気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

一冊の本より

2018-03-18 15:18:50 | 書籍
今日から彼岸の入り、例年よりかなり早めの桜の開花が全国
各地から届き始めましたね。
京都疎水べり
奈良の高校の合格発表「桜咲く」もこの金曜日に、一足早く
15歳に春が訪れました。

私に訪れたのは昨日の自宅稽古での「嬉しい出会い」
そわそわ、ワクワクしての準備に、床の軸は『華』
活けた花は、有楽椿、木瓜と蕾をつけたばかりの「貝母」を。
木瓜は織田信長が家紋したことから先駆者という花言葉に、
  
『貝母(ばいも)』は編笠百合とも呼ばれ、花言葉には
謙虚な心、努力、才能、威厳、凛とした姿、人を喜ばせると。
 2017年4月

お茶を始められる動機は人それぞれですが、それを誘って
くれたのは、手に取られた一冊の本でした。
日日是好日 —「お茶」が教えてくれた15のしあわせ—
           森下典子著・飛鳥新社刊 2002年
この単行本は絶版状態でしたが、11月末に再版されており、
気軽に手にできる文庫本は、2008年11月に新潮文庫から。
新潮社HPによる説明文は
”お茶を習い始めて二十五年。就職につまずき、いつも不安で
 自分の居場所を探し続けた日々。失恋、父の死という悲しみ
 のなかで、気がつけば、そばに「お茶」があった。
 がんじがらめの決まりごとの向こうに、やがて見えてきた
 自由。「ここにいるだけでよい」という心の安息。雨が匂う、
 雨の一粒一粒が聴こえる……季節を五感で味わう歓びととも
 に、「いま、生きている!」その感動を鮮やかに綴る。”と
そして構成は
 序章  茶人という生きもの
第一章  「自分は何も知らない」ということを知る
第二章  頭で考えようとしないこと
第三章  「今」に気持ちを集中すること
第四章  見て感じること
第五章  たくさんの「本物」を見ること
第六章  季節を味わうこと
第七章  五感で自然とつながること
第八章  今、ここにいること
第九章  自然に身を任せ、時を過ごすこと
第十章  このままでよい、ということ
第十一章 別れは必ずやってくること
第十二章 自分の内側に耳をすますこと
第十三章 雨の日は、雨を聴くこと
第十四章 成長を待つこと
第十五章 長い目で今を生きること
 解説  柳家小三治
新潮文庫

このエッセイがこの秋、全国公開予定の映画になりました。
主演は黒木華さん、共演は樹木希林さん、多部未華子さん、
メガホンは大森立嗣監督、もう既に撮影済みで、
早く秋が来ないかしら。

井口海仙宗匠の「新版・茶の湯読本」を

2017-09-18 17:00:02 | 書籍
朝から太陽が顔を出し台風一過の秋晴れと思いきや
東の若草山上空には雲が・・・
でも若草山頂上から中腹にかけ光り輝いておりました。
 頂上 中腹
若草山に光り踊れる野分過ぎ
            愚句

昨日伺った一休寺月釜、替茶碗の一碗は志野焼で
銘「大和」、井口海仙宗匠の書付が・・・
そういえば、
電車の中で今読んでいる『新版・茶の湯読本』淡交社、
井口海仙宗匠が著者だったことを思い出しました。
 
宗匠は1900年に裏千家十三代圓能斎の三男として生まれられ、
幽静庵と号され1982年に逝去されたが、「茶道入門」保育社
「茶人のことば」「水屋の話」「新版・茶道大辞典」などを
著されており、この本は昭和34年に著された「茶の湯読本」を
没後三十年を前に2011年に新版として発行されております。
「BOOK」データベースによれば、
”茶の湯の宗家に生を享けながらも、その世界を客観視する
 ことの できた稀有な人、そして真の茶人、数寄者として
 茶の湯の伝統と現代について深く思いをめぐらせ、
 該博な知識をユーモアとウィットをこめて、
 人柄そのままに穏やかに説き語る。”と
構成は、あとがきを含め234頁を三章からなり、
第一章 「茶道こぼれ話」49話
第二章 「食べ物談義」 11話
第三章 「茶染随筆」  16話
一話当たり1頁から7頁までで多くは2頁と短く、
簡潔に記され気楽に読めますが、得る物は目から鱗状態、
ぐいぐい惹かれ、降りる駅も忘れるほどでした。
読み終えて普通なら書棚に直行ですが、
しばらくは手元にて・・・、
時間があれば、調べものとして再度読みたい本に。

