気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

蜑小舟(あまのおぶね)香合で水無月のしつらえを

2015-06-08 00:16:11 | しつらえ

水無月(みなづき)のしつらえです。
深山松風幽


黒花ろうばい、ヤマアジサイとミズヒキ

蜑小舟香合(あまのおぶねこうごう)で玄々斎五器の写しです。
蓋に 雪能花月裳清見屋田子之浦
   (雪の花月も清見や田子の浦)と書かれています。

調べてみました。
玄々斎五器とは裏千家十一代玄々斎の好みになる五種の茶道具。
昇龍茶杓、羽衣棗、蜑小舟香合、苫屋船香炉、六花香炉の羽衣の五器です。

八代中村宗哲の時に、富士山中の一本の松の木が持ち込まれ、
これで何か作ってくれという注文がありました。
これを羽衣伝説で仕立てることになり、
一番先の細い部分で茶杓:
   羽衣を返さなかった伯竜にちなんで昇り龍の蒔絵、
その次の部分で香合:
   蜑の小舟に見立てて、舟の形の香合に千鳥の蒔絵、
もう少し大きい部分で茶器(棗):
   羽衣の高蒔絵、
そして太い部分で香炉を二つ、羽衣の謡を基にして
  雪輪の形に雪花の透かし火舎の香炉と、
  浜辺の家の形の香炉で、

いずれも松の皮目を残し、あとは溜塗にしています。