退職女のアメリカ便り

オーストラリアンシェパード、ジュンタのマミーのアメリカ、セントルイス生活

#394: 出会い

2014-10-29 05:45:41 | アメリカ便り
日本に帰ってきてから、私のブログは休みがち。
すいません。

昨日は母方のいとこと、居酒屋へお互いの鬱憤晴らしに行ってきました。
いとこの父親はアルツハイマー。
診断されてからの病状の進みようが早い。
よく転ぶため、そのたびにいとこは病院に連れて行ったりと忙しい思いをしています。
先週も転んで、手を切って骨折もしてしまいました。
いとこも言ってましたが、アルツハイマーや認知症の人って、まるっきり呆けてしまうまでがかわいそうです。
今までできていたことがなぜできなくなったんだろう、覚えていたのがどうして思い出せないのだろうなんていろいろの思いが、そして焦りが崩れ行く頭の中を駆け回るのです。
私も友達の名前が急に思い出せなくなったり、車を運転していて、急に“あれ、ここはどこだ”なんてことがあった時、非常にあせりますが、そんなことが増えて行ったりするとあせりと言うより、怖くなるでしょう。
いとこの母は、去年腹膜癌を患い抗がん剤治療を受け完治したのですが、最近再発したのが判り、また抗がん剤治療を始めました。
精神的にも肉体的にも、いとこは大変ですが、がんばるしかないのです。
私が帰る前にまた飲みに行くことを約束して別ました。

私のパリ友ケーさんが、私の本を友達に見せたそうで、さらにその人がその人の友達にも見せたそうです。
その友達と言うのが出版社に勤めていて、短いながらも簡潔に、そして的確に私の本に対する感想を送ってくれました。
それに対して私はメールを送ったのですが、その時“ありがとうございました。何かの機会がありましたら、これからもよろしくお願いいたします。”と言った当たり前の文章で終わらず、“会ってお話しませんか”となったわけです。
この“当たり前”で終わらないと言うのが私の欠点でもあり、長所でもあります。
そしてそんな私のずずしいメールにもいやな言葉ひとつはかず、快くあってくれることを引き受けてくれました。
おまけに、その友達も来ることになり、にぎやかな飲み会になりそうです。
うれしい!!です。
私の長所は、どんなところでもどんな人(ある一部を除いて)とでも友達になれるところです。
そして無視すべき人間も本能的に感じえることもできるのです。
これは人間が社会で生きていくうえにはすばらしい特技だと思います。
主人が今でも時々言います。
まだデート中だった頃、セントルイスと言う保守的な都市の、とあるバーに入ったところ、そこはまだ太平洋戦争の匂いがなんとなく漂っていました。
私達は初老の気のよさそうな老人の隣に座りましたが、よく見ると、その老人は太平洋戦争で使われた戦艦の名前がついた帽子をかぶっていました。
その人と話をしながら、私は冗談で“ひょっとして私のおじさんの乗った軍艦を沈没させたのはあんたかもしれない”と言ってその人の首を絞めるまねをしたのです。
首に手を回しましたが、しめはしませんでした。
私のすばらしい嗅覚で、“この人にはこのぐらいの冗談が通じる”と思ったからしたのですが。
おまけに今から30年昔のことで、私も若くかわいかったのもあるのでしょうが、そのおじいさんも死んだふりをしてくれました。
でもよく考えると、一歩間違えば“拳銃でズドン”何てこともありえたはずです。
そのことをおとなしい、私と性格反対の主人が言うのです。

人生、出会いです。
だから私は、どんな時もどんな人にも本気で接することにしています。
迷惑がられることもあると思いますが。
消え去るべき付き合いだったら、それはそれでいいのだし。

むかしむかしのハンフリー ボガード出演の映画 “カサブランカ”をご存知でしょうか。
映画の最後で、警察署長がハンフリーボガードに“これが俺達のすばらしい友達付き合いの始まりだ”的なことを言いました。
このようなことを言える友達を、私は死ぬまで求めています。

今日のブログは2,5日分あるな。

ハブグレジュンタのマミー







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1 コメント

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カサブランカ! (どぶ太郎)
2014-10-30 17:11:36
映画「カサブランカ」の最後の場面が出てきたね。
互いに立場上は敵対敵の警察署長とボガード。
だが、心の奥では理解しあい認め合っている仲。
そんな感情の行き来が観客にはよ~く判る演出。
善良な人達が、時には歴史の渦の中で遊ばれる。
それでも精一杯生きて、人と人の絆を暖める。
それだからこそ、人間って素晴らしいんだと
あの映画は言ってたんだと思うのです。
それは男と男の間だけでなく、男と女の間や、
女と女との間にでもきっと、あるものだと思うのです。
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