細沼園のお茶飲み話

お茶の時間のひとときに、思いつくまま書きました。

失われた季節に

2008-10-11 18:35:33 | 読書メモ ま行
失われた季節に    著者 三浦明博

《内容》
保健室の先生・マリアの失踪と、サッカー部の親友・枡田洋介の死。高校3年の夏、牧一馬の周囲でふたつの事件が起きた。暇をもてあますばかりの友人たちと真相を探りはじめるが…。「恥ずかしすぎる青春時代」ミステリー。


―――あたしだって涙ながらにやめるようにって訴えたの、これでも。でもあの子の中では、もう誰にも動かせない扉が硬く閉じていた。外からどんなにどんどん強く叩いても、力ずくでこじ開けようとしても、内側から鍵がかけられているから外にいる人間にはどうしようもなかった。そのときのあたしの無力感、きっと理解してもらえないと思う。傷ついた人を救ってあげたくて、あたしも彼女もいまの仕事を選んだはずなのに、その肝心のときに、あたしが彼女を助けてあげられないんだよ?



―――
おわったことをいつまでも引きずる愚はおかさないようにしてくれ。忙しいというのは悪いことばかりでもないぞ。辛いことや苦しいことを、しばし忘れさせてくれるという効用もある


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。