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気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

弥生3月 三寒四温

2025-03-24 12:50:10 | お稽古
3月は三寒四温で慌ただしく過ぎて行きます
 
上巳の節句、修二会のクライマックスと
  
私の誕生日には
まだまだ寒い日が続き梅の開花が待ち遠しく
お彼岸に入りお墓参りに行く途中
新沢千塚ふれあいの里で見つけたのが
立派に成長した土筆
 
早速、土筆の干菓子を
 
まだまだ寒い日が続きますが日差しはしっかり春です

三月のお稽古は五徳を外して「釣り釜」
釜が何気に揺れるのが嬉しい
炭手前には鎖の小上げ、大上げが大変ですが
これが釣り釜の醍醐味ですね
五徳がなくなった炉中に灰を撒くのはスム-ズ
初掃き、中掃き、後掃きはすべて同じです
 
今月のお菓子は
 「のりこぼし」赤は白餡を赤に染め、白はゆり根餡、黄は紅あずま
 

「椿餅」 道明寺で購入した道明寺粉で
 

「牡丹餅」
 
三月はあっという間に過ぎていき
二十七日は薬師寺さんの花会式
四月は茶飯釜の茶事を計画していますので
皆さんお楽しみに

二月のお稽古は「大炉」「絞り茶巾」

2025-02-19 20:34:50 | お稽古
今年も大炉の季節がやってきました
 
一尺八寸の大きな炉で逆勝手、釜は広口
その為に炭手前はいつもとは異なり
初掃きは10回で掃き、中掃き6回、後掃き6回
 
『初炭』の灰は大炉左隅雪輪瓦の向こうに山にし、灰匙を立てる
いつも通り炭を組んだ炭斗だけを持って入る

『後炭』は雪輪瓦の向こう隅に炭を組みます
輪胴、丸ぎっちょ、半ぎっちょ、丸管、割管、枝炭を置く
 
持って入るのは
炮烙に灰、灰匙、香、火箸、羽、鐶を仕込んだもの
   
柄杓は逆勝手なので左手で蓋置に引く
釜は広口なので蓋は炉縁三目三目に蓋置を置くと大きな蓋は
はみ出してしまうので縁内五目の所に蓋置を下げ大蓋を置く
一尺四寸の炉でのお稽古とは随分違って
とってもユニ-クで楽しいお点前です

2月の主菓子はこんなものを作りました
 えくぼ薯蕷(笑門来福を願い)
  
升金団(白餡と芋餡で)
  
雪餅(大徳寺納豆を漉し餡で包み、ゆり根餡で金団に)
   
下萌え(白餡を緑にゆり根餡で金団に)
  
二月は短い月なのに節分、立春、初午と忙しい
極寒のお点前、「絞り茶巾」のお稽古もしなくっては
雨水にはお雛様も出さなくっては・・・・・
  



令和七年 乙巳歳 御題「夢」初釜は

2025-01-18 23:01:44 | お稽古
昨年は新年早々能登地震、長引くウクライナ、イスラエル・・・
令和七年を迎えても復興は遅々として進んでいない・・・・
奈良ではありがたい事に今年も初釜ができました

 待合軸は「宝珠」   
     
これを手に入れたら願い事がなんでも叶うそうですよ

「五色の鳳凰が飛ぶ掛け蓬莱」
      これは、日陰の葛で作りました
     

 迎えつけ、席入り、ご挨拶と進み
 本席
軸は「彩鳳舞丹霄」
  赤く澄みきった空に五色の羽を輝かせ番の鳳凰が舞うと
  救世主が現れるという
待合の「宝珠」の力を借り願いを込めこの軸を掛けました

 今年、初炭を担当してくださった方は
炉灰、炉壇を綺麗にし、点前だけではなく
準備からされる後ろ姿に成長を感じ嬉しく思いました

 毎年初釜の懐石は
点心弁当、一献、白みそ椀、ほうじ茶と省略し
ゆっくりお茶を楽しみます。点心弁当は
今年もランチが取れない人気店 「お料理〇〇」に
お願いする事ができ、皆様美味しいと大好評でした
 

 美味しい点心をいただきお膳を引くと
主菓子は「花びら餅」
蜜ごぼう、白みそ餡を作り
上新粉、白玉粉、てんさい糖でういろう生地を紅白に染め
今年も頑張って作りました
これも美味しくって段々洗練してきましたと
お褒めの言葉をいただき密かに喜んでいます

