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2022年は客観的な予想を心がけます。

優駿牝馬(GI)展望

2006-05-18 13:11:47 | 見解
例年以上に混戦模様を呈する優駿牝馬(GI)。距離を意識して毎年、スローの瞬発力勝負の流れになりやすいのは有名。本来なら桜花賞組が中心となりそうだが、今年は他路線組にもチャンス十分だろう。

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キストゥヘヴン
前走の桜花賞1着は好発を決めるも、後方へスッと下げてAキッスを徹底マーク。終始、外目を通らされるロスの多い競馬。勝負どころで早めに動いたAキッスに対して、同馬はワンテンポ仕掛けを遅らせる。直線、大外へ持ち出すと、メンバー唯一の上がり34秒9の末脚で一気の差し切り。マイルの淀みない流れで折り合いも付いた。外目を通っての完勝だった。馬体減りを懸念して火曜日追いにした陣営の努力も実った。前々走のフラワーCはFパンドラが作るHペースを中団追走。4角で前が詰まったが、ギリギリまで脚をタメられると、弾けるような伸び脚で差し切った。タメれば鋭い脚を使う。ここ2走は速い流れで末脚が生きた。この距離で折り合いと末脚をタメられるかが焦点。

アドマイヤキッス
前走の桜花賞2着は叩き2戦目でマイナス14㌔。幾分、スッキリ見せていた。道中は後方で脚をタメる。前々走のチューリップ賞1着時と同じように勝負どころで馬7頭分、外目を通って進出。早めに前を捕らえると、一旦は先頭へ立つ。だが、ジワジワ伸びたところを勝ち馬にスッと差されてしまった。だが、自ら勝ちに行く横綱相撲は高く評価したい。おっとりとした気性で距離が伸びても折り合いの不安はない。あとは追ってやや頭の高い走法。条件の関係もあるが、まだ34秒台の脚を使ったことがないように、スローの追い比べでの不安がある。どちらかというとパワータイプか。

コイウタ
前走の桜花賞3着は中団追走。うまく平均ペースの流れに乗って直線の追い比べに持ち込むも、上位2頭の底力に屈した形。前々走のクイーンC1着はスローの流れを好位から34秒4の脚で差し切った。レース運びが上手く、終いもいい脚を使うため大崩れしないタイプ。あとは距離延長が課題となるが、この時期の3歳同士の対戦。距離適性云々より、折り合えばごまかせる。

アサヒライジング
前走の桜花賞4着は平均ペースの理想的な流れに持ち込む。終始、スムーズな単騎逃げ。直線入り口で一気に突き放すとゴール直前まで粘る大健闘を見せる。最後はバテてしまったが、マイナス14㌔でよく頑張った。ハナへ行けないと脆い面があるが、スピード一本調子ではなく、タメ逃げもできる。距離は問題ないだろう。あとはFパンドラに絡まれることなく、マイペースで行けるかどうか。

シェルズレイ
前走の桜花賞5着は中団で折り合う。勝負どころでコイウタとともに進出するも、直線でジリジリとしか脚が使えず。前々走のチューリップ賞2着は好位で折り合いを欠きながら、直線で粘り強く応戦した。ワンペース気味の走りで速い脚を要求される展開では辛い。距離が伸びてペースが落ち着くのは歓迎できない。この中間も相変わらずビシビシ攻められている。雨が降ってこそ。

テイエムプリキュア
前走のフローラS7着は発馬一息。揉まれるのを懸念して外目を早めに進出。直線の瞬発力勝負となったが、ジワジワとしか伸びず。前々走の桜花賞8着も発馬一息で気合を付けながらの道中。しかも、勝負どころでステッキが入るなどかなりのスブさを見せていた。直線も見せ場すら作れなかった。現状ではマイルは忙しい。その意味では2400㍍に替わるのは魅力的といえる。ただし、このレースはスローの瞬発力勝負になりやすいだけに展開が向くとは思えない。雨が降ることが条件。この中間は男馬のような攻めをこなしている。

