気軽に茶道をしてます。

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大学入試後期試験とお水取りの日

2017-03-12 15:20:53 | お稽古
今日は朝からお稽古に伺う途中、奈良女子大学正門では
大学入試の後期試験日でいつもと違う張り詰めた雰囲気・・・
全力を出してくださいね。
  
そして二月堂では、クライマックスの「お水取り」の日に。
今日の修二会は、19時半に11本の大松明(籠松明)道明りとして

練行衆が上堂され、3月12日深夜(13日の午前1時半頃)二月堂下の
若狭井(閼伽井)から観音さまにお供えする「お香水(こうずい)」を
汲み上げる儀式、「お水取り」が行われます。

こんな故事が由来です。実忠和尚が六時の行法を始められた当時、
毎夜の神明帳の奉読に応じて諸国の神々が祝福のため来られたが、
若狭の遠敷(おにゅう)明神だけは釣りが好きで遅れ、終わり頃に
やっと間に合い、お詫びに閼伽(あか)水を献納しようと云われると
白と黒の鵜が磐石を割って地中から飛び出し、その後から甘泉が
湧き出すと香水が充満し、石で囲ったのが閼伽井になりました。
若狭井伝説(二月堂縁起絵巻)
そして、午前3時頃には火の行法「噠陀(だったん)」、
対の火天役と水天役が鈴、錫杖や法螺貝の音に合わせて踊り、
特に、火天役が大松明を堂内で人々の煩悩を焼き尽くさんとばかり
打ち振り引き廻され、最後には松明を礼堂に出され三度上下し、
ドンとばかりに床板に打ち据えられると、飛び散る火の粉は

すさまじく、幻想的な行になります。なお「噠陀」は
サンスクリット語の音写語でダダダ「焼き(滅し)尽くされる」の
地方語ダッタから派生したとする説が妥当とされます。
その後「走り」の行法での五体投地も行われ、堂司から
お香水を頂かれ(東西南北・各局の参拝客にも振る舞われる)、

晨朝のあと、午前3時半頃には練行衆の方々は下堂にて、
クライマックスの長い一日が終わりになります。

*出典は東大寺二月堂修二会お水取りのパンフレットより