後座の花入れは「尺八」松の内と名がついています
 花は
可愛い花を付けてる「赤の侘助」
これから花が咲くであろう花芽の「白梅」
花が終わり真っ黒な綺麗な実の「射干玉」
三種入れました
  

 濃茶は嶋台を使い「重ね茶碗」で心を込めて私が練り
続いて後炭をした後に
薄茶は水屋係が心を込めて点てて下さいました
 干菓子は金沢森八の「長生殿」
  私が作った琥珀糖「雪輪」

 終了のご挨拶の後
「お見送りはご無用でございます」
 もちろんお見送りをして
今年一回目の初釜を無事終え
初釜ができた事に感謝です

 今年の初釜の目玉は「水指」
友達が川喜多半泥子の水指を見て触発され三年越しで
作陶した矢筈口耳付きのどっしりとした大きな水指
神大杉の衝立から表完さんに作っていただいた長板に
のせて正月荘りを耳につけてみました  
 




師走のお稽古

2024-12-15 22:32:01 | お稽古
師走は座っていても気持ちがザワザワ

今月の軸は「看々臘月尽」
あっという間に過ぎ去る一年に
甘んじている私に
「喝」を入れてくれる言葉です

今年の心残りは
「口切の茶事」ができなかった事
11月に入り茶壷は床に荘ってありましたが
開炉になったばかりで濃茶のお点前が皆さん気になり
なかなかお稽古で茶壷を手に取る事はなく
師走に突入してしまいましたが
このまま茶壷をしまってしまうのも心苦しいので
思い切って口切の茶事のお稽古をしてみました
 
まず客が席入りを
亭主とご挨拶の後
正客は「お床のお茶壷は、ご由緒がおありのようで
        どうぞ後ほど拝見をお願いいたします」
亭主は床の茶壷を4畳半であれば点前座の拝見物を出す所
に下ろし、網、口紐、口覆を外して勝手付けにおいて
いったん水屋に入り「御茶入日記」を正客へ
 
「ご希望のお茶をおっしゃってください}
客はいただきたい濃茶を相談します

亭主は葉茶漏斗を持って出て茶壷の下座に置きます
葉茶漏斗の底には美濃和紙一帖を二つ折にして敷き
左から糊板、糊、糊へら、肉池その下に印判、小刀
五分(1.5cm)幅の封紙、その上に二個の挽家
  
準備し茶壷の封印を確認し、封を切り
「ご所望のお茶は?」
決めがたいと思えば
正客は「ご亭主にお任せいたします」と
茶壷を葉茶漏斗の上に傾けて、葉茶をさらさらとあけて
濃茶の袋を取り出し向かって右の挽屋の中に入れ蓋をし
葉茶漏斗にあけた薄茶用の葉茶をもう一つの挽屋に満たし
入りきらないものはそのまま残しておく
茶壷の蓋をする
封紙を糊付けして茶壷と蓋の合口の封をする
亭主の印をするが黒色の印に限るそうです
ここで正客は
「お茶壷、口覆ともに拝見いたしとうございます」
お茶壷拝見が始まります(所作は小習い壺荘)
亭主は葉茶漏斗一式を持って水屋に入り控える
後は小習い壺荘となります
 *実際の口切では、水屋に入れば早々に挽屋から
  濃茶を取り出し石臼で引き始める・・・・

ここまでの事だけでもたいそうなお茶事です
これから石臼の音を聞きながら、初炭、懐石へと進んでいきます

ただ湯を沸かし茶をいただくという事が
とっても手間の掛かる事と改めて思い知らされます
憧れの口切の茶事を社中でできたらと思っています
皆でガンバロウ!!
私も精進いたします

今月の主菓子は
 蕎麦上庸(三割蕎麦です)
  
 
 袴腰餅(羽二重餅と同じ求肥で)
  



