細沼園のお茶飲み話

お茶の時間のひとときに、思いつくまま書きました。

ひとり

2009-04-29 17:02:40 | 読書メモ な行
ひとり      著者 新津きよみ

《内容》
中学2年の夏、桃子は親友のすみれとバス旅行をしていた。ところがそのバスが事故を起こし、ふたりは崖下に転落してしまう。大怪我をしたすみれとともに救助を待った桃子だが、すみれは「わたしの分まで生きてね」と言い残して桃子の目の前で息を引き取った。その日以来、桃子は「すみれが自分の中で生きているような」不思議な経験をしながら成長した―。生と死で別たれても続くふたりの友情を描く、長編ホラー小説。
             (紹介文より)




胡蝶の剣

2009-04-29 08:26:16 | 読書メモ 
胡蝶の剣     著者 佐伯泰英

《内容》
世情騒がしい幕末。幼少の頃から人並みはずれた剣の才能をあらわした薩摩藩士・三原林太郎は、御前試合で藩主・島津斉彬の目にとまり、江戸での剣術修行を仰せつかる。千葉周作率いる玄武館道場での激しい鍛練、剣技はますます研ぎ澄まされていく。やがて、斉彬の隠密となって奉公することとなった林太郎を待ちかまえていたのは、反斉彬派の刺客たちとの凄まじい争いの日々であった―。剣一筋に生きる若き薩摩隼人を描く傑作歴史小説。
               (紹介文より)

K


初恋素描帖

2009-04-28 17:00:49 | 読書メモ た行
初恋素描帖    著者 豊島 ミホ

《内容》
甘酸っぱい。ほろ苦い。だけじゃない―あなたの“あの頃”をうずかせる不慣れな恋の物語。“思春期まっさかり”の中学2年生×20人のままならぬ想いを描く連作掌編、全20話。
          (紹介文より)


“あの頃”に戻ってきました。
“本”の中に入り込んでしまったような気がしたのですが、鏡を見たら皺だらけ・・・

最盛期

2009-04-28 13:30:48 | お茶・海苔のこと

今年も良質なお茶が出来上がっています。 

当店は7日~9日まで新茶の特売をします。毎年楽しみにしてくださっているお客様に、良い品をお届けしたいと、吟味してお待ちしています。 


空飛ぶタイヤ  池井戸 潤

2009-04-27 21:56:47 | 読書メモ 

空飛ぶタイヤ   著者 池井戸 潤

《内容》
トレーラーの走行中に外れたタイヤは凶器と化し、近くを歩く母子を襲った。タイヤが外れた原因は整備不良なのか、それとも……。自動車会社、銀行、警察、被害者の家族…タイヤ母子死傷事故に関わった人それぞれの苦悩。そして、「容疑者」と目された小さな運送会社の社長が、家族・仲間のために、たったひとつしかない真実に迫る、試練と格闘の数か月! 「命」と「カネ」の人間群像、そして、巨大企業が犯した「罪」と「罰」を描く傑作企業小説。
             (紹介文より)


―――どうしようもない莫迦に、どうやればわからせることができるのか、その術を知らない。


誤審

2009-04-26 20:06:39 | 読書メモ あ行
誤審     著者 麻野 涼

《内容》
群馬県の田舎町で起きた夫婦殺害事件。警察は被害者の幼馴染で建設現場労働者の大船貢を逮捕した。全くの濡れ衣であったが、逮捕・裁判の過程で、貧しいながらも幸せだった家庭は一挙に崩壊した。三女・典子は看護師として働いていた。ある日、元教師の老人が入院してきた。毎夜うわごとを繰り返す老人の言葉は、偶然、冤罪事件に関係したものだった。意外なところから、真相をつきとめる手がかりを得た典子は、冷たい復讐の心を宿しながら謎を追い始める。書下ろし長篇社会派ミステリー力作。
              (紹介文より)


―――無理に眠るためにブランデーを少し飲む。デミタスカップに一杯ほどのブランデーを胃に流し込むと、日なたに放り出した氷が熔けていくように、昂ぶる神経が弛緩していくような感覚に包まれ、眠りにつくことが出来るのだ。

いつもそばにいるよ

2009-04-25 21:49:43 | 読書メモ あ行
いつもそばにいるよ    著者 江上 剛

《内容》
黄泉の国から帰って来た「僕」は誰にも姿が見えない。遺された家族の今後を思い、建設会社の談合態勢も阻止しなくては。幽霊となって東奔西走(?)する「僕」の生きていた証とは何なのか。全てのサラリーマンに問う、家族と企業の物語。
         (紹介文より)


―――がんばろうな。僕は佐代子の頬にキスをした。佐代子が偶然にも僕の方をちらりと見て、微笑んだ。


―――動機は不純でもいい。結果がよければそれでいい。正しいことがいつでも正しい動機から起きないように、不純な動機で不純な結果が起きるとは限らない。寧ろ動機は不純でも結果は正しいことの方が世の中には多いかもしれない。


―――問題が深刻なだけにどんな些細なことでも笑いに変えた方がいい。笑いは
前進する力になる。涙は停滞か後退にしかならない。





乱反射

2009-04-25 16:55:19 | 読書メモ な行
乱反射   著者  貫井 徳郎

《内容》
ひとりの幼児を死に追いやった、裁けぬ殺人。街路樹伐採の反対運動を起こす主婦、職務怠慢なアルバイト医、救急外来の常習者、事なかれ主義の市役所職員、尊大な定年退職者……複雑に絡み合ったエゴイズムの果てに、悲劇は起こった。残された父が辿り着いた真相は、罪さえ問えない人災の連鎖だった。遺族は、ただ慟哭するしかないのか? モラルなき現代日本を暴き出す、新時代の社会派エンターテインメント!
           (紹介文より)


―――悔いてもどうにもならないことではあるが、それでも後悔の念は脳細胞のひとつひとつを食い破るほどに強い。時間を巻き戻せたらどんなにいいかと、これほど願ったことはかつてなかった。


―――ごろごろとした石を呑み込んだ心地だった。