細沼園のお茶飲み話

お茶の時間のひとときに、思いつくまま書きました。

加賀藩十村役 喜多家

2013-11-02 21:29:40 | 散歩・旅  石川県

  

●加賀藩十村役由来

 十村役とは他藩でいう大庄屋に相当するもので、加賀藩の村支配を代行する村役人組織の頂点に立つ役所である。欠落百姓の防止、新田開発の促進、夫役徴発(ぶやくちょうはつ)が主な職務で、慶長9年(1604)より施行された。

 また十村役の他に千石・二千石といった所定の支配高を付与され代官として徴税にあたった。

  

●喜多家由緒

 喜多家は源氏の名門、新田義貞の三男・義宗の嫡流である。義宗の十三代目・四朗兵衛義勝は伊予国(いよのくに)喜多郡が本国であるが、能登国鳳至(ふげし)郡木住村に土着した。義勝の二男・四朗二郎は伊予国喜多郡に戻ったがそこで病死、遺児・孫七郎は能登に戻り士官の道を探したが叶わず、北川尻に土着した。これが喜多家初代で寛永15年(1638)の事である。のち新田開発や商業活動を盛んに行い文化11年(1814)には所持高2305石もの大地主になった。十村役は七代目・市十郎、八代目・一三郎、九代目・孫平と三代に渡り務めた。

 

●建造物と敷地

 7,000坪を超す広大な敷地に、鬱蒼とした樹林に囲まれて喜多家はある。十村役門と称される表門を入り、正面には主屋、主屋の西に道具倉、味噌倉が配置されており有力な十村役だったことが推測される。なお、敷地・表門・主屋・道具倉・味噌倉は国指定重要文化財に指定されている。

 主屋の座敷構成は十村役にふさわしい拡張高いもので、村の行政を司る調詞所や溜まりの間、また藩主を迎えるに当たっての大式台(藩主専用の玄関)・御座の間(藩主の部屋)・湯殿(藩主専用の風呂)が設けられている。

 また、資料館には加賀藩からの拝領品など様々な文化財が展示されている。(パンフレットより)

   

     

   

     

    

 

「有間趣」と書いてあります。見学に行くと喜多家のご主人から丁寧な説明を受けられます。なるほどなぁ~って思いますよ。

 

喜多家は新田義貞の三男 義宗の末流にあたるので新田家の「丸に一つ引き」の家紋を代々用いている。新田義貞は清和源氏の末流に属するが、清和源氏の家紋としては「ささりんどう」が著名である。また喜多家が十村として仕えた加賀藩前田家の家紋は「剣梅鉢」である。(説明文より)

  

  能登水引

加賀藩十村役 喜多家

石川県羽咋郡宝達志水町北川尻

開館時間 午前9時~午後4時45分(12~2月は午後3時45分)

閉館日   毎週火曜日(祝日は翌日) 

        12月29日~1月3日

入場料   大人 500円   子供 200円