中央競馬徹底研究!

2022年は客観的な予想を心がけます。

ヴィクトリアマイル(GI)調教診断

2007-05-11 11:27:05 | 調教診断
【アグネスラズベリ】○ 四肢を目一杯伸ばし
前走後も順調に乗り込まれ、一週前に一杯で81秒9-12秒0。最終追いはDWで単走をラスト1ハロンまでガッチリ手綱を抑えられ、そこから軽く気合いを付けられると頭の高い走法ながら四肢を目一杯伸ばしたフットワークで駆け抜けた。順調。

【アサヒライジング】○ 浅いブリンカー着用
この中間は変化を与える意味で本馬場での追い切り。浅いブリンカーを着用し併せ馬で追走先着。ゴール版を過ぎた後も手綱を激しく動かして2ハロン伸ばされた。手先の軽いフットワークで動きは決して悪くない。

【アドマイヤキッス】○ ゴール前で左手前に替え
2日に7ハロン、5日に6ハロンを追われ、最終追いは高田(本番は武豊)を背にDWで例によって単走。ゴール前で右ステッキを入れてもなかなか手前を替えなかったが、左手前に替えてからは重心の低いフォーム。まずまず。

【カワカミプリンセス】○ 乗り込み入念
DWで単走。終始、引っ張り切りの手応えで馬任せ。それでいながら6ハロン81秒8-12秒4はさすが。軽やかな脚捌きが目に付いた。2月末の帰厩当初は馬体がガレていたそうだが、日を追う毎に回復。だが、ブックの写真を見る限りはまだ細い。この中間はDWで6ハロンからの速めを4本。その他にも本数は豊富。

【キストゥヘヴン】○ 攻め駆けするタイプでなく
南芝コースで単走。馬なりで余裕残しの手応えだったが、脚捌きにそれほど切れを感じず平凡。元々、攻め駆けするタイプでないので気にしなくて良いか。本数自体は豊富。

【コイウタ】◎ 回転の速いフットワーク
一週前に南Wで5ハロン64秒0-11秒9と好時計を出し、最終追いは坂路で単走。終始、馬任せで53秒1-12秒6。ピッチの利いた回転の速いフットワークが目に付いた。本格化。

【コスモマーベラス】◎ 文句なし
前走は輸送熱の影響で急仕上げ。坂路で馬任せのままゴール前でステッキ2発が放たれると抜群の脚力で11秒8。走りやすい馬場とはいえ傑出のタイム。動きも文句なし。最後左に斜行したのは鞍上が左手綱を引っ張ったため。問題ない。

【サヨウナラ】△ 脚捌き硬く
坂路で上がり重点の割に頭が高く、脚捌きも硬めで平凡。もう少し右前脚に力強さが欲しい。

【サンレイジャスパー】○ 暖かくなりデキ上向き
坂路で単走。追われるまで内へモタれていたが、回転の速いフットワークでデキの良さを物語っていた。典型的な夏馬でこの時期からが勝負。

【ジョリーダンス】◎ 抑え切れない手応え
南Wで2頭併せの内を追走。直線でスッと左手前に替えられると、激しく手綱が動く併走馬に対し、抑え切れない手応えで同入。格の違いと勢いを感じる内容だった。今が充実期。

【スイープトウショウ】○ わがまま娘、健在
CWの予定がBコースで半マイルから。サッと流す程度で実践同様、逆手前。いかにも物足りないが、これはいつものこと。一週前にCWで長目をビシッと追われ、昨秋に見られた前捌きの硬さも見られない。この馬なりに順調。

【スプリングドリュー】○ 目一杯追われ
南Wで5ハロンから2頭併せの内追走。頭が高く、目一杯に追われてもなかなか突き放せなかったが、脚捌き自体はシャープ。問題ない。

【ソリッドプラチナム】○ テンから飛ばし
テンから飛ばし、最後はオーバーワークを懸念して抑えた。6ハロン78秒2と速い。掛かり気味に行って失速するのはいつものこと。順調。

