細沼園のお茶飲み話

お茶の時間のひとときに、思いつくまま書きました。

侘助の白 佐伯 泰英

2009-10-30 22:24:38 | 読書メモ 
侘助の白   著者 佐伯 泰英

《内容》
餅搗きの音が江戸の年の瀬を彩る頃、佐々木磐音、おこんらは神保小路の尚武館道場で穏やかな日々を送っていた。一方、土佐藩近習目付重富百太郎、利次郎父子は高知に辿り着くが、国許に帰着早々、思わぬ危難に見舞われ…。春風駘蕩の如き磐音が許せぬ悪を討つ、著者渾身の書き下ろし痛快長編時代小説第三十弾。
         (紹介文より)

K

蝕罪   堂場 瞬一

2009-10-29 14:11:32 | 読書メモ 
蝕罪   著者 堂場 瞬一

《内容》
行方不明者を捜す専門部署として、警視庁に設立された失踪人捜査課―実態は厄介者が寄せ集められたお荷物部署。ある事件により全てを失い酒浸りになった刑事・高城賢吾が配属される。着任早々、結婚を間近に控え、なぜか失踪した青年の事件が持ちこまれるが…。待望の新シリーズ、書き下ろしで登場。
         (紹介文より)


K

去年のお茶まつり

2009-10-28 15:34:28 | Weblog
 一等賞が当ったSさん。

「私、去年も一等賞が当ったのよ。」って。

びっくりですが、それだけご贔屓にしていただいているということですね。

 また、初めて来店してくださって当った人がいて

「えーっー」って

 
Sさんのように毎年当るといいですね。

横道世之介 吉田 修一

2009-10-28 15:09:18 | 読書メモ や・ら・わ行
横道世之介  著者 吉田 修一

《内容》
なんにもなかった。だけどなんだか楽しかった。懐かしい時間。愛しい人々。吉田修一が描く、風薫る80年代青春群像。
        (紹介文より)


☆☆☆☆☆
―――大切に育てるということは「大切なもの」を与えてやるのではなく、その「大切なもの」を失った時にどうやってそれを乗り越えるか、その強さを教えてやることではないかと思う。


―――他人に何かを求めて、それがかなわないから怒る。それって俗物以外の何物でもない。それに怒りなんて何の役にも立たない。ただ公平な目を失うだけのこと。


  東久留米が出てきたところで、のめりこんでしまった。田無も出てきたから「世之介くん、抹茶ソフト食べに寄ってー」なんて声をかけたくなってしまった。

月光の東 宮本 輝

2009-10-28 13:35:27 | 読書メモ ま行
月光の東  著者 宮本 輝

《内容》
「月光の東まで追いかけて」。パキスタン・カラチで自死を遂げた友人の妻の来訪を機に、男の脳裏に、謎の言葉を残して消えた初恋の女性・塔屋米花の記憶が鮮烈に甦る。男は米花の足跡を辿り始める。謎の言葉の真意と、彼女が何者かを見きわめるために…。
          (紹介文より)


☆☆☆☆
―――疲れたら休む。そして自分にとって心地いいものと接する。楽天的であろうと努めること。悩みを自分のなかだけでおさめてしまわず、愚痴を言える相手を持つこと。自己否定しないこと。まあどれもこれも、いまの世の中では難しいことだらけですが、そうしようとする自己訓練を課す。自己訓練なんて言うとそれだけで気がおもくなりますが、心の持ち様を転換してみようと努めるだけで、いい方向への変化があるものです。

殺人者 深谷忠記

2009-10-28 08:15:40 | 読書メモ は行
殺人者  著者 深谷忠記

《内容》
21歳の母親が子どもを自宅に置き去りにし、保護責任者遺棄の罪で有罪判決を受けた。預けていた我が子を児童養護施設から引き取って間もなくのことだった。その後、N市の路上で男が殺され、さらに児童養護施設のある香西市郊外で女の変死体が発見された。被害者はいずれも子どもを虐待していた―。宮田刑事たちの捜査は混迷を深めるが、やがて第三の事件が起き、驚くべき事件の構図と“殺人者”の姿が明らかに…。連続殺人事件の現場に残された「殺人者には死を!」の文字。浮かび上がる容疑者、深まる謎。新趣向の書下し本格推理。人間の心の不可思議さに迫った問題作。
           (紹介文より)

☆☆☆☆
―――親の権利を言うならその前に義務を果たせ、と怒鳴り返したかった。最低限の義務さえ果たさないだけでなく、子どもの心と身体を傷つけ、痛めつけている人間に、親だと言う資格があるのか。

遠くの声に耳を澄ませて 宮下 奈都

2009-10-27 23:57:19 | 読書メモ ま行
遠くの声に耳を澄ませて  著者 宮下 奈都

《内容》
くすんでいた毎日が、少し色づいて回りはじめる。錆びついた缶の中に、おじいちゃんの宝物を見つけた。幼馴染の結婚式の日、泥だらけの道を走った。大好きな、ただひとりの人と、別れた。ただ、それだけのことなのに。看護婦、OL、大学生、母親。普通の人たちがひっそりと語りだす、ささやかだけど特別な物語。
           (紹介文より)

☆☆☆☆☆
―――自分が苦しくなって初めてわかる。笑ったり泣いたり怒ったり、感情を素直に出せるのは相手に恵まれているときなのだということを。私は自分のことに精いっぱいで恋人の気持ちの揺れも陽子ちゃんの反転も受けとめることができなかった。


―――すっかりおとなになった彼女がすぐそこを歩いているかもしれない。でも、会っていたいとは思わない。いつもうつむいていた華奢な後ろ姿がどんなふうに花開いたのか、どんな女性になったのか想像するだけのほうがきっといい。


―――鏡は何も映さない。心の中なんて本人にだってよく見えないのだ。


―――怖いものにはきっとこれからも出会うだろうけど、私たちは窓をいっぱいに開けて、どこまでも続く道をがたがた走っていく。


夜想  貫井 徳郎

2009-10-27 20:25:09 | 読書メモ な行
夜想  著者 貫井 徳郎

《内容》 
事故で妻と娘をなくした雪藤の運命は、美少女・遙と出会って大きく動き始める。新興宗教をテーマに魂の絶望と救いを描く傑作長編。
             (紹介文より)

☆☆☆☆
―――人間の心にはヒューズに似た物が備わっていて、あまりに負荷がかかるとブラックアウトするのだ。しかしこんな現象のお陰で今に至るも長らえているような気がする。