気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

春分『桜始開』候のお稽古は

2022-03-29 21:59:01 | お稽古
肌寒い日が続いていますが
散歩に出ると鶯の声が聞こえ
「燕」を見かけますが、水辺にはまだまだ冬鳥が・・・
   3/21

「土筆」が顔をだしていると聞いたので
足元に気づかい歩いていると
見つけました「土筆」
   3/21

花だよりも聞こえてきます
   3/25

釣り釜になり お稽古は『貴人清次』を
貴人さんとお伴の方にも茶を点てる点前です

貴人を『清』
お伴を『次』と呼びます
我が家に貴人がいらっしゃる事はないのですが
仮に貴人を迎えたと想定して点前を行います
貴人に差し上げる道具は清浄第一を心得
新品の物を用意しなくてはなりません・・・

お稽古ですので特にこだわることはありませんが
貴人の茶筅は白竹とし、伴の茶筅は煤竹を用います
茶巾は貴人はいつも通りで、伴の茶巾は千鳥にたたみます
貴人の道具は直接畳に置くことはないので
茶碗は貴人台にのせるので、のせやすい天目茶碗を使います
お伴には普通の茶碗を使います
炉の場合お伴の茶巾を置くために
『千鳥板』を懐紙の間に入れ懐中しておきます
貴人の菓子は高坏に奉書紙を敷いてお出しし
お伴には普通の菓子器で定法どおり出します
点前に入る前の準備が色々大変です

軸は「 弄花満香衣
    

菓子は「牡丹餅」「菜の花金団」
 

月ヶ瀬は「春入千林処々鶯」

2022-03-15 19:58:49 | お稽古
   
我が家の近くでは毎年2月の終わり頃、初音が聞かれるのに
三月に入ってもまだ鶯の声を耳にしません

そういえば防犯のためと近くの雑木林の木が切られ
スカスカの林になり『千林』とは言えなくなってます

でも先日、月ヶ瀬梅林を訪れれば
メインの帆浦梅林はまだ三分咲きだったが
五月川から代官坂を上れば早咲きの梅は見頃



今年初めて鶯の声を聴けました
まさに千林に入ると処々鶯で来てよかったと・・・・・
   ???

単純に喜んでいましたが、『春入千林処々鶯』の
本当の意味は???

北礀居簡(ほっかん きょかん)」語録では
  秋澄萬水家家月
  春入千林處處花      

「春入千林処々」は『花』を『鶯』に
改変された句でどちらも
"仏の光明を受けてすべてが生き生きと輝いている様 ”
を意味しており
表千家には千宗旦の揮毫になる『春入千林処々』の句の軸が
伝存し、初釜の床に掛けるのが恒例とされているそうです
      茶掛け禅語辞典より

釣り釜のお稽古の主菓子は『引千切』を
月ヶ瀬で摘んだ蓬

その若菜で作った「こなし」に
ゆり根餡と白餡の金団
    

蓬の香りがいいですねと言っていただき
茶杓の銘は・・・玄々斎作『若菜』と
お稽古での一コマです

大炉から釣り釜に代われば「啓蟄」

2022-03-07 23:06:06 | 神社・仏閣
24節気の土の中から虫も這い出す「啓蟄」に入り、
72候では『蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)』
蟻さんもそろそろ見かける季節ですが・・・

今日はぽっかり空いた一日なのに
寒の戻りで9.2℃迄しか上がらず寒い一日
東大寺二月堂へ出かけました
奈良に春を呼ぶ「修二会(お水取り)」も本行に入り7日目
   二月堂より奈良市内

いつもの駐車場は平日だというのに満車
ちょっと遠い駐車場に止めたお蔭で
五劫院から知足院へ階段を上るも閉門
 

正倉院の見学もでき

東大寺講堂跡から

聞き覚えのある表札の塔頭を横切り
 

宝厳院の紅梅とロウバイ越しに二月堂が見える
この西側は第二拝観所で、少し遠いがお松明が

二月堂裏参道から二月堂へ

丁度、練行衆の皆様の一日一食の食事時間
暫くするとオラトリオのような声が聞こえ
扉が開いて練行衆が一人づつ小さな紙包みを
閼伽井の屋根に向かって投げられた
   

これが鳥や獣に施す『生飯(さば)投げ
一日一度の食事であっても分け与える心を教えてくださっている
その後、すぐに二月堂に籠り、時の勤行が始まり
内陣で履かれる差懸(さしかけ) と呼ぶ沓の音が響く

世界平和、天下安泰、五穀豊穣・・・・
私達に変わって行を勤めてくださってる練行衆に感謝です

1685年の修二会で「芭蕉」も私達と同じように聞き
水取や籠りの僧の沓の音』と詠み
この芭蕉の句碑が二月堂脇にひっそりと
由来は蝶夢編「芭蕉翁発句集」(安永三年刊)からと
   

だが野ざらし紀行、別名「甲子吟行」では
水取りや氷の僧の沓の音』と

「こおり」と「こもり」、どちらが本当?
芭蕉独特のダジャレとする意見もあるようだ