気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

菓子は「淡墨のさくら大福」で、薬師寺にも淡墨桜の子孫が

2017-02-28 15:50:38 | 主菓子とお干菓子
今朝は良く晴れて放射冷却のため最低気温は-2.4℃、
寒い朝になり、練行衆の方々も火鉢だけで大変でしょう。
12:00
昨日は朝から子育てママさんがお稽古にお出での予定、
軸を『春嬉』に替え、女の子ですから、
お雛様を見てくださいね。
 
来られましたが、相方は相手したかったそう・・・が
”もう這い這いし(早いものです)大変、
 午前中は家事を済ますためずっとオンブしているので、
 このまま、お稽古させてください”との申し入れ
オンブをされたまま、準備から大炉での薄茶のお稽古に。
始めは後ろからじっと目で、-3回目の稽古?-
その後は帰るまでお母様の背中で寝入っており、-よかった-

主菓子は『淡墨のさくら大福』岐阜・大垣「つちや」さん
お餅は日本一の魚沼産「こがねもち、餡は北海道産小豆で
上にのった桜の塩漬けがしょっぱくて甘さがいいですね。
 
奥美濃根尾の山際の「根尾谷淡墨ザクラ」に由来し、桜は
樹齢1500余年、大正11年天然記念物指定された彼岸桜で、
満開はつややかな白が散り際には淡墨色になるそうです。
本巣市HP
この「薄墨桜」には御手植えされたという継体天皇伝説から
宇野千代さんの名作「薄墨桜」や白洲正子さんの「西行」、
そして枯死寸前の薄墨桜を守った先人たちの活躍話もあり、
一度見にまいりたいと思っておりましたが、・・・
なんと近くにあったのです。それも奈良の薬師寺境内にです。
1977年4月の金堂落成のこと、本巣郡根尾村の人たちが
二本の若木を、お祝いにと植えて下さったそうです。
由縁は根尾村出身の現管主:山田法胤さんなんです。
若木も今年で40年の成木、見に行かねば、
やはり、本家本元にも訪ねていきたいものです。

修二会は総別火で、玄関には糊こぼしを

2017-02-27 13:17:22 | しつらえ
奈良東大寺の修二会も昨日26日9時半頃から総別火入りに。
練行衆の皆様は大広間に集まり起居就寝を伴にされ、
厳寒のなか、火の気は廊下の火鉢の炭火だけで
湯茶も制限されており、私語も許されないそうです。
26日は11時に糊吹き、貝吹合せ、18時にお行水
そして19時半以降に声明稽古等を済まされています。
今日27日の最低気温は0.9℃で奈良としては温かい朝ですが、
朝4時に栗の飯を頂かれ、9時半椿の花付け、18時に衣の祝儀
18時半にはまた貝合せの後、20時に声明稽古などをされます。
28日の14時香薫、15時過ぎ、練行衆は戒壇院から二月堂下の
参籠宿所へ移動され、
夕刻に一同は咒師から大祓い(大中臣祓)、
(咒師:密教的、神道的なものをも含めた修法を司る)
俗に「天狗寄せ」といわれる神道的な雰囲気に包まれます。
ごくわずかな仮眠の後、深夜に起床され、食堂で和上から
本行を行うにあたり、戒めを守るかどうかの心がまえを
問われたのち授戒を授けられます。
そしていよいよ本行へと二月堂に向われるのです。
水取りや奈良には古き夜の色
             東洋城
*報道発表によりますと、配役は以下の通り
和 上=平岡昇修・上之坊住職
大 導 師=橋村公英・正観院住職
咒 師=上司永照・持宝院住職
堂 司=鷲尾隆元・地蔵院住職
北座衆之一=上野周真・真言院住職
南座衆之一=尾上徳峰・祥明寺住職
北座衆之二=中田定慧・隔夜寺住職
南座衆之二=狹川光俊・上生院住職
中 灯=平岡慎紹・金珠院住職
権 処 世界=北河原公慈・中性院住職
処 世 界=清水公仁・宝厳院徒弟

ところで、昨日のお稽古は手違いからキャンセルに。

玄関のしつらえはこの時期、お雛様と糊こぼしなのですが、
昨年購入した糊こぼし椿が蕾を付けず残念、
(*相方曰く植える場所がなく小畑横になり肥料やけを起したと)
侘助椿を活けてみました。
  2/25
今まで飾っていた修二会の「糊こぼし」という代役を忘れており、
相方に指摘されてようやく飾ることになりました。
 2/26
修二会(お水取り)の行事を思い出していただけるでしょう。

