気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

夕化粧から白粉解を

2015-06-29 00:31:38 | 季節の花々
  
庭に一週間前から咲きだしましたラッパ型の花があります。
お昼にはしぼんでおり、蕾のままの花が、
夕方には咲きだし、不思議な花だなっとおもっていました。
そういえば、昨秋咲いた花から、お寺の鐘のような形をした黒い種が、
その辺に散らばっていたのを。オシロイバナでした。
 
一つのオシロイバナに咲く花は黄、赤と白や斑入りなど種々様々だそうで、
学校で習った、メンデルの法則の学習にも利用されております。
また昔からおしろいばなの遊びも行われております。
オシロイバナのパラシュート遊びを孫に教えてみようかな。

15時  16時
夕方の4時頃から咲くそうで「夕化粧」(ゆうげしょう)とも言われ、
夕方以降に活動する昆虫に対しては、色や香りで引きつけます。
白粉(おしろい)をした女性に魅せられるからなのでしょうか?
実は熟した黒いタネをつぶすと白粉のような”白い粉”が出てくことから
オシロイバナと。名づけたのは、あの養生訓の貝原益軒さん。
白粉の時代での移り変わりを調べてみました。
古代ではもち米の粉が使われ、江戸時代には鉛粉から作られた 
「京白粉」や水銀から作られた「伊勢白粉」が有名であったが、
有毒なので、現代では無毒な二酸化チタンを用いているそうです。

日本人は昔から今と同じく「美白」に走っており、特に江戸時代の庶民は
京白粉に及ぶもない白ですが、自然から取れるオシロイバナで代用することで、
貧しくも白くなることに関しては健康的であったことは面白いです。

白粉は茶道に関しては、薄茶器・香合の一種で『白粉解(おしろいとき)』ですね。
元々は化粧用具の白粉を解く容器を利用したことに始まり、
後にその形を取り入れた小型の平棗です。
中棗と平棗の中間の寸法で、比較的太短い形状を呈します。
また特に小さいものを香合に利用しております。