【デアリングハート】○ 一週前にビシッとやられ
一週前、二週前にCWで6ハロンから速めを出し、最終追いはCWで終いだけ気合いを付けられた。脚捌き自体はシャープだが、もう少し首をうまく使えるといいのだが。

【ディアデラノビア】◎ 終始、引っ張り切りの手応え
岩田を背にCWで3頭併せの最内。終始、引っ張り切りの手応えで併入。脚捌きもシャープでゴール後も追われた。この厩舎にしては珍しく一週前、最終追いとCWで5ハロンから速めを2本計時。6日にも坂路で50秒9-12秒5。攻め強化に好感が持てる。

【ビーナスライン】○ ビシビシ追われるも
南Wで2頭併せの外。終始、引っ張り切りのジョリーダンスに対し、ステッキ数発が入り激しく手綱をシェイクさせても同入がやっと。完全に手応えで見劣ってしまった。ビシビシやられているのはいいが。

【フサイチパンドラ】◎ 攻め強化に好感
この中間は本来のコース追いに切り替えた。一週前は長目をビシッと追われ、最終追いはCWで福永を背に6ハロンから単走。左ステッキ2発が入り、目一杯に追われた。力強いフットワークが印象的で、攻め強化に好感が持てる。

【ブルーメンブラット】◎ シャープな伸び目立つ
CWで川島を背に目一杯追われ6ハロン80秒0-11秒9。手先が軽く推進力を感じさせる動きで、一頓挫あった前走から確実に上積みを望めそう。



ヴィクトリアマイル(GI)展望・1

2007-05-08 20:35:52 | 見解
 先週は970万馬券が出る大波乱となったNHKマイルC。激しい降雨でレースを重ねる毎に内の馬場が悪くっなたこと大きく影響したろう。今週も馬場状態には気を配る必要がある。

金曜日に調教診断UP予定

アサヒライジング
前走の阪神牝馬S8着はサウスティーダの作る平均ペースを2番手から。だが、ペースの緩み始めた3角手前でハナを奪いに行く。かなり厳しい競馬になってしまい、直線ではバタバタ。緩い馬場も影響したか。前々走の中山牝馬S13着は発馬で行き脚がつかず。しかも、中団馬群で揉まれる形。ずっとハミを噛んで力みながらの追走。それに雨馬場とトップハンデの565、直線で馬体をブツけられては実績馬といえどきつかった。休養前のエリザベス女王杯4着は道中、最内枠発走からシェルズレイの作る縦長の速い流れを、離れた3番手追走。これはオークス3着時と全く同じ形。先頭から15馬身近く離れていたとはいえ、自身も速いラップを刻んでいたし、アドマイヤキッスにマークされる形。それでも、直線で馬場のいい外目へ持ち出す脚があり、尚且つ一瞬は脚を使った。平均ペースの流れを先行して粘り込むタイプ。底力に優れている。前走で1400㍍の速い流れを経験したことはプラスだし、ここは単騎逃げ確実のメンバー。離し逃げの形で直線を向けば面白い。スイープ-カワカミ-アドマイヤがお互いを意識しあえば府中マイルでも逃げ切りがある。

カワカミプリセンス
実質無敗の女王カワカミプリンセスが半年の充電期間を経て登場する。前走のエリザベス女王杯12着は無念の1着降着。下見どころからテンションが高く、折り合い面で不安を残したが、道中は縦長の速い流れを後方からの競馬。前のフサイチを見る形。3角の下り坂でフサイチが動き、マークする形で外を連れて進出。直線で馬場のいい大外ではなく、真ん中を突く。狭いところを鞍上の懸命な左ステッキに応え、抜群の反応で突き破る。だが、この時にヤマニンシュクルの進路をモロに妨害してしまった。それでも、追われてからの脚は、この馬の強さを象徴するもの。強い競馬だった。前々走の秋華賞1着も下見どころから気合い乗り満点で、走る気十分。抜群の発馬を決めると、道中は速い流れを中団追走。前のアサヒを見ながらの競馬。3角で除々に仕掛けてポディションを上げていくも、4角で内の馬と接触する不利が。そこで手綱が動いて手応えは良くない。それでも、直線で力強いフットワークで一完歩毎に差を詰め、ゴール前できっちり差し切った。緩みない流れを最後まで伸び続けたのは秀逸。底力満点の末脚が持ち味で狭いところも割ってくる根性もある。掛かり気味に行く気性でマイルもこなせるが、ベスト舞台とはいえない。

