魚に新しい古里を/神坂砂防ダム下流/渓流魚の産卵床作り
上宝村神坂の蒲田川に設置された神坂砂防ダム下流域に、渓流魚の産卵床を作る計画が進んでいる。ダム左岸のわき水を利用して全長約八十メートルの産卵用人工河川を整備し、イワナやヤマメの増殖を図ろうという構想。
昨年十一月に地元の高原川漁業協同組合が提案し、河川管理者の国土交通省神通川水系砂防事務所が全面的な協力を約束。本年度の事業化に向けて、現地調査や勉強会を精力的に実施している。
同砂防ダムは一九五九(昭和三十四)年に建設。高さ二十メートル、幅百四十四メートルで、魚道は設置されていない。同漁協では「魚類増殖のため、巨額の費用をかけて魚道を整備するより、わき水を利用した産卵床を作った方が有効」と提案。同事務所は要望を受け入れ、早速、現地調査を開始した。
田村圭司同事務所長は「人工河川による産卵場整備は国内で初めてだという。できる限りよいものを作るため、今後も勉強会を重ね、本年度中の事業化を目指したい」と話している。
(写真)産卵床の造成予定地を調査する関係者=上宝村神坂
上宝村神坂の蒲田川に設置された神坂砂防ダム下流域に、渓流魚の産卵床を作る計画が進んでいる。ダム左岸のわき水を利用して全長約八十メートルの産卵用人工河川を整備し、イワナやヤマメの増殖を図ろうという構想。
昨年十一月に地元の高原川漁業協同組合が提案し、河川管理者の国土交通省神通川水系砂防事務所が全面的な協力を約束。本年度の事業化に向けて、現地調査や勉強会を精力的に実施している。
同砂防ダムは一九五九(昭和三十四)年に建設。高さ二十メートル、幅百四十四メートルで、魚道は設置されていない。同漁協では「魚類増殖のため、巨額の費用をかけて魚道を整備するより、わき水を利用した産卵床を作った方が有効」と提案。同事務所は要望を受け入れ、早速、現地調査を開始した。
田村圭司同事務所長は「人工河川による産卵場整備は国内で初めてだという。できる限りよいものを作るため、今後も勉強会を重ね、本年度中の事業化を目指したい」と話している。
(写真)産卵床の造成予定地を調査する関係者=上宝村神坂