でも増えるばかりの本、アマゾンさんが悪いからでしょうか
つい簡単に注文出来てしまいますからね。
こればかりは性分もあり、お許しをと相方にも・・・

ナナフシの脱皮で「茶の湯の数字のことば」を読まなくては

2017-06-17 11:15:03 | 書籍
先日散歩していると面白い光景に出合いました。
はじめ細いカマキリと思ってよく見ると『ナナフシ』です。
それも若草色、もっと灰色っぽかった印象なんですが、
(*注意ニホントビナナフシは緑色)
それに何か上の方に引っかかっている「ぬけがら」です。
『脱皮』中なのです。
 
多分なのですが「エダナナフシ」ではないでしょうか?
その後抜け殻をすごい勢いで食べ、木の枝に擬態します。
生まれたばかりのナナフシは2cmくらいしかないので、
このナナフシは10cmはあり成虫なのでしょう。
何度か繰り返した脱皮も最後になるのでしょうか?

『ナナフシ』は七節、竹節虫と書かれますが、実際に
体節を7つもっているわけではなく、たくさんという
意味で使われています。

茶の世界でも「七」のつく語は、・・
良い本を持っておりました。
見て覚える「茶の湯の数字のことば」茶道具と名数
              平成16年、淡交社

55頁からで、さわりを紹介します。
”人類が方位の「東西南北」に人の立つ「地」を入れて
 「五徳」とし、「天」を入れて「六極」といいますが、
 それに人の動く時間的中間を入れて「七」とし神秘的な
 宇宙数字にしたといわれております。・・・・
 「七」は聖なる数字といい・・・数えきれないほど・・・
 ・・・・・・
 意味は、ななたび、何度も・・・”

 玉椿七宝棚、七賢棗、七徳釜、七草文、七種の建水、
 七種の蓋置、七宝紋、七福茶器、・・・・・”
 後12の言葉が続いております。 

茶のお稽古も、一つ一つ殻を破り成長できるよう
精進あるのみですね。

淡交別冊No.54「棗 変わらざる形とその魅力」

2017-01-08 17:15:01 | 書籍
今朝目覚めますとガラス窓を通し、庭の蜜柑の木が揺れ、
姿は見えませんが、ヒヨドリです。
部屋の中から覗かれていると判ると飛び去って行きました。
実は二日の朝、飛び去ったふりをして、
この蜜柑の木の中で隠れており、
目を合わせぬように、じっとこちらを観察しておりました。
1/2
カメラを向けると、飛び去ってしまいましたが、
蜜柑の実は、完全に食い散らされてしまいました。
1/2⇒1/8 
相方曰く”蜜柑の木に囲まれたミカンは大丈夫なはず”と
そんなに大事ならネットでも掛けないと、
孫だけでなく、トリさんにまで出し抜かれていませんか?
「木守り」としてあげてもいいのではないでしょうか。
それにヒヨだけでなく、メジロもやってきていますしね。

朝から音もなく降り出した雨は、昼頃には激しい雨音に、
お稽古日の設定も三連休の中日、皆様お休みに、
雑用を済ます良い時間?と思いきや
一冊の本を手に取っておりました。
別冊、淡交No.54 「 変わらざる形とその魅力」

というのも初釜で用いる棗を少し読んでおくつもりが、
茶桶が棗へ代わり登場した歴史に目が、
面白かった黒棗の件を少し紹介します。
利休居士はライバルの宗及さんに黒棗の使用では一歩
遅れをとられたが、宋及さん一人を招かれた折の
天王寺茶会記(1569年11月23日)によると、居士は
二番煎じにならないよう袋に入れられて濃茶器とされ、
花入れに水だけという奇襲戦法も含め宋及さんを二度も
驚かされていることでした。
考え抜かれた、ものすごい「おもてなし」が、
利休形ならでは棗にあらず
とまでに繋がって行く訳なので・・・