頂いた一日、雑用を片付けなくてはと思いつつ、
向かった先は、パソコン(PC)に。
親戚の東京ディズニーランドでの結婚式への旅行の予約を
ネットで探していると半年先なのにオフィシャルホテル・・
開いた口が・・・高いのに土日が埋まっており、
どこの旅行会社もほとんど同じなんです。再考?
PCに向かうとあっという間、時間が・・・。

床にお雛様を

2017-02-26 12:43:00 | しつらえ
一昨日の夕方にやっと、孫のお雛様が飾れました。
孫も大きくなり、あまり興味がない様子でしたので
一人で、飾ってあげました。
ひな祭我がたのしみを飾りけり
           林田加杜子
このお雛様、孫のママさんのですので、30数年経た
五段飾り、やや傷みが目立っていたのですが、
ここ数年だましだまし段をつくり、飾ってまいりました。
今年は、上段だけにして、赤色の毛氈を敷き飾りますと
屏風等の金色、敷板等の黒色の三色が良くて
朱、金、漆を使う日本人の伝統的な色使いに
ほれぼれしますね。
やはり五段飾りの方が・・・
今年⇐昨年
見においで、待っておりますよ。
雛祭の孫の遊べりせつせつせ
          松崎鉄之介

  
昨日のお稽古は、大炉で薄茶を。
来られたのは、高校生の女の子、
お雛様を見て、一声「かわいいー」と嬉しそう。
”お雛様は”と聞きますと、
「内裏雛なのですが、まだなのです」と残念そう
きっと、触発されて飾ってあげていることでしょう。

軸は「白蔵主」を

2017-02-25 16:47:50 | しつらえ
奈良の最低気温は-1.2℃と氷点下の寒い朝を迎え、
寒い中修二会の練行衆の方々は、試別火も今日までで、
明日からの三日間は総別火へ、
そして3月1日から本行にあたられます。

昨日の自宅稽古は立礼、少し狭いのですが六畳間にて
ホットカーペットとエアコンで十分暖かく行えました。
  
六畳間のしつらえですが、
二月の最初の午の日「初午」(今年は12日)に因み、
この日稲荷神のお祭りがあり、御祭神である稲荷大神様が
稲荷山に御鎮座されたのは、奈良時代の和銅4年(711)、
2月初午の日(旧暦)のことからで、
2016.11.19
この六畳間のお軸は『白蔵主(はくぞうす)』を。
茶道大辞典によれば、謡曲「古狐」に取材した物語で、
老狐が法師に化けて法衣を纏った姿を白蔵主という。

賛は大綱宗彦さんの和歌(遺訓)で
大方の世捨て人には気をつけよ 衣は着ても狐なりけり
 
大綱宗彦(だいこう そうげん)茶道大辞典によれば
安永元年(1772)~安政7年(1860)
臨済宗大徳寺435世。大徳寺塔頭黄梅院第14世住職
裏千家十一代玄々斎宗室、表千家十代吸江斎宗左と親しく、
武者小路千家七代以心斎宗守の参禅の師と推定される。
また永楽保全の参禅の師でもあり、和歌や茶の湯を能くし、
書画に優れ、遺墨が多く茶人の間で珍重されている。

「祈りの美」展から清水公照「祈りの心」を

2017-02-24 13:58:55 | 美術館・博物館
昨朝は雨上がり間際にお稽古に伺いました。
台子のお稽古の予定で、午前中は台子炭手前、行之行を
教えて頂けましたが、昼からの大円の真は、
藪用のため泣く泣くあきらめました。
高円山や春日奥山から靄が揚っており、墨絵の世界が
 
しばらくするとやや明るくなり、水蒸気中に不思議と
春の息吹が感じられ、頭が下がりました。
『春日山立つる霞に春の精』愚句
  

先日訪れた奈良県立美術館「祈りの美」展でも作品に
頭が下がったことを思い出しました。
Ⅰ清水公照「祈りの心」
昭和の良寛さんと呼ばれており、東大寺幼稚園園長(1963)時
園児の自由な創造力に触発され焼き物や絵を始められました。
書は、応召で中国にて顔真卿の楷書体、懐素の草書体を学び、
この両者の影響を強く受け、若い頃は豪放なものであったが、
時を経て緩急自在な落ち着いたものへと変化しております。
1.つち・泥仏
【釈迦十大弟子】1980、伊勢神楽窯