茶人の正月霜月『炉開き』は

2024-11-19 22:30:20 | お稽古
  猿沢の池より興福寺南円堂と
  国宝三重の塔の屋根を望む
   2024年11月8日撮影
  
立冬に入りやっと寒さが近づいた
と思えば汗ばむ日もあり・・・
秋はあっという間に過ぎ去り
これからすぐに寒くなりそうです

去年は10月に咲いていた庭の早咲き椿は
まだまだ固い蕾のままで炉開きには
間に合いませんでした

 床の花は
 常盤マンサクの照葉と寒菊
 
今年の炉開きの一日目は
皆さんで開炉の印の善哉をいただき
その後『且座』をいたしました

且座の名称は「臨済録」の『且座喫茶』から
とられたもので七事式のひとつです
七事式は無学宗衍の偈頌がそれぞれついており
修練の式と思い知らされます
且座の偈頌は
「是法住法位」これほうは ほういにじゅうす
自分に決められた役割を責任を持って全うせよ
花月之式とは異なり前もって
主客それぞれの役割が決められており
途中で位置や役割が変わるようなことはありません
この式は東一人、半東一人、客三人の五人で行いますが
今日は6人おみえでしたので
変則且座にして、客四人の六人で行いました
客四人として花入れを二つ置いて
次客と四客は花を入れ
三客は.炭をつぎ
正客は香をして
東は皆さんに濃茶を点て
半東は東に薄茶を点てる
修練になったかどうかわかりませんが
半年ぶりの炉点前です
戸惑う所もありましたが
楽しく終わる事ができました

 炉開きの主菓子は
 『亥の子餅』
今年は「胡桃」「胡麻」「干し葡萄」を練りこんだ「漉し餡」
を「黒糖」で作った「求肥」で包み、「シナモン」入りの粉をまぶして
『無病息災』を祈って作りました
 

 『紅葉狩り』
安納芋の黄色と白餡を朱色に金団にしました
 

奈良は、今だ綺麗な紅葉が見れませんが
お茶室で紅葉狩りしていただけたら
嬉しいと思いながら作った金団です

因みに下の写真は晩秋の紅葉が美しいと
名高い清酒発祥の地『正暦寺』の紅葉です
    2024年11月18日撮影
 
   紅葉にはもう一つですね

神無月のお稽古は

2024-10-21 13:27:51 | お稽古
新月から数えて13日目の「十三夜」
満月には少し欠ける月でもきれいな月
秋の収穫に感謝しながら美しい月を愛でる日本独特の風習
平安時代、醍醐天皇の月見の宴がはじまりとか
  

過ぎれば、明るいまんまるなお月様
ス-パ-ム-ンも段々かけ
日が暮れるのも早くなってきました

暑くて長い夏からやっと涼しくなりましたが
まだまだ日中は暑い日が続きます
後二週間ほどで11月に入るというのに
そういえば、庭の早咲きの椿「初嵐」も「西王母」も
蕾はかたく開きそうにありません
炉開きに椿を入れることはできるかしら
とっても心配です・・・・堅い蕾を入れる事になるかも

神無月のお稽古は中置
点前畳のまん中に風炉を据え
お客様に火が近づき、それでも
お客様は暑いと感じない季節に
初炭、小板、大板、五行棚と
中置は特別なお点前で楽しいですね

今日は五行棚で花月のお稽古を
五行棚は玄々斎好の一重棚
棚の上に棗や羽、香合などは荘りますが
地板には土風炉を据える事が約束で
水指は棚の勝手畳の上に置きます
棚の中には
天板、地板の「木」、風炉中の「火」
土風炉の「土」、釜の「金」、釜中の「水」
木火土金水(もっかどごんすい)の五行を納めてあります
水指は畳上に置くので湯返しはありません

まずは「炭付き花月之式」を
中置は炭斗はいつもの風炉の炭手前と同じ場所ですが
釜は勝手に置きますので紙釜敷はわさを奥にして懐中
五行棚は地板の手前に羽を一文字に置き
羽先に香合をおきます

次に「濃茶付花月之式」を
細水指を風炉(棚)の勝手付に置き
茶入れは棚の右手前、いつもの所に荘り付け
点前中地板の勝手付手前に蓋置柄杓を一文字に引きます
仕覆はいつも通り返して天板勝手付手前におきます
柄杓は上向きに縦一文字、又は入り荘りにできます

五行棚(中置)での花月でしたし
初めての方が一人入っていましたので
どうなる事やら心配してましたが
皆さんの上達がみられ以外にスム-ズに進み
面白くなってきていただいたようで
私も楽しくなってきました