私には、愉しんでいただけるよう
大切に使わせていただきたいものです。

藤原忠通はどこ?「私の百人一首」白洲正子

2016-12-15 15:50:03 | 書籍
今日正午から奈良では「おん祭」が始まっております。
餅飯殿通りにある大宿所では、のっぺ汁が振る舞われます。
もちいどのセンター街の皆さんが1度に200人前ができる大鍋で、
前夜に材料を切り準備して当日大鍋3つを並べ2回転、合計6杯、
1200人分を順々に炊いて熱いのっぺい汁を造られたそうです。
材料はごぼう、大根、にんじん、こんにゃく、あぶらあげ、
サトイモなどが入っており、しょうゆで味付けされており、
私が頂いたのは、油揚げがたくさんで美味しかったです。

この祭りの謂れは、春日大社HPによれば
”長承年間に長年にわたり、飢饉や疫病が蔓延したため
 時の関白藤原忠通公が万民救済の為若宮の御霊威にすがり
 1135年に本社と同じ規模の壮麗な神殿を造営しました。
 若宮の御神助を願い1136年祭礼されたのがおん祭の始まり”
この中で、『藤原忠通』とはいかなる人なんでしょうか?
百人一首で有名だが実は藤原家繁栄の礎となった関白との事
手元の「私の百人一首、白洲正子:新潮文庫」を手に取るも

目次の中に、藤原忠通(ただみち)の名前はありません?
さらに検索してみますと、
百人一首で随一の読みにくさ・長さの名で書かれている人の本名
なんと・・・76番に
法性寺入道前関白太政大臣」=藤原忠通
ほつしょうじのにゅうどうさきのかんぱくだじょうだいじん
この季節の詩ではありませんが紹介いたします。
和田の原こぎ出でてみれば久堅の
          雲居にまがふ興津白波


大海原に船で漕ぎ出し、ずっと遠くを眺めてみれば、かなたに
 雲と見間違うばかりに、沖の白波が立っていたよ。(現代訳)

この本で、白洲正子は述べておられます。
”この歌は「詞花集」に、「新院位におはしまししとき、
 海上遠望といふことをよませ給けるによめる」という詞書があり
 いかにも太政大臣らしいおおらかな調べである。
 新院とは崇徳天皇のことで1135年4月の内裏歌合に詠んだと
 伝え、当時、忠通は関白であった。
 百人一首もようやく院政時代に入り、芸が細かくなって行く
 中で、このような歌に出会うと、ほっとした気分になる。”
1162年に出家して、法性寺入道と呼ばれたが、
和歌に優れていただけでなく、書道も巧みで法性寺流の祖と、
日本の文化史上、忘れることのできない人物で、「今鏡」は
「和田の原」の歌をあげて、「人丸が、島が暮れゆく舟をしぞ
思ふ、など詠めるにもはぢずやあらむとぞ人は申し侍りし」

帰宅し「べっぴんさん」の録画を観終わると、続いて
「八百万の神がすむ山河、村治佳織・白洲正子祈りの道を往く」
が始まりました。BS3、9時からの録画、相方の仕業。
村治さんのアルハンブラの調べと「かくれ里」に記された
16世紀作者不明の「日月山水図屏風」天野山金剛寺が・・・
来年の5月頃、伺って観たい作品の一つになりました。

「且座喫茶」いしいしんじ

2016-12-13 13:35:05 | 書籍
雨の事始め・煤払い・松迎えの日になり、
京都花街や神社仏閣の様子がTVで流れております。
子庭では満天星躑躅のこの枝だけの紅葉が残り、
 
山茱萸の赤い実と白南天の実が雨に濡れております。
 
遅ればせながら11月の茶会に際して、
先生への御礼も済ますことが出来、有難うございました。
台子の自主練もしなくてはならないのですが・・・
もう初釜の事で、頭が一杯なのです。
そんな時、図書館で出会った本、
且座喫茶」いしいしんじ 淡交社2015.10.7

「なごみ」に連載され、御存じの方も多いかと思いますが、
加筆、写真を増補され一冊の本に。
前文に、「且座喫茶」とは、
 禅語で「且(しば)らく坐して茶を喫せよ」---
 まぁ、しばらく座ってお茶でも飲もうよ、という意味と。
そんな軽い気持ちで、お借りし読み始めると、
一気に読み??ました。
現実逃避といわれれば、そうかもしれませんね。
・「真剣」な茶の湯の空間
    ・ 
    ・
・わかりません
16篇、195ページからなる随筆で、
感じたことが多々あるのですが・・・

「真剣」なお茶は、自然とこちらにはいりこみ、
思ってもみなかった、清新な場所へ連れて行ってくれる。
・・・(中略)・・・
いま真剣に生きていると、みどり色の血の脈動を感じながら、
いつの間にか気づかされている。
・・・(中略)・・・
先生、お茶って、最初から最後まで、
わからないことだらけですね。
「そうね、それがお茶よ」
・・・・・・・・・
先生の声がします。
お茶って、わかりません。
 でもね、そこがいいのよ。
 わからないから、たのしいんじゃない


わからないからたのしい、わからないからたのしい
精進あるのみですね。

Pleated Skirt Cakeは袴腰餅のこと、今年も挑戦!

