとかけらの竹でできた茶杓は、
今ではお茶の世界では大変尊ばれており、
茶杓は茶道具の中で、
もっとも人間味をおびているものだとも言われますが、
それはどうしてでしょう。
HPより

茶杓には作った人の心が入っているということになるのでは?
百本以上の茶杓が並んでおりましたが、
遠くに見ればシンプルな竹のさじでありますが
よく見れば、それぞれ人の顔が違うように
どれ一つ同じものがありませんでした
削り手の心を写しその手のぬくもりが伝わってくるものが茶杓
茶人、数寄者の方々の手遊びによりつくられ、銘がつけられ、
それぞれの茶事に使われます。
お道具の中でもしっかり握りしめる茶杓は、
先人の温もりに最も近い道具として、大変魅力的ですね。

大切なのか茶杓の筒で、
茶杓が20%、筒は80%の価値であると言っておられ、
やはり誰が作り、どのような銘かが、一番大切と。

お稽古でその日その時の銘をつけ楽しんでおりますが、
お茶の心を勉強する上で、
一番大切なお稽古であるのではと思えてきました。


展示を紹介します。
・近代以前の茶杓 贈り筒を中心に        6点
No.1の茶杓 千利休「タゝイヘ様参」北村美術館
  一番見たかったのが前期のみの展示で残念、
「黒田正玄の茶杓の見かた」淡交社、p47見ておりますが…
北村美術館へ行かなくてはなりませんね。

  2.茶杓 千利休「川道喜」
  

・益田鈍翁 近代数寄者の大立者         31点
  No.33茶杓 鈍翁「年暮」1938年
  

  No.38茶杓 鈍翁「久世」ゆがみが銘とベストマッチ
  

・鈍翁を取り巻く関東・中京の数寄者による茶杓  44点
  No.65茶杓 高橋箒庵「雲龍」
  

・女性よる茶杓                 9点
  No.104茶杓 上村松園「蜻蛉」
  

・関西における数寄者の茶杓           36点
  No.109茶杓 村山玄庵「如意」 
  No.112小井戸茶碗「六地蔵」泉屋博古館分館
  

・文化人の茶杓                 29点
  No.147茶杓 谷崎潤一郎「細雪」逸翁美術館
    

・特集:心を映す                6点
  No.182陶製茶杓 金重陶陽
 
・茶杓とは                   6点
  No.184象牙二本入茶杓 千宗旦「そうけ」
    言葉が出ませんでした。

頭の中が整理できておらず、さきほどの黒田正玄「茶杓の見かた」
読みながら時間がかかりますね。

東大寺『茶の美』展に行ってきました

2018-09-09 20:46:58 | 美術館・博物館
五日の事、急ぎ足で通り過ぎた今世紀最大の台風21号の被害が
TVから流れ、関空はどうなっているのかと?気を揉んでいる矢先
六日の朝、TVから未明に北海道で震度6強の地震があり、
大規模な地滑りの厚真や液状化現象の札幌市内の映像が流れます。
北海道は台風と地震のWパンチ、交通網は麻痺、電気もブラックアウト。
災害は、人間の果てしない夢、欲望の代償なのでしょうか?
それとも自然の摂理なのでしょうか?

色々思いながら、昼から東大寺本坊大広間でこの11日迄開催中の
東大寺大仏殿昭和大修理奉納茶道具展」『茶の美』展に。


行く道すがら、猿沢池の松の若木が折れており、
奈良公園内に入ると、落ち葉と一緒に葉付の枝もあっちこっちに
見上げれば木々は、新しい折れ傷で痛ましく
台風21号のすさまじさを物語っておりました。
もう奈良国立博物館の掲示板には「70回正倉院展」の予告とともに
足元には杉の枝が集められています。

今年は70回の節目で、56件のうち10件の初出陳を含み、
麻や新羅の宝物も出陣し、期間は10月27日から11月12日まで。
台風一過のお蔭か、静寂な奈良公園を吹く風は、気持ちよく
いつもより、澄んでいるように思えます。
これは、台風で関西空港が閉鎖され、観光客が少ないためかも


南大門を直ぐの右側に案内が・・・


本坊の門をくぐり、


本坊の入口に受付があります。


内容は、本当に素晴らしく、お茶席で拝見できればもっと嬉しい・・・
別室に、昭和大納経経筐(大方広仏華厳経六十巻)が、
細かな細工に目が釘ずけ・・・

そして若草山を借景とされているお庭も、すばらしく、


  



この部屋は、確か珠光茶会で、点心をいただいた所、記憶が甦ってまいりました。
お庭がこれほど素敵だったとは・・・・・

東大寺本坊大広間で37年ぶりの「茶の美」展が

2018-09-04 15:35:01 | 美術館・博物館
台風21号、かなりの強風が奈良も襲い文化財に被害が出るかも、
心配ですが、我が家もゴーヤ棚が崩れ、トマトや茄子も
なぎ倒されてしまいました。
TVから強風による被害、高波による被害もでているとのこと、
今後さらに明らかになると思われます。
さらに今後の大雨による被害も・・・
ご自愛ください。

東大寺で明日、9月5日から11日まで東大寺本坊大広間にて
大仏殿昭和大修理慶祝として奉納茶道具による『茶の美』展が
37年の歳月を経て公開されます。


この昭和大修理は昭和48年から始まり、7年もの月日をかけて
昭和55年に落慶しており、その際、茶道具も奉納され、
37年ぶりにその茶道具の名品、約80点が展示されております。

本坊は大仏殿に向け、南大門を通り直ぐ右手の建物になります。

展示主要作品は下記になり、作家さんのお名前は奉納時です。
【花入】
・備前花入:藤原 啓
備前花入

・備前花入:伊勢崎 淳
・越前花入:勅使河原 宏
・白鳳鳳華瓶:帖佐 美行

【香合】
・着彩人物文香合:加藤 卓男
着彩人物文香合

・四方赤絵香合:坪島 圡平

【釜】
・「金光明」陽鋳撫肩釜:角谷 一圭
「金光明」陽鋳撫肩釜の一部

・真形釜:川辺 庄造

【水指】
・薯頭水指:十三代 中里太郎右衛門
・備前水指:藤原 雄
備前水指

【茶入】
・唐津茶入:中里 重利
・高取肩衝茶入:十四代 亀井 味楽     

【茶碗】
・瀬戸黒茶碗:加藤 卓男
・備前茶碗:伊勢崎 淳
備前茶碗

・白萩茶碗:三輪 龍作
・萩茶碗:十二代田原 陶兵衛
・信楽茶碗:小川 幸彦
・銹泑松籟茶碗:六代 清水 六兵衛
銹泑松籟茶碗

・志野茶碗:加藤 孝造
志野茶碗

・志野茶碗:鈴木 蔵
志野茶碗

・大樋黒茶碗:大樋 年朗
大樋黒茶碗

・大仏茶碗:上司 永慶

【杯・盆】
・壽彩盛杯:新開 寛山
・四方盆:松田 権六
四方盆

公開されていない本坊での展示、興味のある方はいかがですか。