スイープトウショウ
前走のマイラーズC2着はテンのダッシュ力に欠ける勝ち馬(コンゴウリキシオー)がマイペースに加速し、どんどんと後続に差を広げる競馬。大逃げの形でもそれほどペースは速くなく、結果的には後続のマークミス。例によって発馬で行き脚がつかず後方から。4番手以下は馬群が固まりインで脚を温存。なかなか前が開かなかったが、残り2ハロン地点から猛然と追い込み急追するも勝ち馬にラスト2ハロン10秒7-11秒9の脚を使われてはお手上げ。自身は32秒7の切れ味を発揮し、尚かつ脚が余っていた。逆手前でもあった。復帰戦にしては文句なし。休養前の有馬記念、エリザベス女王杯は休み明けをの京都大賞典を激走しや反動からデキが今ひとつに映った。それでも、カワカミプリンセスとはコンマ2秒差。安田記念2着、宝塚記念優勝の実績はここではNO.1。底力を有する決め手が武器で府中マイルはベスト舞台。輸送減りの懸念はあるも、1週前に7ハロンの長めをビッシリ追われてデキは万全。2歳下の新女王へのリベンジの下地は整った。

アドマイヤキッス
前走のマイラーズC4着は久々でも仕上がり良好。道中はスローの流れを中団馬群から追走。たっぷり脚をタメて直線へ。だが、前のエイシンドーバー、ローエングリンの間に挟まれ抜け出せない。ようやくラスト1ハロン手前で追い出されるとジワジワと追い上げた。強豪牡馬相手に直線でスムーズさを欠きながらも善戦した。良い内容だった。休養前の愛知杯1着は平均ペースの緩みない流れを3番手追走から押し切る強い競馬。3走前のエリザベス女王杯5着はシェルズレイの作る速い流れを積極的に好位追走。3角手前で一気に3番手へ押し上げ、直線入り口で先頭へ立つ強気の競馬。最後はさすがに脚が上がってしまったが、厳しい競馬を経験したことはプラスになったはず。前へ行っても後ろから行ってもGIではあと一歩足りていないが、昨秋より力を付けている。現状ではタメて終いを生かす競馬が合っている。マイルがベストだし、ここでも好勝負必至。

フサイチパンドラ
前走のマイラーズC9着はスローで馬群が固まるなか大外枠発走から中団追走。いいリズムで直線を向いたが、さっぱり反応せず。スローの瞬発力勝負に対応できなかったのもあるが、「返し馬からトモの入りが今ひとつだった」とは鞍上の談。状態が本物ではなかったか。前々走の日経賞9着はテンから折り合いを欠き、外のブラックタイドからプレッシャーを受ける厳しい競馬。しかも、2角からペースアップした流れで先行馬には辛かった。昨秋のエリザベス女王杯1着では繰り上がりVながら道中は縦長の速い流れのなか、後方で末脚を温存。前走時から下を縛り、ハミを替えたことと、激流のおかげで折り合いは完璧。3角の下り坂で外目をジワリと進出。残り3ハロン地点で一気に仕掛け、先団へ取り付く。直線も馬場のいい大外へ持ち出すと力強いフットワークで駆け抜け、カワカミに末脚には屈したものの、2位入線を果たした。終始、目標にされる苦しい展開で自ら動く横綱相撲だった。速い脚には欠けるが、平均ペース以上の流れで渋太さを発揮する。自身が34秒台後半で勝負できる流れを希望する。理想は上がりの掛かる2000㍍前後。マイルなら先行して持続力を生かす競馬が合っているか。雨が降れば一気に浮上する。メンバーを見渡すとスロー必至。アサヒに引っ張ってもらいたい。