2016-12-05 14:26:36 | 書籍
臘月に入り先週の土曜日の自宅稽古の主菓子は、
13日の事始めには少し早いのですが、
昨年同様「袴腰餅」をお出ししました。
英語では「Pleated Skirt Cake」と呼ぶと記された、
一冊の本が手元にあります。
『Wagashi 和の菓子』ピエ・ブックス2003.9.17
     高岡一弥、高橋睦郎、与田弘志
The graphics of Japanese Confectionで、   
11月から始まる茶の暦と同様、11月、12月、1月・
・・9月、10月と和菓子が文章、写真やイラストで
紹介されています。
 
p16.17に「袴腰餅」川端道喜さんを紹介されており、
左側に文章(日本語、英語)、右側に和菓子写真の構成、
著作権もありますのでNG、写真は検定テキストからに。
茶道文化検定テキストより
こんなのが作ればよいのですが、今年も挑戦!
白玉粉と上新粉、砂糖を水で溶き、45分蒸します。

蒸し上がると、濡れ布巾に包んで揉み、分割し丸めます。
粉の上で麺棒で伸ばすと、中に粒餡をいれ、折り返し
形を整えると出来上がりになります。
昨年の反省で砂糖は和三盆からテンサイ糖のグラニュー糖に変え、
昨年より柔らかく仕上がりました。
さらに折り返し方も台形の上辺からを、台形の下辺から
上に折り返すと簡単に台形に仕上ったことです。
 
写真の奥に、出来上がりが見えますね。
16個、何とか形になりました。
写真を取り忘れ、冷凍状態の袴腰餅になります。
 冷凍
お稽古、お待ちしております。

「楽健寺酵母でパンを焼く」でパン焼きに挑戦

2016-12-01 18:51:03 | 書籍
時折り小雨降る変な天気、終月最初の朝を迎えました。
夕方まで予定がなく、だらだらしていると直ぐ夕方に
なってしまいます。というのも、一年で一番早く日が
暮れる時期ですから、気合を入れて・・・まずは
床と玄関のしつらえを替えなくてはなりません。そして
残り少ない楽健寺の天然酵母パンも作っておかなくてはね。

『楽健寺酵母でパンを焼く』山内宥厳
-りんご+にんじん+長いも+ごはんで天然酵母-
著者は、楽健法で有名な東光寺住職、山内宥厳師
カバー裏に、こんな言葉が、
花のように香る、深い味わい、
 よく耕された畑のように、柔らかい焼き上がり、
 まさに”醍醐味まで完熟させたパン”。
 パンが味噌やお酒と同じ発酵食品だったことを思い出す

ご飯よりもパンが大好きな私、出会ったのは二年ほど前からで、
出来たパンを頂いておりました。それからずっと
そして数か月前、このパン作りの講習会が開かれるとのこと
参加申し込みをしたのですが、都合が合わず・・・残念。
レシピと代わりをお願いした長男のお嫁さんのアドバイスもあり
この本も参考にしながら、造り始めました。
今では自分なりの変更もしています。
Ⅰ.パン種づくり用のスターターの準備 
楽健寺パン工房の元種は必要です。
 手に入れられることをお勧めします。
Ⅱ.パン種をつくる
元種にりんご、人参、長いも、ごはん、強力粉、砂糖と塩を
混ぜ、一晩から一日発酵させてパン種をつくります。
(私はヨーグルト製造のヒーターを巻いて倍に膨らめばOK)
 元種の酵母だけでなくりんご、人参、長いも、ごはんに
 付着した酵母や空気中の酵母たちも育つのだそうで、
 強い発酵力で豊かな香りと味わい深い美味しさの秘訣!
発酵中
Ⅲ.パン種を使い、各種のパンを作ってください。
強力粉を入れて、生地作り
一次発酵(餅コネ器を使用)・・・終了後、
分割し、丸めたり、餡や、カレーを中に入れ
   
濡れ布巾を掛け、オーブンで二次発酵(2時間)
オーブンでパン焼きで終了
多分午後10時頃になるでしょう
前回の残り
焼き立ては、香りが部屋中に漂い、美味しいです。
冷蔵保存すれば、2週間でも持ち、蒸して頂いてくだされば、
もちっとしておいしいですよ。

なおパン種は、全部使わず、
次回用のスターター用に取り置きをすれば
この繰り返しで、いつまでも使えております。

追加投稿9時5分
出来上がりました。いかがですか!?

