日月神示の研究と実践

日月神示を中心に、神道、密教などを研究、実践するブログです。農薬不使用栽培などについても述べたいと思います。

ピューリタンとリンカーンとオバマ

2009-03-03 07:41:38 | 船井幸雄氏
 船井幸雄.comに、清教徒やリンカーンが人道的とはほど遠い行為をしていたと書いてありました。それが事実だとすると、清教徒やリンカーンは相当な野蛮人だと言わざるを得ません。これもビックリすることです。
 その記事を書いた高山正之氏とは、9年前に新しい歴史教科書を作る会の多摩支部の講演会でお会いしたことがあります。国立の会場で高山氏に講演をお願いして、その後近くの居酒屋で高山氏にも交ざっていただき、みんなで打ち上げをしました。私も少しお話しをさせていただきましたが、寡黙な方でしたが、温かいところのある方でした。

<記事転載>
--------------------------------
 『真実を知ろう(朝日新聞と週刊新潮)』

 私は小学校へ入る前から朝日新聞を読んでいました。いままで70余年も、ほとんど毎日、朝日新聞と付きあってきました。いまも毎日読んでいます。
 ところで週刊新潮に「変見自在」というページがあり、高山正之さんが毎号、たのしい記事を書いておられます。
 意表をつくことが多いし、調べてみると正しいことがほとんどなので、何年も前から、この記事のファンになり、毎週愛読しています。
 この高山さんは朝日新聞の記事をよく皮肉ります。しかし「なるほど」と思うのです。
 つぎは、今年2月12日号の同誌の「変見自在」です。                           


【変見自在】
黒と黄色
 朝日新聞はオバマがよほど好きみたいだ。
 先日の論説委員コラムは「オバマの尊敬するリンカーンが徳川家茂に宛てた書筒があった」という、それがどうしたみたいな話を載せていた。
 書簡は南北戦争のさなかに書かれ、そのすぐ後に彼は奴隷解放を宣言している。それから150年、いまオバマ大統領が登場した。家茂から現代までの年月と重ねてみて「これを長いと見るか短いと見るか」とコラムは問う。
 問いがよく分からない。
 だいたい150年前まで奴隷を使っていたこと自体、米国は恥ずかしいほど遅れていた。
 やっと奴隷制をやめてなお、150年間も人種の壁を崩さなかったのは正気の国とも思えない。
 収隷制を憎んでその歴史ももたない日本と重ねたら、なおさらこの国のお粗末さが際立つだけだ。
 このコラムはそれも分からずに、あたかも米国がいい国のように語る。
 この国の正体は150年前を見ただけではだめだ。遡ってメイフラワー号でやってきた清教徒から見ればよく理解できる。
 彼らは知られるようにワンパノグ族の酋長マサソイトが恵んだ食糧で冬を越す。感謝祭の謂れだが、よさそうな話にはけったいな続きがある。
 七面鳥で元気になった清教徒らは曾長の死ぬのを待って彼らの領土を奪い始める。抵抗した息子は殺され、その首は20年間プリマスの港に晒された。
 彼の妻子と一族もまとめてカリブの奴隷商人に叩き売られた。
 土地を手に入れた清教徒は働き手と妻を最寄りの奴隷市場に買いにいった。
 奴隷市場は実はメイフラワー号が着く一年前に店開きしていて、最初の売り物は140人の英国産の白人女囚だった。
 新大陸はまず男どもが入植したから圧倒的な女日照りだった。それで英政府は万引き程度の罪でもみな島流しを宣告して新大陸に送りこんだという。
 女が行き渡ると市場の主商品は黒人になった。
 こちらも当初は酷使に耐える男の奴隷が主だったが、やがて女の奴隷も入れるようになった。
 輸入に頼らず、国内で繁殖させればコストは安上がりになる。
 ちなみに独立宣言を起草したトーマス・ジェファーソンは黒人女性サリー・ヘミングスを隠し妻にしたことで知られるが、彼女は正確には8分の1の黒人混血児だった。
 つまり繁殖用に輸入された曾祖母がまずブリーダーの白人に犯され、生まれた娘がまた犯され、孫も犯されてサリーが生まれたということだ。
 彼女がずっと隠し妻だったのは当時、黒人女性など有色人種と白人が性交すること自体が罪とされていたからだ。
 それでもジェファーソンは「人は等しく創造され、生命と自由と幸福追求の権利を持つ」と書いて恥じるところがなかった。
 こうした裏切りや悖徳(はいとく)が山と積まれたころ、リンカーンが登場する。
彼は確かに黒人奴隷制の廃止を宣言した。
 いかにも人道的な人のように見えるが、この宣言に前後して彼はダコタ族の討伐命令を下し、その処刑まで命じている。 
 発端は白人側の裏切りで、挑発されたダコタ族が決起すると、待ってましたと騎兵隊が殺到して全滅させた。いつもの手口だ。
 このときは法に則って裁判を開いたというが、たった5分で終審して300人のダコタ族に死刑判決が下された。ミネソタ版の東京裁判といっていい。
リンカーンはそれを支持した。人道的というにはほど遠くないか。
 奴隷廃止も額面通りではない。米国は国際世論がうるさい黒人奴隷に替わる格安の支那人苦力をとっくに見つけていた。実際、ペリー来日前に米の奴隷船から苦力が石垣島に逃げ込み、戦艦サラトガが砲撃、上陸する騒ぎもあった。
 コラムはリンカーンの性格は筆跡からきっと「正直に違いない」と見る。そして日本に書簡を認(したた)めるとき「どんな日本を思い浮かべたのだろう」と結ぶ。
 ダコタ族を虐殺し、苦力を代替奴隷に使う米人大統領が日本人をどう思っていたか、コラム筆者は想像もつかないのだろうか(転載ここまで)。 

 この「変見自在」を、どう読むかは、読者におまかせします。
 私は高山さんは、事実を彼なりに調べて書いたんだろう…と思い、冷静に読みました。
 とともに、「米国はすばらしいのだ」一辺倒で、美化し、アメリカやアメリカの政治家を見るのは考えものだ…と、皆さんに言いたいのです。
 真実ははっきり知り、それを肯定し、そしてこれからそれらを包みこんでどう将来のために対処するかだと思います。
 その意味では、勉強になる「変見自在」でした。
 ぜひ皆さんも、上手にお読みください。
                                           =以上=
----------------------------

 ●船井幸雄.com
  http://www.funaiyukio.com/funa_ima/


 ●高山正之氏
  [編集] 人物・エピソード
コラムにおける批判対象は国外においては中国、大韓民国、北朝鮮のみならず米国をはじめとした欧米諸国にも批判的な立場で思想的にはいわゆる反米保守に近い。また、国内では官僚とマスコミ、とりわけ朝日新聞社に対して辛口の批判を展開することが多い。

  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E5%B1%B1%E6%AD%A3%E4%B9%8B