デアリングハート
前走のダービー卿CT6着は平均ペースの流れを好位追走。スピードの持続性を生かし、直線で抜け出すも、ジワジワとしか伸びず。久々とはいえ平凡な内容だった。昨秋の府中S、クイーンS優勝はスピード力をフルに発揮したもの。タメての切れ味勝負では分が悪いが、先に抜け出して粘る競馬が合っている。理想は縦長の平均ペース。引っ張ってくれる馬がいると助かる。

ジョリーダンス
前走の阪神牝馬S1着は中団追走から直線でインを突き狭いところを割ってきた。速い流れのなかでの追い比べで実績馬を退けた。前々走の韓国馬事会杯1着は前傾ラップの流れを中団追走。直線でインを突くと狭いところを割って抜け出した。今回は更に1ハロンの距離延長になるが、府中マイルは05年に内、外のコース差がありながらオレハマッテルゼとコンマ1秒差の競馬をしている。3戦2勝、2着1回。どちらかというと上がりの掛かる展開で差し脚を生かしてきたタイプ。3ハロンの瞬発力勝負に対応できるかどうか。

スプリングドリュー
前走の福島牝馬S1着はダイワパッションが大逃げする形を後方から追走。直線で目の覚めるような末脚で一気に差し切った。ここも終い勝負に徹してどこまで。決め手を生かす点ではマイルへの距離短縮はプラスだし、仕掛けどころを熟知している鞍上が心強い。

コスモマーベラス
前走の福島牝馬S5着は一頓挫明け。直線で早めに抜け出すも、勝ち馬の決め手に屈した。

キストゥヘヴン
前走の中山牝馬S5着は発馬直後から良い位置が奪えず最後方から。じっくりと脚をためてポツンと最後方。4角から直線入り口へかけてインを突く。だが、前が開かずなかなか追い出せない。ようやく坂上で逃げ馬の外に進路を取って猛烈に追い込むも届かなかった。前々走の東京新聞杯は強豪牡馬相手にコンマ6秒差。桜花賞で発揮した速い流れのなかでの一瞬の切れ味は復活するのか。マイルに替わるのはプラスだが、直線の長い府中よりは中山のように直線の短いコースで真価を発揮するタイプ。仕掛けどころが難しいし、ここは中団以下の組はスローの追い比べの公算が大きい。府中で好走するなら先週のNHKマイルCのピンクカメオの競馬だろう。

ディアデラノビア
前走の阪神牝馬S3着は1400㍍を意識してかテンから積極的に前へ。だが、前傾ラップの速い流れを追走した分か、直線で内へモタれて伸びは今ひとつ。3着を死守するのがやっとだった。前々走の京都牝馬S1着は緩みない流れを中団から追走し、直線勝負へ。前が壁になって苦しい競馬だったが、瞬時の加速力で突破。他馬を子ども扱いするケタ違いの内容だった。行ってしまうと末が甘くなるし、脚の使いどころが難しいタイプ。昨年も後方から一瞬の脚で追い込むも、ゴール前は脚が鈍った。府中だと仕掛けどころが難しい。この中間は攻めを強化されている。

コイウタ
前走のダービー卿CT2着は発馬直後からグッと後方に下げて終いを生かす競馬。直線で狭いところを割ってきた。53㌔も良かった。それまでは発馬が良すぎて末をなくしていたが、脚質転換に成功した。この中間は一週前に抜群の動きを披露。4歳馬でグングン力を付けている。2㌔増の55キロだが、うまく立ち回れば面白い。

天皇賞・春(GI)回顧

2007-05-03 22:42:12 | 回顧
【馬場】D。高速馬場。しかし、内側はボコボコしていて外差しが決まる。

13.2 - 11.9 - 11.8 - 11.6 - 11.8 - 11.6 - 11.8 - 13.0 - 12.9 - 12.4 - 13.0 - 12.5 - 11.8 - 11.2 - 11.3 - 12.3

