一青窈ジャーナル

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箱について 一青妙

2012年01月24日 23時26分14秒 | 一青ジャーナル・顔家
■『本』(2012年1月号)2頁【講談社】

*箱について  一青妙


  私が初めて書いた本のタイトルは『私の箱子(シャンズ)』
 
ひとと´語録①
“(妙)両親と妹と四人で暮らした都内の家を建て替えのために解体した。物置の中から、この箱が出てきた。箱の中には、両親の手紙、私の手紙、妹の手紙。母の日記、家族みんなの写真、そして四十年以上前に父と母が交わした恋文や求婚の手紙まで入っていた”“深紅の箱は、タイムカプセルのようなもので、四人家族の我が家の記憶が次から次へと飛び出してきたのだ”“両親のことも、実はほとんど大事なことは知らなかったと気づかされた。父は日本統治下の台湾で生まれ、日本で教育を受けた「日本人」だった。しかし終戦と同時に一夜にして日本人ではなくなり、中国人になった。人としての価値観を見失い、最後までアイデンティティーに悩み続けた”

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