2.いろ・絵
【十大弟子】1987、2曲一双

【楽ノ音菩薩 拓】
金銅八角燈籠の音声菩薩様の拓影に彩色されております。


3.いろ・書画
【飛天の図】「阿弥陀経」

【いろは童女】1984、【善財童子の図】1977
 

4.すみ・書
【自画像】
1睦治(少年時代),2公照

3別當,4遊曳(ゆうそう:弁慶の西塔の遊僧に因む)
【寒山拾得】1977二曲一双も素敵

5.つち・焼物 100件以上
【甕 羅漢之図】信楽 奥田英山窯 45×56㎝

 
6.お水取り
【修中日記】1971
行の様子を絵と文字で伝えております。

【籠の僧】
出番を待つ練行衆で声明の一部が画賛に

3月1日からは、二月堂での本行が。

東大寺修二会は試別火に

2017-02-23 19:06:15 | 美術館・博物館
東大寺修二会が20日夕刻より戒壇院内に臨時に設けられた
  
別火坊に練行衆が参籠され、前行の試別火が始まり、

まずは入浴し、持物一式を蛭子川(佐保川の上流)から
汲まれた水で払い浄められ、自身の守り本尊を前にされて、
体内の三毒が吹き払われるように祈念し、別火入りされました。

21日は8時半から内陣掃除、御輿洗いと
13時に社参し、13時半には試みの湯が、そして
今日23日は9時半から花ごしらえの造花作りと燈心揃え、
13時より次第時の稽古が行われております。
写真は二月堂の須弥壇を荘厳資するための椿の造花です。

明日24日は、5時以降に上七日壇供搗き
試別火最終日の25日、13時に社参され、暇乞いとなります。
それまでに、椿の造花以外に修二会の時だけに着る紙子の紙を
しぼったり、差懸(さしかけ)という履物も整えておられます。

別火の目的は練行衆が精進潔斎し、心身を清めていく期間になり
一番重要なのは、声明と呼ばれるお経の稽古で、
毎夜に読詠して唱え方や暗記に励まれております。

このような二月堂修二会(お水取り)も描かれた展覧会、
清水公照・平山郁夫・杉本健吉「祈りの美」展が
県立奈良美術館で開催されております。

65歳以上の方は無料ですよ。

木瓜も春の陽射しで

2017-02-22 13:42:01 | 季節の花々
今朝、山の端から朝日が射し込み、
近所のスレート屋根についた霜がキラキラとひかりだします。
調べると奈良の最低気温は-2.4℃、日の出は六時三十五分、
今日は太陽の恵みを一杯受けれますね。
でも夜には、また雨が降りだすのだそうでが、
明日には止んでくれることを願っております。
歳時記では雨水は、春霖雨や春時雨も使われており、
『春しぐれやみたる傘を手に手かな』
          久保田万太郎
でも昼過ぎのTVからは、関東では春三番の荒れた日にと

さて昨日のことですが、
朝から自宅稽古でお二人、大炉の扱いに一苦労、
でも月一回のお稽古でしたから、大炉を開けて、
喜んで頂けると、やはり出してよかった。ただ
この稽古場は八畳間、六畳間として稽古しておりますので、
やや広すぎますし、床もありませんので寂しく感じます。
昨日のように紅白の有楽椿と初嵐椿だけではと思い、
ピンクの西王母椿を挿しますと華やかさが増しました。
片付け

公園を通りかかると、
光り輝く木瓜の花が目に入ります。
陽を受けており、春の光の強さを示しておりますね。
 

秋篠川の散策

2017-02-21 15:05:02 | お稽古
大渕池公園東地区あたりの秋篠川は、自然が残っており、
所々にはコンクリートの段差もありますが、草が伸び、

川床も砂や石が見られ川岸には桜並木となっています。
桜の咲く3月下旬が待ち遠しいですね。
  
源流は定かではなく、松柏美術館のある大渕池からの流れと、
南登美が丘や百楽園・舞鶴西からの流れだそうです。
川の流れにはアオサギがじっと・・・獲物を
上流から戻ってくるまで1時間以上も同じ場所で、
またマガモ?も
川の中には鯉が悠々とおいでおりました。
  
またマガモが飛び立ちます。
  
川沿いの遊歩道では早春の花が咲いておりました。
仏の座(三界草)

大犬のフグリ
『犬ふぐり星のまたたく如くなり」高浜虚子

ナズナ(ぺんぺん草)

菜の花

タンポポ、
   
タンポポではなく、???

