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ホクトマンのアドブログ

アドベンチャープログラムを愛するすべての人と、そうでもないすべての人へ。ひとりごと、今思うこと、泣き言、楽しか

段取り

2009-10-08 | 雑念
旅行は段取り、旅はバッ旅。
今回の旅行は段取り命だった。
個人手配のヘアメイク、結婚指輪も現地事前製作、式場手配も現地コーディネータへメール手配、ブーケやカメラマン、タキシードは日本でレンタルで帰国後即返送など、列挙すればキリがない。
その辺の手配は私ではなく、花嫁が手配したのでスムーズに流れていく。

一方、新郎の仕事は?というと。別に無い。プロのカメラマンも「はい、じゃあ新婦さん1人でここに立ってくれる?」などと主役をメインに仕上げていく。
ひがんでるわけではない。
新婦が主役であり、様々な手配の仕事量からして、持て囃されて当然である。その辺の理解力や包容力が新郎の仕事であろう。

しかし帰国後、新郎の段取り力が試される時が来る。当たり前と言えば当たり前のことなのかもしれないが、空港から自宅へ帰るまでの道のりのことである。

今回は神戸空港の「関西国際空港行きベイシャトル」いわゆる高速船で空港入りをした。旅行期間内駐車無料というのが理由。1週間を駐車場で我々を迎えてくれたジーノ君。さぞかし待ちくたびれたことでしょう。

ふと手荷物を探ると車の鍵がない。アセる。無い。ガサゴソする。変な汗が出て来る。長旅で疲切った花嫁が冷たく私の手元を冷たく視線で刺す。

一回探すのを辞め、脳裏を探す。・・・。

最後の記憶はハワイのホテル「ハイアットリージェンシー」の1157号室セキュリティボックス内が浮かぶ。しかしそんなマイナス思考はやめて、手荷物ではない、お土産のいっぱい入った旅行カバンを想像で探す。

そう、今回の旅行の最後は帰国後、関空隣接する日航ホテルに1泊、関空から大阪を経由し、人と会い1泊、買い物をして三宮に電車で来る。ポートライナーで神戸空港へ来たら台風大接近という流れだったのだ。そもそも高速船は全便欠航していたが帰りは利用しない手はずになっており、問題ないのだが。車の鍵が無いのに気づいたのがその神戸空港に到着した後だったのがなんとも無様である。

早く旅行カバンを探しなさいって?

そうです。お土産のいっぱい入った旅行カバンの方は関空到着後すぐ三木の実家に郵送し、手荷物のみを携帯していたのである。

吹き荒れる台風の風。ベイシャトルのターミナルの中で会話のない新婚さん。こんなに喋らない新婚さんがかつていただろうか?桂三枝と山瀬まみも困ってしまう。

三木の実家で荷物を受け取ったはずの母に連絡をした。事情を説明して「悪いけどターミナルまで荷物届けて!」と晩御飯の準備をして待っている人に1番言ってはいけない言葉を言う。

1時間後、新神戸トンネルを飛ばしてポートアイランドの先っちょのターミナルまで旅行カバン2個を運んでくれた。御礼もそこそこにトランクのカバンの鍵を開ける。

祈るように目星を付けていた場所を探る。

私は神に祈った。ハワイの教会で誓いの言葉を宣べている時よりも神に祈った。

そして、その祈りは通じたのである!「あったぁぁぁあああ!」と時差ぼけを振り払うほど高々とジーノ君の鍵を神に掲げた。

別に当たり前のことを大袈裟に叫んでいるに過ぎない。しかし新郎はなにやら大仕事を成し遂げたかの達成感で新神戸トンネルを三木へと向かった。

そして新婚さんに会話が帰って来た。
新郎「いやぁ~左側通行は違和感あるわぁ」
新婦「ハワイで運転してないやんっ!」