図書館に頼んでた、工藤美代子の「それにつけても今朝の骨肉」です。実は、読売新聞の書評欄に小泉今日子が紹介してて、いいなって、思って、リクエストしてみました。
工藤美代子は、ノンフィクションライターですが、「ベースボールマガジン」や「相撲」を出版してる「ベースボールマガジン社」の創業者である、お父さんのあれこれを書いたものです。
両親は、小さい時に離婚してるのですが、お互いにずっと死ぬまで行き来があり、また、腹違いの兄弟たちとの交流もあり。で、このお父さんと自分との相克を描いたものです。
でも、ちっとも重くなく暗くもなく、父親がライターになった著者を大きな包み込むような愛で、世間の風から守ってくれたこと。
あれだけ、別れた父を憎んでた母だけど、亡くなって、著者が「お赤飯」を買ってきて食べようとしたら、怒ったこと。(母は、ずっと、別れた夫が死んだらお赤飯を買ってお祝いしようといってたのです)
そして、死んでみたら、父のいいところだけしか、思い出せず、残ってなく、それが骨肉・血縁というものだということ。
まあ、私も先日、母と電話でやりあったのですが、これ読んで、かなり泣けてます。私も著者が父親の愛をいくつになっても求めたのと同様、母の愛を求めてるんだなって。50前にもなって、なんですが。