【展開】ユメノシルシ、マイソールがハナ。1角手前の7ハロン目まで11秒台のラップが刻まれる厳しい展開。縦長の流れ。1~2角向こう正面にかけてペースが緩み、3角の上り坂で流れが落ち着いたところを後続が一気に差を詰めて馬群が固まる。デルタ、トウショウが先に動き、連れてメイショウサムソンも早めの仕掛け。4角から直線半ばまで11秒2-11秒3と激しい攻防。最後は根比べ。

 2冠馬の底力を見せつけメイショウサムソンがダービー以来のGI制覇を成し遂げた。昨秋は調教でも緩慢な動きで状態は一息だったが、今春は首をうまく使った重心の低いフォームで明らかに良化していた。それがDWで6ハロン77秒台の猛時計に繋がった。道中は縦長の速い流れを中団から悠然と追走。折り合いもスムーズで流れの落ち着いた3角の上り坂で前との差を詰め、下り坂で早めのスパート。4角で一気に先頭へ躍り出ると自身は11秒1-11秒3の強烈な脚を発揮。食い下がる先行馬を突き放し、迫るエリモ、トウカイの猛追を振り切っての戴冠。完全復活を印象付けた。好位で中途半端に立ち回るより中団追走から早めのスパートする形が合っている。スタミナ満点だった。

 勢いに乗る4歳馬エリモエクスパイアは本当に惜しかった。3週前から福永が普段の調教から跨り息を整えてきた。その甲斐あって最終追い切りでは完璧なスパーリングを披露した。大外枠発走から最初の難関である下り坂。ここで勢い余って折り合いを欠いてしまうのではと懸念したが、鞍上が何とかなだめてクリア。その後は淀みない縦長の流れでプレッシャーを受けることなく追走。折り合いも完璧。馬群が固まり外から有力どころが早めにスパートした4角でも慌てることなく手綱をガッチリ抑えて我慢我慢。直線で満を持して外めへ持ち出すと、大きなフットワークで一完歩毎に詰め寄る。一旦はサムソンと鼻っ面を並べるも、ゴール前で逆手前になってしまい失速。本当に惜しかった。まだ馬が若い。強靭なスタミナとフットワークは今後を楽しみにさせる。

 トウカイトリックはゲート内でチャカつき騎手が下馬するアクシデント。それでも、道中は前から6番手のいい位置に付けての競馬。1角でインに潜り込むとそこからは経済コースを通ってロスのない競馬。三分三厘で馬群が固まった時は動くに動けない形だったが、逆に脚をタメることに成功。直線で内に切れ込むと一気の脚で突き抜ける。一旦は先頭に立つも、馬体を併せることができず伸び切れなかった。完全に差す競馬が板に付いたし、高速決着も何ら問題なかった。強くなっている。

 アイポッパーはゲート内で待たされた影響で馬が力んでしまい、行き脚がつかず後方からの競馬。多頭数だけに動くに動けない展開。流れの落ち着いた3角の上り坂で一気に差を詰めるも依然として位置取りは最後方。直線で大外からメンバー最速の上がりを繰り出すもとき既に遅し。完全に脚を余してしまった。鞍上には馬の力を信じて強気の競馬をしてもらいたかった。

 トウショウナイトは生涯最高の仕上げと言っていいくらいの熱のこもった調教を課された。その甲斐あって-12㌔と馬体が絞れていた。道中は好発を決めて4番手から積極的な立ち回り。横のデルタと共に残り800㍍付近の下り坂からのロングスパートを試みる。だが、外からビッシリと2冠馬に競られてかなりの厳しい展開。直線で武士沢の懸命な左ステッキが注入されるも、もう突き抜けるだけの脚はなかった。速い流れを早めの仕掛けで外から競られては仕方なし。高速決着でよく頑張っている。価値のある5着だった。

 トウカイエリートは大トビで長距離が合っている。直線で一瞬の脚は示している。外めを回るロスもあった。パンパン馬場なら力出せる。

アドマイヤタイトルは腰に力が付き切っていないために出負け。道中は中団のインで脚をタメるも4角の下り坂で抑えきれずに大外を通っての進出。それでも直線で一瞬は見せ場を作った。これからの馬。

 デルタブルースはこの高速馬場が向かなかったのだろう。三分三厘までは良かったが。調教も軽かったのか。