細沼園のお茶飲み話

お茶の時間のひとときに、思いつくまま書きました。

あと1日

2008-12-30 18:56:41 | Weblog
今年も残すところあと1日です。なんとか無事に終わらせることが出来そうです。
日々是感謝です。

いつかX橋で

2008-12-28 23:35:29 | 読書メモ か行
いつかX橋で    著者 熊谷達也

《内容》
土屋祐輔は、貧しいながらも大学進学を夢見て勉強に励む学生だった。しかし、空襲で一夜にして母と妹、父が残した家を失ってしまう。仙台駅北のX橋付近で靴磨きを始めた祐輔は、特攻隊の生き残り「特攻くずれ」の彰太と出会う。戦争がなければ出会うはずのなかった二人は、しかし互いにとってかけがえのない存在となっていく。パンパン・ガール、GI、愚連隊、人々で賑わう闇市―終戦直後の仙台で、絶望から必死で這い上がろうとした少年たち力強さを謳う青春長篇。
            (紹介文より)


―――遺体のそばからすすり泣きは聞こえるものの、遺族の誰もが嗚咽を押し殺し、真綿を呑み込んだみたいに慟哭を抑えつけている。


―――ふたりの面影に少しづつ霞がかかっていくことを申し訳ないと思う反面、さっきのように、徳さんと他愛もない会話をして笑えるようになったことが、ありがたくもある。
ともあれ、人の心はそんなふうに、辛い記憶を時間とともに和らげるようにできているのかもしれない。でないと、毎日を生きていくことが難しい。

花よりも小さく

2008-12-28 21:42:53 | 読書メモ は行
花よりも小さく   著者 星野富弘

《内容》
描いた花はみんな好きになってしまいます。
どんなに小さな花でも、描いているうちに
自然と奥深い美しさに引き込まれます。
寒い冬には、暖かい色の花、暑い夏には、涼しい色の花。
人間のために咲くのではないでしょうが、
実にさまざまな花が
心の襞に潤いをあたえてくれます。 
      (紹介文より)



つらいことがあって ●クサボケ

 少し つらいことが あって     

 帰り道

 枯草の中に        

 花を       

 見つけた


恋愛嫌い 

2008-12-28 21:41:34 | 読書メモ た行
恋愛嫌い   著者 平 安寿子

《内容》
諦めるのは何より上手。感情が足りないと言われる。いざとなると尻込みする…。恋が苦手な3人の女性たちを描いた、痛いほどリアルでじんわりと勇気をくれる連作短編集。
     (紹介文より)


―――昼下がりの陽差しが、男の子の頬の産毛を母親のまつげを、喜世美の爪先を同じように暖めている。その光に似たものを、喜世美は腹の底に感じた。まろやかな温もりを持つ小さな温泉が、こぽこぽ湧いているようだ。


―――ああこれだ。翔子はうんざりした。人にどう思われるか、常に気にしている。そして攻撃されたと感じたら、たちまち、ハリネズミみたいに全身トゲだらけになる。自分の話しかしない人間の特徴だ。

両口屋是清

2008-12-24 18:52:33 | 美味しいもの

クリスマスイブですね。

サンタさんはやってきそうもありません・・・・が、美味しいお菓子をいただきました。『両口屋是清』さんの『旅まくら』と『志なの路』です。
『旅まくら』は親指ほどの可愛らしい茶つう。小豆のやわらかさとその風味、旅人の夢をお口の中に広がらせます。と、あります。甘いです。疲れた身体にはとぉっーても合うお菓子です。抹茶を飲みたいところですが、当店の『煎茶 銀扇』を飲みました。
『志なの路』は日本人の心のふるさとともいうべき野趣味のある焼き菓子、と、うーん・・・そんな感じかな?
私は『志なの路』のほうが好き。


105円の『干支あめ』が売れています。金太郎飴のような飴です。牛の絵なんですけど、美味しいです。
お年玉にしようかななんて言って、お買い上げになる方が多いです。



退出ゲーム

2008-12-17 22:02:33 | 読書メモ は行
退出ゲーム    著者 初野 晴

《内容》
弱小吹奏楽部のチカとハルタは、音楽教師・草壁信二郎先生の指導のもと、廃部の危機を回避すべく日々練習に励んでいた。だが変わり者の先輩や同級生のせいで、校内の難事件に次々と遭遇するはめに…。表題作ほか全4話収録。
           (紹介文より)

風のむこう、きみへ続く道

2008-12-17 20:39:27 | 読書メモ あ行
風のむこう、きみへ続く道    著者 飯田 雪子

《内容》
「結婚をひかえた女が…」と、独身最後の単独長距離ツーリングに、婚約者の克巳はあまりいい顔をしなかった。「ちゃんと毎日メールする。写真送るから。どこにいるか、当ててよ」旅の目的がないというのは嘘だ。けれど克巳にはそれは言わない。千晶がどこにいるのかを知って、驚いてもらいたい。この旅の目的は、千晶が克巳に贈るプレゼント―。心温まるロマンチック・ラブストーリー。
           (紹介文より)


―――近いのか、遠いのか。
手を伸ばせば、触れられるところに、彼はいるのに。


―――あたためた恋ではない。気づいたばかりの感情は、まだ淋しさもせつなさも知らない。失うことを、拒絶されることを恐れる、そんな不安は芽生えていなくて、だから言えたのかもしれない。好きです、と、簡単だけれど何より大切な一言を。
(中略)
もっと近づきたい。そう思った。
手を伸ばして触れることは容易い。けれど指先でなく、心で触れたいと思う。



橘花の仇

2008-12-12 20:08:58 | 読書メモ 
橘花の仇 鎌倉河岸捕物控 1の巻   著者 佐伯 泰英

《内容》
江戸鎌倉河岸にある酒問屋の看板娘・しほ。ある日、武州浪人であり唯一の肉親である父が斬殺されるという事件が起きる。相手の御家人は特にお咎めなしとなった上、事件の原因となった橘の鉢を売り物に商売を始めると聞いたしほは、無念の思いを募らせるのだった…。しほを慕う政次、亮吉、彦四郎や、金座裏の岡っ引き宗五郎親分との人情味あふれる交流を通じて、江戸の町に繰り広げられる事件の数々を描く連作時代長篇。
           (紹介文より)

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