「続・茶の湯の手紙」を手本に案内状を

2016-09-30 17:05:06 | 書籍
久しぶりに爽やかな晴天の朝を迎えました。
ですが昼からは曇天、夜には再び雨になるとの予報が、
まずは、溜まっていた家事を、特に晴れている間に
洗濯を済ませ、干さなければなりません。
それと半年前から教えていただいた
楽健寺酵母のパン作りもしなくては(後日紹介します)。
言い訳になりますが、天候が悪かったからなのですが、
一番の主因は、11月の茶事?に向け、
今月中に案内状を出さなけならなかったからです。
続・茶の湯の手紙」文例集(淡交社編集局編)を手本に

頭をひねり、捻りここ数日パソコンい向かっておりました。
慣れない下書きを完成させ、さらに先生にも目を
通していただいたうえ、昨日までに印刷も済ませており、
出来上がったばかりの案内状をポストに入れ、一安心。
そんなこんなで、家事が貯まっていました。
でも朝は朝で用事があり、昼からも自宅稽古が。
なんとか用事を済ませ、帰り着いたのは12時前、
なぜかしら相方は不機嫌、かまっている暇はありません。
まず発酵の終わったパン種を、20個位に丸めて、再発酵へ、
そして掃除、お花の準備になります。
長月の最終日で萩の花と思いきや、庭に出てみると
雨が続いているためか、残念なことに花目全てが虫に
花器には木槿と、水引と吾亦紅だけになりました。
 
吾亦紅はほんとに重宝させていただきましたが、
もう最後?。
鮮やかな赤紅がなく、枯れはじめも目立ちます。それより
吾亦紅 水引 
紫の木槿の向こう、ムラサキシキブの鮮やかな実が目に。
主役交代になるのでしょうか。
『雨後 あまだ 雲の たゆたふ 実むらさき』
                能村登四郎
 ムラサキシキブ
11月の予行演習で炭を熾すのを忘れるところです。
炭を熾し、湯も沸くころには約束の時間になり、
お稽古が始まりました。
稽古中に、不十分な点が出てきますが、時間がないそうです。
次週のお稽古の約束を済ますと、お帰りいただき、
私の後片付けもあり、一緒に片付けを済ませます。

それと、二次発酵後のパンも焼かなくては、
疲れているのに・・・・・、そうでした。
まだ相手しない方が一人残っております。あー

「茶花がたり・泉本宗悠」の紹介

2016-07-13 11:55:53 | 書籍
天気図は梅雨末期の様相を呈しており、
災害が心配ですね。奈良も朝から一雨あり、
昼からは雨との予報で、
止み間の庭のひと時を紹介します。
松の根元からツユ草が咲き、

シシトウにモンシロチョウが、
羽が一部壊れておりますが、飛び去り、

土間に何かがひっくり返っており、びっくり。
クマゼミです。元に戻してあげて一枚
羽化してまだ間もないのでしょうか?
でもしばらくすると、何か頼りなさげにどこかへ。

『クマゼミや空へと向え未知の旅』 愚句

小さな庭には生命が、あふれておりますね。
茶席にも、
大きな意味で言えば生命は溢れていますが、
生命を宿すものは?

最近読んだ本の表帯の書き出しに
茶席で唯一生命を宿すもの、それは茶花。”から始まる
茶花がたり/心の花を入れる』
             泉本宗悠、淡交社

書き出しは、利休七則に掲げられた一則
花は野にあるように」から
花は、人としての生き方をおしえてくれるものなのです。
と結んでおられます。
写真120点に”心のことば”が添えられ
今後の糧にしなくてはいけませんね。

裏帯にも素敵な言葉が。
”その一会のために
 小さな生命を精一杯燃やし、
 健気に咲く花たちに
 感謝を忘れてはいけない
 と思うのです。”
(本文「茶花の空間より」)