「浜菊(吹上菊)」日本固有の菊
「杜鵑」、「水引」
  

花はやっと咲き出した「秋明菊」
「藤袴」「撫子」「水引」「白妙菊」
  

主菓子は
『光琳菊』 上用の真ん中に凹みを作り芋餡を添え
  

『山苞』 栗餡と漉し餡で
  

『織部上用』 抹茶で緑、雁を飛ばせて
  

干菓子は富山五郎丸の薄氷『いちょう』
黒豆絞り
  




朝晩の涼しさにホット 秋のお稽古は

2024-09-30 11:32:24 | お稽古
今年の十五夜は満月より一日早い9月17日
唐招提寺でお月見
   
翌18日の満月は、若草山の北の山稜から
  
  
7月、8月は茶箱点前が主でしたので
電熱で失礼させていただいた社中のお稽古
涼しくなってきましたので
久しぶりに風炉の灰を切り
炭を熾し濡れ釜かければ
ぱちぱち炭の音に匂い
やはり落ち着きますね
 
今月の上のお稽古は「大円の草」
四ヶ伝のお稽古は「和巾」「盆点」
小習のお稽古は「長緒」「大津袋」「荘り物」
とお稽古してきましたが
もう神無月「中置」になりますね

「大円の草」
唐物茶入れと和物茶入れ二種の濃茶
大円盆に茶入れ二種、台天目を載せ
水指;瀬戸一重口、蓋置;竹、建水;唐金、茶杓;行
「和巾」
古帛紗に由緒のあるお点前
古帛紗の上に仕覆を着せた献残中次を載せ
人数分の濃茶を入れ水指正面に荘る
仕覆は和巾をもって作ったものでもよいが
別のものでもよいということです
このお点前は古帛紗に載せた献残中次の扱いが
なかなか綺麗にできなく、和物なので肩衝茶入れと
同じように清めるのですが回し拭きがやりにくい

九月後半の主菓子、定番となります
月見上用」 餡の中に栗を
  月見上用

栗金団」 栗餡に白餡を同量混ぜた金団
  栗金団

お彼岸に「お萩」も作りましたが
写真を撮るのを忘れました
皆様に見ていただけないのが残念です

お花は相変わらずの「木槿」
  「撫子」{秋海棠」「風船蔓」
           花入れは末廣籠
 

社中でも大円の草のお稽古ができるようになり
四ヶ伝のお稽古も誰もができるようになってきた事
大変嬉しく思ってます
私も修練あるのみです

長月・お稽古日記と湿し灰

2024-09-12 23:00:08 | お稽古
 
ノロノロなうえ迷走した台風10号(サンサン)
奈良では気をもたせるだけで
あっけなく過ぎ去りました

被害の大きかった地域の皆様には
心よりお見舞い申し上げます

そんな八月も終わり九月になり
残暑厳しく、真夏に逆戻りしたかのような
猛暑日の天候が続きましたので

ぎっくり腰と天気不順も重なり
先延ばしなっていた
湿し灰』作りを
今年は無理をしないで三日かけて
下記のように行いました

【一日目】灰を熱々の美味しいほうじ茶で洗いあく抜き
     灰汁を綺麗に取った後は、静置

【二日目】天日干し

     二回篩(大・中)にかけ

     3時頃には日が傾き回収
    
【三日目】天日干し、三回目篩(小)にかけ完成

とっても良い湿し灰ができましたので
炉の炭手前が待ち遠しいです

お疲れ様とおもいきや、まだまだ片付けが・・・・
兎にも角にも湿し灰作り、今年もできて良かった


さて八月は「茶箱」のお稽古
紐結びが心もとない事に気が付き
九月のお稽古は長緒・大津袋から始めましょうね

長緒とは
 平たく口の広い茶入れが大海
 平たく口が小さく肩が目立つものは内海
 このように胴の平たい茶入れは長緒のついた仕覆に入れます

大津袋とは
 包み帛紗と同様に棗を濃茶器として用いる
 大津袋は紫縮緬と決まっており、この袋は
 利休居士の妻宗恩が大津米の米袋から
 考案されたといわれて大津袋の名があります

どちらも風炉の時は風炉の中終いがあります

今月の主菓子も頑張ってつくりました
  『大風』
  (漉し餡に紅あずま餡)
  大風

  『撫子の錦玉』
  (赤はラズベリ-です)
  撫子の錦玉

  『秋空金団』
  (水色に色付けた白餡とゆり根餡)
  秋空金団

  『こぼれ萩』
  (黄緑の求肥で漉し餡を包みドライフル-ツを刻んで)
  こぼれ萩

  『着せ綿』
  (ピンクに色付けた白餡にゆり根の真綿)
  着せ綿

最後に花、庭は緑でいっぱい、雑草も
かきわけ花を探せば蚊が
猛暑と残暑で水遣りも大変です

これといった花は「木槿・ムクゲ」だけ
この季節には木槿はありがたい花ですね
 蓼・風船蔓・宗旦木槿(紫・白)萩
  

 吾亦紅・蓼・ミソハギ・宗旦木槿(紫・白)
  

