細沼園のお茶飲み話

お茶の時間のひとときに、思いつくまま書きました。

おひるのたびにさようなら

2009-01-31 22:01:37 | 読書メモ や・ら・わ行
おひるのたびにさようなら     著者 安戸 悠太

《内容》
昼休み、会社の外階段で行われる三人だけの遊び。真司の任務は近くの病院へ行き、無音のTVの昼ドラを観ては、先輩女子社員にストーリーを想像して報告すること。視覚と聴覚のずれに揺れる世界をせつなく描く、企みに満ちた傑作! 第45回文藝賞受賞作。



―――春へ向かう空気は生暖かかった。新しい環境に入っていくことはの気の重さは、いっそういまを、けして戻ることのできない過去の甘い思い出のように見せた。

愛のウイルス

2009-01-31 16:34:03 | Weblog
子供が病院に行って
「口唇ヘルペスの説明が書いてあるよ、読んでみる?」

《口唇ヘルペスってどんな病気?》
くちびるやその周囲に小さな水ぶくれができる病気“口唇ヘルペス”は単純ヘルペスウイルスが原因で起こります。単純ヘルペスウイルスは感染力が強く、直接的な接触のほかにウイルスがついたタオルやグラスなどを介しても感染します。したがって親子、夫婦など親密な間柄で感染することが多く、俗に“愛のウイルス”といわれたりします。  ( 略 )   
    資料  グラクソ・スミスクライン株式会社より


たいしたことないよーなんて言ってたら、扁桃腺が痛くなってきたというので病院に行ったのですが、弱っている身体で、この雨の中を行くのは辛そうでした。でも何年ぶりだろう、お医者さんに行くのは?

サンタ・エクスプレス  季節風 冬

2009-01-31 13:54:58 | 読書メモ さ行
サンタ・エクスプレス  季節風 冬    著者 重松 清

《内容》
3月刊行の『ツバメ記念日』にはじまり、季節ごとに出版されてきた「季節風」シリーズの完結篇。季節の記憶と1人ひとりの物語がゆたかに融けあった力作短篇集です。出産のために離れて暮らす母親を慕う5歳の女の子の素敵なクリスマスを描いた表題作ほか、「冬の散歩道」「お雑煮」「バレンタイン・デビュー」など、寒い季節を温かくしてくれる12の冬の物語です。
            (紹介文より)


   世の中に思あれども子を恋ふる
       思いにまさる思なきかな    (紀貫之)

親が子を思い子が親を思う気持ちには、いつの時代も変わらないのでしょうね。


いちごブッセ

2009-01-31 12:19:35 | 美味しいもの
一富士製菓の「いちごブッセ」を頂きました。
甘さ控えめなので、二つ目に手がのびそうです。
一緒に飲んだお茶は、芽茶『飛龍』です。甘みとこくがあるお茶です。

昨日からずーっと降り続く雨。湿度が上がって(でもないか)、少しはインフルエンザが治まるかな?
インフルエンザの予防にお茶でうがいをすると効果があるそうです。
お茶の美味しいところは飲んで、捨てようかなって思ったお茶をうがい用に使うのです。捨てる前のお茶が入った急須に、熱湯を入れて5~10分置けば残っているカテキンを抽出できるんだそうです。冷ましてペットボトルなどに入れ冷蔵庫に置けば一週間はもつそうです。

柿の種

2009-01-30 18:52:43 | 読書メモ た行
柿の種       著者  寺田 寅彦

《内容》
日常の中の不思議を研究した物理学者で随筆の名手としても知られる寺田寅彦の短文集。「なるべく心の忙しくない、ゆっくりした余裕のある時に、一節ずつ間をおいて読んでもらいたい」という願いのこめられた、味わいの深い一七六篇。
         (紹介文より)


―――寝入りぎわの夢現の境に、眼の前に長い梯子のようなものが現れる。
   梯子の下に自分がいて、これから登ろうとして見上げているのか、それとも、梯子の上にいて、これから降りようとしているのか、どう考えてもわからない。

動かぬが勝

2009-01-29 22:23:53 | 読書メモ さ行
動かぬが勝     著者  佐江 衆一

《内容》
剣の極意は、人生の極意。悲喜こもごもの人生を描く時代小説短篇集。師匠に貰った巻物『不動智神妙録』。「不動智」とは、疑い迷いを去っていかなることにも動じない心。――五十の手習いで道場の門を叩いたが、いっこうに剣の腕があがらぬ隠居老人幸兵衛が、考え抜いた末についに得た剣の極意とは、すなわち人生の極意であった。他に「峠の剣」「最後の剣客」「木更津余話」「永代橋春景色」など全七篇。
          (紹介文より)


―――わずか一握りの者が勝者となる。だが、それが優れた者、良き者とは限らない。悪人もいる。運不運もある。大方の者が勝ち残れず、しかし善良に地道に生きているのだ。


―――
剣術では「四戒」といって、
―――驚、懼、疑、惑
の四つが戒められる。すなわち、驚きや恐怖や疑いや惑いがあっては、無心の技を出せず、剣の道を極めることはできない。


―――
「商いも剣術と同じじゃわい」
幸兵衛は湯船の中で大声を発していた。

六憎

2009-01-29 22:23:34 | Weblog
六憎というのは、憎むべきものが六つあるということ

一、自分の詞に気持ちを高ぶること(自分の言葉に酔うこと)
二、事実を見なくて物知り顔をすること
三、人に物をやって恩にきせること
四、けちなこと
五、欲深きこと
六、他人をねたむこと


独り祝言

2009-01-29 13:08:33 | 読書メモ 
独り祝言-鎌倉河岸捕物控 13の巻   著者  佐伯泰英

《内容》
春を告げる賑わいの鎌倉河岸では、政次としほの祝言が間近に迫っていた。そんななか、金座裏の宗五郎の命により、六所明神に代参することになった政次は、宗五郎の粋な計らいにより、しほ、彦四郎、亮吉三人との同行を許された。だが道中、深大寺に立ち寄った一行は思わぬ事件に巻き込まれてしまう。――旅先での事件を始末し、江戸に戻ったのも束の間、政次にさらなる難事件が待ち構えていた。迫り来る祝言の日。隠密御用に奔走する政次と覚悟を決めたしほの運命は・・・・・・。大好評書き下ろし時代小説。
             (紹介文より)

 K

今日

2009-01-27 16:47:24 | Weblog
   悪くとも善くともいかで云ひ果てん
         折々かはる人のこころを


《疑うよりは信ぜよ》
 人の心は他人が判断できるものではない。まして人の心を疑うことは愚かなことで、疑うよりはむしろ信ずることである。人を信じてだまされることは人を疑ってだますよりは、むしろましであると思え。
と、いうことだそうです



魔物  (下)

2009-01-26 16:38:40 | 読書メモ 

魔物  (下)     著者 大沢 在昌

《内容》
イコンに描かれていたのは聖人“カシアン”。だが、カシアンは聖人に列せられながらも、心に強い憎しみを秘める人間に取り憑き、その者の欲望を満たす力を与える魔物だと信じられているという。その伝説ゆえ、長きにわたって封じられていたのだ。超人的な逃走を続けるロシア人との奇妙な符合に不安を覚えながら、ついに犯人を追い詰める大塚だが、同僚を殺され、自らも重傷を負ってしまう。犯人は一体、何者なのか?大塚は、命をかけて真実を突き止める決意を固め、心の奥底に澱んでいた過去の傷と向き合いながら、行方を追う。向かった先は東京、憎しみ渦巻く魔物の理想郷へ―。
             (紹介文より)

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