第135回芥川賞受賞作です。
先日、何気に図書館行ったら、即借りられました。
離婚するまでのごちゃごちゃと届けを出しに行くまでの同僚とのやり取りが、描かれてます。私は、離婚はしたことないけど、この離婚するまでのやり取り、ごちゃごちゃは、なんだかわかるような気がします。男女の別れがもつれたときのはね。(それくらいはね。47年、生きてるから、色々あるでしょ)なんともいいようのないごちゃごちゃ、いやになったけど、捨てられないと言うか、憐憫と憎しみがごちゃごちゃの。
軽いタッチで描かれてるけど、なかなか、深かった。
羊羹です。大好きな谷崎潤一郎の「陰翳礼賛」に羊羹のことを書いてるところがあって、少し引用になりますが、
「人はあの冷たく滑らかなものを口中にふくむ時、あたかも室内の暗黒が一個の甘い塊になって下の先で融けるのを感じ、ほんとうはそう旨くない羊羹でも、味に異様な深みが添わるように思う。」と。
谷崎は、羊羹を塗りの器に入れるように勧めているんです。今まで、羊羹は、色が濃いから、淡い色合いのお皿に入れてたのですが、そうかいなあ?と思って、塗りのお皿に入れてみました。
しかし、どうということもなかった。暗い室内だと映えるのかしら?
そんなん、一瞬で、息子の口に入り、ももまで、食べてましたが