一青窈ジャーナル

ジャーナリズムの中の一青窈/ジャーナリスティックな一青窈

ブリッジ 一青窈 新作「key」その転機を語る②

2008年06月11日 23時54分46秒 | 一青ジャーナル・作詞
■『ブリッジ』(2008年5月号cut増刊号)10頁
   <インタビュー・井上貴子 写真・高橋剛>【ロッキング・オン】

*「みんなの一青窈」としての自分を受け入れた新作「key」、
            その転機を語る

 
ひとと語録①
“その場で作ってましたね、せーので音出しながら。インタルードなんかは武部(聡志)さんが即興的に作ったのを、その場で書いた歌入れするっていう形で、あんまりそういうの得意ではなかったんですけど、肉体的に反射して出してっくいうのがおもしろくて。なんか、もうちょっと音の一部になれた感はありますね。今まではすごく、詩人っていう立場として立ってた部分が多かったので”

ひとと語録②
“どうして〝ハナミズキ〟ばっかりが受け入れられやすいのかって言うと、やっぱりすごくわかりやすい文章が並べてあるっていう”“最終的にはでも、やっぱり子供が聴いてもわかるといいなっていうものを作りたいんで。精度を高めていくと、逆にわかりやすくなってくっていうのはおもしろい作業ですね”

ひとと語録③
“まあ、家の立て替えのための解体っていうのもありまして、今まで散々詞を書き続けてきた、ネタの宝庫みたいな家がなくなるっていうときに、手の中に残ったのがたった1本の鍵だったっていうのが、実体験としてこの2年にあって。で、それでも前に進むためには、見えない扉を開けなくてはいけないっていう、現実世界とリンクしてるんですけどね”

ひとと語録④
“ああ、帰っていく場所は、形としてあるというよりかは、自分がいる場所が家であるという、まあちょっと横暴ですけども、それこそどこにいたって街が劇場になるように、自分が必要としてる人といるっていうことが、なによりも大切なことで、その誰かと繋がってくことをやめた時点で、欝に入ってったり自殺してったりするわけで。もがいてももがいても誰かと繋がることを諦めないでいれば、特に家という形でなくったって、そこが帰るべき場所になるんじゃないかなとは思っています”

ブリッジ 一青窈 新作「key」その転機を語る①

2008年06月11日 23時50分48秒 | 一青ジャーナル・スタイル
■『ブリッジ』(2008年5月号cut増刊号)10頁
    <インタビュー・井上貴子 写真・高橋剛>【ロッキング・オン】

*「みんなの一青窈」としての自分を受け入れた新作「key」、
                  その転機を語る

 
ひとと語録①
“そうですね。うん。ベスト・アルバムが売れたというのが、私はすごい意外だったので”“改めてベスト盤ってそんなに買うものなのかな?っていうのがあったので、すごくびっくりしたんです”“それまでは期待をいい意味で裏切れたらいいなと思って、実験的なことをやってたんですけども、もうちょっと素直に自分が受け入れられたっていうのが、多分、今回のアルバムの一番大きな発展なんじゃないかなって思ってます”

ひとと語録②
“なんかそれは、人の意見にわりと今まで左右されてたなと思って。こう見られてるとか、ああ見られているとか、こう書かれた、ああ書かれたってことに対して、すごく振り回されてて、勝手に傷ついて勝手に怒ったり、すごーく意味のないヴァーチャルな世界のことだなと思って”“そういう単純なところで、見えない声に振り回されてたっていうのを、すごく実感して、そこらへんは変わりましたね”“そもそもたくさんの人に伝えようってこと自体が無理な話で、ひとりでも聴いてくれる人がいるんだったら書きたいって思えるところにーまあ、初心に返るというのか、そこに戻って。だったらば、今、見える人たち、ファンも含めて、スタッフも含めて、その人たちに響くものを作ればいいなと思って”

ひとと語録③
“うらやましいなと思ったことがありますね。なんか、グレるみたいな(笑)。でもやっぱり想像するんですよね、その先を。痛そうだなとか、後で学校行けなかったら補習とかーいろいろなことを考えてくと、今やった方が楽だなとか。たとえば委員会に入ったりするのは一般的に考えればめんどくさいかもしれないですよね。自分が変えられるんだったら変えたいからそういうとこ入るとか、でも、変えられるんだったら、先生とも仲良くなれるし、そういう発想ですかね”

ひとと語録④
“そうですね。やっぱ。私がグッと入り込める世界って、どうしても昭和の香りがすると言うか。あのきっぷのよさとか”