フサイチパンドラ
前走の桜花賞14着は煽り気味の発馬。外枠だったため、焦った鞍上がテンに仕掛けて馬が掛かってしまった。これでかなり脚を使ったし、勝負どころでコイウタに被されては万事休す。前々走のフラワーC2着も1角で他馬と接触して掛かってオーバーペースを演出。それでも、直線半ばまでセーフティーリートを保ったように力のあるところを示した。その小差の勝ち馬は桜花賞を制し、走破時計は翌日のスプリングSと同じだった。負けて強の内容。秘めている能力は相当なもの。だが、気難しく、鞍上がうまく誘導できていたいために能力を出し切れていない。現状ではハナへ立って揉まれない競馬が合っている。その意味では先行しやすいこの距離は歓迎材料のクチ。あとは折り合いひとつ。鞍上にはダイワエルシエーロの再現を期待。

ヤマトマリオン
前走のフローラS1着は道中、好位馬群を追走。スローということでギュッと馬群が密集しての追い比べ。直線入り口では前が詰まって追い出しを迷ったが、残り300㍍地点で前が開くとジワジワ伸びてゴール前で突き抜けた。ビュッと一気に脚を使うのではなく、平均して長くいい脚を使うタイプで府中はベスト。上がり3ハロンは34秒5。折り合い面には全く不安がないし、血統面から考えても距離延長は望むところ。ベストの舞台で強い相手でも。

ブロンコーネ
前走のフローラS2着は内枠発走から終始、中団のインをロスなく追走。すぐ前には勝ち馬がいる絶好位。若干、行きたがっていたが、許容範囲内。直線を向いても内を通ると、激しい追い比べの末、勝ち馬には屈したものの、他馬の追随と封じた。だが、スローの終い勝負で終始、内々を通れた恩恵はかなり大きかった。今回は枠順と鞍上の手綱さばきが光った。2走前の未勝利戦の内容から底力を秘めている。今回もうまく立ち回れれば。

アクロスザヘイブン
前走のフローラS3着は道中、ハナへ立ってスローの流れに持ち込む。テン5ハロン手前で掛かった馬に競られるも焦らず。直線まで溜めて追い出されると、そこからジワジワと抵抗して一旦は交わされながら抜き返す抜群の根性で2着馬とコンマ差なしに粘った。前々で競馬できるスピードに加えて終いも切れる脚を使える。キャリア3戦。一戦毎に上昇している。ここでも。

ニシノフジムスメ
前走の忘れな草賞1着は超スローの流れを引っ張り切りの手応えで好位のインを追走。終始、経済コースを通れたし、勝負どころでも仕掛けを急がない。直線で内をスルスル突いて一気の差し切り勝ち。距離が伸びて追走が楽になり、末脚が生きた。このレースで負かした馬たちは次走で好走を繰り返している。うまく立ち回った鞍上のファインプレーもあるが、長くいい脚を使うタイプで府中向きだろう。

ブルーメンブラット
前走の矢車賞1着は雨で時計の掛かる馬場。好位のインを追走から内をスルスルと突き放した。パワー馬場でも大きくバテることなく、36秒1-36秒3でまとめたのは立派。前々走の忘れな賞2着は超スローの流れを好位追走し、直線でジワジワ伸びた。3走前のフラワーC3着は長距離輸送でマイナス14㌔。フサイチパンドラの作ったHペースの流れを中団から早めスパートで3着まで押し上げた。ここ数走の感じではスローの瞬発力勝負より底力勝負向きの馬。距離が伸びて流れが落ち着くのはどうか。あとは中1週の長距離輸送ということで馬体に注目。

カワカミプリンセス
前走のスイートピーS1着は口を割りながらも何とか中団で抑えられる道中。勝負どころでロスを避けるためか、外々を通る。直線へ入ると、長くいい脚を使って一完歩毎に詰め寄って差し切った。終いの脚はお見事だった。前々走の君子蘭賞1着もSティーダの作る速い流れを勝負どころで大外を通るロスの多い競馬だったが、一気の差し脚でまとめた。このように末脚の爆発力は凄まじい。今回は3ハロンの距離延長。抑えて末脚をタメられれば問題ないはず。あとは強敵相手だけにロスの少ない競馬で。

ヤマニンファビル
前走のスイートピーS1着はうまく平均ペースの流れに落としての逃げ。ゴール前まで粘るも、勝ち馬の決め手に屈してしまった。折り合い面に不安がないし、スタミナもある。うまく単騎逃げの形に持ち込めれば。

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