 桜蓼・西洋藤袴・萩・宗旦木槿(紫・白)
  

重陽も過ぎ、17日は仲秋の名月
そして秋のお彼岸へと、暦は進みます

葉月のお稽古は茶箱

2024-08-16 13:38:59 | お稽古
 残暑お見舞い申し上げます
 
暦の上では立秋が過ぎ
月初めよりは朝の空気や
セミの鳴き声にも限りが見られ
台風の影響か、暑い暑い猛暑日が続く奈良にも
秋の気配が感じられるようになりました

昨日は高円山での「第65回奈良大文字送り火」
昭和35年に始まり毎年8月15日に
当初は戦争で亡くなった人を慰める為のものでしたが
今では、亡くなったすべての人の慰霊と世界平和を
祈る行事として古都奈良の夏の風物詩となっています
ゲリラ雷雨で今年も中止かと心配しましたが
午後8時に火床に点火されました
我が家の二階のベランダからのワンショット  合掌
 

さて 葉月のお稽古は今年も「茶箱」を楽しんでおります
『南方録』に”利休居士が大善寺山で野がけの茶会を
催された時、尻膨の茶入れを茶箱に仕組まれて用いたと
出ているのが初め”とあります
        裏千家茶道点前教則 茶箱一より

茶箱点前は
春の『花点前』 夏の『卯の花点前
秋の『月点前』 冬の『雪点前』
季節にこと寄せ玄々斎が考案された点前
淡々斎が円能斎愛用の御所籠を用い
考案された『色紙点前
淡々斎と薬師寺の橋本凝胤管主が
海軍省に陣中茶箱を寄贈され
戦後、淡々斎が工夫を加えた『和敬点前

四季それぞれの茶箱の点前があって感動
小さな箱に全ての道具、帛紗もお菓子も納まる事に感動
出して、並べて、片付けてきっちり元に戻って感動
戦中、どんな場面でも一服いただける事に感動

誰もが、自分専用の茶箱が欲しくなる
茶箱は特別な魅力がありますね
自然の中で茣蓙の上茶箱広げて薄茶一服いいですね
いつでも どこでもできるように
茶箱のお稽古頑張りましょう

今月の「主菓子」は
蕨饅頭」わらび粉と葛粉半々で作ってみました
 散華のガラスのお皿で
 

不二山」ブル-の求肥にマスカルポ-ネを乗せて
 石垣焼の石垣ブル-のお皿で
 

お花はというと木槿が主になるのですが
珍しく名残の大山蓮華と利休草を
 

文月のお稽古

2024-07-17 22:29:37 | お稽古
暑中お見舞い申し上げます

文月の由来は?
七夕に書物を干す行事があり
「文拡月」ふみひろげつきが転じ「文月」

又、稲の穂が実る頃という事で
「穂含月」ほふみづきが転じ「文月」と
なったなどと説があるようですが・・・

七夕に詩歌献じたり
書物を夜風に曝すという説が
私自身はいいとおもいます

七夕の行事は奈良時代に中国から伝わったもの
元々日本にはないもので
いかがなものでしょうね
  7/5 
 近鉄奈良駅前、行基菩薩像と東向商店街七夕飾り  

今月のお稽古は
名水点
鶴瓶水指
洗い茶巾
葉蓋」など
夏に相応しいお点前

しかし「名水点」については
名水が手に入れば季節を問わずできると

さてお花は「せせらぎ籠」に
利休草、水引、赤祇園守り木槿を
  

主菓子は観世水の型に、錦玉かんを流し
道明寺粉を緑に色付けしたものと
黒豆甘納豆をポイントに 
銘は「苔清水
  

もう一種
求肥を水色に色付け漉し餡を包み
上に金箔を散らして
散華のようなガラスの菓子器に
銘は「天の川」  
      

干菓子は今年の大河「光るの君」に因み
柿合わせの雪輪の菓子器に
源氏の窓」 大津の亀屋廣房製
撫子麩焼き」 京都塩芳軒製   
  

去年もお稽古した夏のお点前ですが
一年経てば新鮮
暑い夏を吹き飛ばしてお稽古しましょうね