気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

水無月と薄氷で

2015-06-18 00:26:25 | 主菓子とお干菓子
 
水無月(みなづき)をやっと今朝の稽古にお出しできました。
皆さんご存知でしょうが、簡単に紹介します。

外郎(ういろう)の上に小豆を載せたお菓子ですね。
小豆は、魔よけの力を持ち邪気を払うもの
三角の形も、魔よけ、厄病よけ、の意味だそうで、特に
白い外郎氷を表し、古来氷室(洞窟など)で、氷や雪が冬のうち保管され、
 水無月(6月)の頃、朝廷や幕府に献上されますが、庶民には、氷や雪は高値の花でした。
 せめて、氷をういろうで表し、氷で涼をとったつもりになるお菓子なのです。

京都の人々は、6月30日に夏越しの祓え(なごしのはらえ)という習慣があり
「水無月のなごしの祓する人はちとせの命のぶというふなり」
拾遺和歌集で読まれている通り、神社にお参りをし、
夏を迎えるにあたっての邪気払いのお菓子をいただくことで、
厄をのがれ、夏を迎えようとする気持ちを込めて食してきたものです。

なお奈良には東大寺手前に、氷室神社があります。


干菓子
”薄氷”富山 白梅軒五郎丸屋
菓子箱を開けると、厚さ1cmほどの真綿で覆われ、取ると
さらに薄手の紙があり、お菓子がうっすらと見え、
雪が消えかかる如月、弥生の寒い朝がイメージされております。
薄い煎餅に、和三盆糖でコーティングされており、
薄氷が解けるように上品な甘さが口の中に広がります。
宮中御用達という伝統あるお菓子です。

地方により、氷をイメージしたお菓子が、いろいろあり、興味が尽きないですね。
金沢は勿論、北陸新幹線で沸く、富山へもお出かけください。