
刀剣商ちょうじ屋光三郎
狂い咲き正宗 著者 山本兼一
《内容》
江戸は芝日蔭町。奉行の家に生まれながら、刀に惚れて刀剣商に婿入りした光三郎が、持ち込まれた刀を目利きする。世の中、裏の裏に、また裏がある…。町人の目で武家のまやかしを一刀両断。 (紹介文より)

―――まずは、全体の姿をほれぼれとながめる。
(中略)
天上から雲海をながめる恍惚が味わえる。
―――
「・・・・・悪いとしたら、この世に生まれたのが、悪いのかしら・・・・」
「そんな人間なんかいるもんか。だいじょうぶさ。人はみんな、しあわせになるために生まれてくるんだよ」
―――
いいお天気ですこと。そろそろ海晏寺の紅葉がきれいでしょうね。
―――
「しかし、なんでもかんでも袖の下をはらえばすむという風潮は、なんとかならんのですか」
「ああ、そのとおりだ。たしかに、なんとかせねばなるまい。しかし二百年あまり、ずっとそんなふうにやってきた。今日いうて、明日かえられるものではなかろう」

“嘘”がいやで武士をやめて、刀剣商になったはずでは?と、つっこみを入れたくなる光三郎さんですねぇ。
狂い咲き正宗 著者 山本兼一
《内容》
江戸は芝日蔭町。奉行の家に生まれながら、刀に惚れて刀剣商に婿入りした光三郎が、持ち込まれた刀を目利きする。世の中、裏の裏に、また裏がある…。町人の目で武家のまやかしを一刀両断。 (紹介文より)

―――まずは、全体の姿をほれぼれとながめる。
(中略)
天上から雲海をながめる恍惚が味わえる。
―――
「・・・・・悪いとしたら、この世に生まれたのが、悪いのかしら・・・・」
「そんな人間なんかいるもんか。だいじょうぶさ。人はみんな、しあわせになるために生まれてくるんだよ」
―――
いいお天気ですこと。そろそろ海晏寺の紅葉がきれいでしょうね。
―――
「しかし、なんでもかんでも袖の下をはらえばすむという風潮は、なんとかならんのですか」
「ああ、そのとおりだ。たしかに、なんとかせねばなるまい。しかし二百年あまり、ずっとそんなふうにやってきた。今日いうて、明日かえられるものではなかろう」

“嘘”がいやで武士をやめて、刀剣商になったはずでは?と、つっこみを入れたくなる光三郎さんですねぇ。