春の七草が見つけられるのですね。

夏になれば「秋篠川源流を愛し育てる会」の活動により
蛍も見られるのです。
そして、伎芸天のおられる秋篠寺のある秋篠野へと流れ下り、
この付近からは、コンクリートに覆われた人工河川になり
平城宮跡の西側を下り、サイクリングロードのある
薬師寺付近そして大和川へ合流するのです。

初めて「雪月花之式」を

2017-02-20 17:12:15 | お稽古
今日は午後から天気が崩れるとのことでしたが、
朝から月一回のお稽古に伺う途中、時おり雨粒がぽつぽつと。
到着すると、玄関先に必ず打たれていた水がありません。
日を間違えた?でも確認のためドアに手を掛けると
突然開かれたドアから微笑まれた奥様のお顔が、一安心
雨が降りだしたからなのでしょう。
お稽古は大炉、向切本勝手と、初めての
「雪月花之式」を教えて頂けました。
「雪月花之式」では役札が三枚、数字の札七枚ですので
五人以上十人まで何人で行ってもよい式という事です。
中折据をとり回し、役を決めるところは平花月之式と同様、
菓子付花月で莨盆も出されます。
本来はくつろいだ雰囲気のはずが、初めてのことで、
緊張感が和らぐことはありませんでした。

主菓子は銘を聞きそびれ、そのうえ少し崩れておりますが、
多分?最後の「下萌え」になるのではないでしょうか。
芽吹きの部分が多くなっていますね。
⇐自作2/12
自宅の昨日のお稽古は、「うぐいす餅」にしました。
どちらも如月の代表的なお菓子です。

「うぐいす餅」は初音を待ち焦がれる気持ちが表され、
昨年の奈良の鶯の初鳴きは2月15日で、
今年は沖縄で1/31、九州大分2/14には観測されており、
奈良はいつになるのでしょうか、待ち遠しい限りです。

玄関の色紙は「鶴図下絵和歌巻」

2017-02-19 19:58:15 | しつらえ
今日の奈良は、良いお天気に
春の陽射しに、若草山もくっきりと。
一週間前は、奈良も寒く、湿雪が積っておりましたが、
また少し寒くなる予報、でも雪の予報はなさそうです。
2.10

玄関のしつらえの色紙は、京都国立博物館蔵から
『鶴図下絵和歌巻(部分)』俵谷宗達、本阿弥光悦筆 重文
金と銀の泥で表現されたモティーフはただ鶴のみで、
単純そのものの筆使いの美しさに感嘆あるのみです。
歌の作者は「山部赤人(やまべのあかひと)」、
あすからは若菜 つまむとし めし 野に 
       昨日も今日も 雪は ふりつつ

原文では
従明日者 春菜将採跡 標之野尓
        昨日毛今日母 雪波布利管

意味としては
明日から春菜を摘もうと、野に標(しめ)を張っておいたのに、
昨日も今日も雪が。
 
出すのが少し遅れましたね。
正月はじめての子の日(一月六日)に若菜を摘む習慣を
歌っておられ、今年は二月六日(甲子)に相当しており、
節分のお稽古も終わり、大炉と一緒にやっと日の目を。

さて昨日の大炉でのお稽古、逆勝手、広口蓋の扱いに
四苦八苦です。
朝からの三人さんは昨年一度お稽古していますのに
初めてですとの声が・・・・
それでもお点前が進むうちに
記憶がよみがえってきたようです。

昼過ぎからは高校生、お稽古し始めて間もないうえ、
大炉も始めてですので、始めは戸惑いが、そのうちに
頭と体のスムーズな繋がりで進むうちに左、右は完璧です。
又、問いかけるより早く、何でも疑問なことをきかれます。
お床拝見で開口一番お扇子の”瑞雲てどんな雲ですか?”と
生半可な返事はできません。
今回は事無きを得ましたが
私もしっかり勉強して稽古に臨まなくってはと思いました。

後始末も早々に、
昨夕の送別の宴に伺っておりました。