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2022年は客観的な予想を心がけます。

天皇賞・春(GI)展望1

2007-04-24 16:01:31 | 見解
稀代の名馬ディープインパクトの引退で、主役不在の古馬中長距離路線。新たなスター誕生を目指すべく精鋭が終結した。好メンバーの揃った阪神大賞典組にネヴァブション、トウショウナイトの関東勢がどこまで迫れるのか。そして、2冠馬メイショウサムソンの走りも見逃せない。馬券的妙味十分でGWの資金をガッポリ稼ぎたいところ。

エリモエクスパイア
最大の惑星はこの馬しかいない。前走の日経賞10着は発馬直後にブラックタイドと接触。更に外のインテレットがハナへ行ったために、この馬もハミをグッと噛んで折り合を欠く。最初の3~4角でもコーナーワークにぎこちなさが残り、チグハグに。正面スタンド前でブラックタイドの後ろに付けるも、流れの落ち着いた1~2角で抑えきれずに2番手へ上がる。皮肉にも、そこからペースアップして自ら先行馬に苦しい展開を作ってしまう。三分三厘でも早めにブラックタイドに競りかけられては万事休す。前々走のダイヤモンドS2着は、発馬直後は鞍上の当たりの柔らかい騎乗で折り合っていたが、一周目のスタンド前で両サイドの馬に挟まれた時にハミをグッと噛んで力んでしまう。「チークピーシーズが裏目に出た」とは鞍上の談。ここで3番手に上がり脚を使ってしまう。その後は何とかなだめられて直線へ。懸命に脚を伸ばし、最後の最後まで応戦するも僅かに屈した。勝ち馬と4㌔の斤量差があったとはいえ、道中で脚をタメていれば勝っていた内容だった。トビが大きく、中山のようなコーナーの傾斜がきついコースは不向き。勿論、京都外回りは大歓迎。敵は相手ではなく己。いかにハミを外してリラックスして走れるかが問題。他馬を気にする面があるので、作戦はひとつ。それは逃げること。周りに馬がいない状況でスイスイ行ければスタミナを備えているだけに一発ある。テン乗りの福永だが、普段の調教から跨っている。

デルタブルース
前走の阪神大賞典は大型馬の久々でトップハンデの59㌔、決して楽な条件ではなかったが、直前の攻めで引っ張り切りの手応えのまま先着するなど、昨年の今頃とは雲泥の差。完全に立ち直っている。発馬直後に手綱を押してハナへ。だが、外からマイソールが競りかけてきたためにスンナリ2番手へ。だが、マイソールが必要以上にペースを落としたために馬群が固まり、業を煮やしたコスモ、アマノらが外から仕掛けたために、インで包まれて位置取りが悪くなってしまう。結局、三分三厘でも馬込みに包まれ、有馬記念と全く同じ展開。直線で狭いところを割って出てきたものの、勢いが付き始めたところがゴール版だった。苦手のスローで馬込みに包まれる競馬、それでも着差は僅か。負けて強しの内容だった。前々走の有馬記念6着も最内枠発走から好位のインを奪うも、2番手のダイワメジャーが折り合いに専念する形で後続に蓋をしてスロー。この馬もインで馬込みに包まれて動くに動けず。完全に仕掛けのタイミングを失ってしまった。ここ2戦は完全な消化不良。3走前のメルボルンCでの快挙は記憶に新しい。昨年のこの時期はデキが本物ではなかった。理想は菊花賞のように、外枠を引き、三分三厘で自らのタイミングで動け、引っ張ってくれる馬がいる形。機敏さに欠ける同馬にとって京都の下り坂は大歓迎だし、叩いた上積みも大きい。実績は一番。

アイポッパー
前走の阪神大賞典1着は師走のステイヤーズS以来の実践。裂蹄明けで中間はそれほど速い時計を出していなかったが、下見どころではアバラがクッキリ浮かび、好仕上がり。道中はドリームパスポートを徹底マークする形。相手が折り合いを欠いて前へ行った1周目のスタンド前で、ピタリと横に付けビッシリとプレッシャーをかける。このあたりは百戦錬磨の天才Jの成せる業。流れの落ち着いた1角からは2馬身後方に下げる。終始、スムーズな折り合いで鞍上との呼吸はピタリ。三分三厘で早めに動いたドリーム、外からファストらが競りかけてくる展開でも慌てることなく、仕掛けどころを伺う。そして、4角で一気に仕掛けを開始させ、直線でドリームに並びかける。予想以上に相手が粘ったが、最後はきっちりと交わした。以前よりパワーアップしている。鞍上の巧みな戦法に対応する素直さは、長距離戦線において大きな武器だ。以前は控えての終い一辺倒の競馬が続いていたが、2走前のステイヤーズSから積極的な競馬で活路を見出した。13秒台のラップがなく、全体的に緩みない流れを好位追走から早めに押し切った内容は圧巻であった。自在性があって良馬場なら大崩はない。ブックのPHOTOパドックを見ても完全に完成された馬体。充実一途。

トウカイトリック
前走の阪神大賞典3着は半馬身の出負け。仕掛けて中団へ。少し掛かる。アイポッパー、ドリームパスポートが巧みな駆け引きをするなか、自分の競馬に徹する。ギリギリまで脚をタメ、メンバー最速の34秒0の脚を使いギリギリまで追い詰めるも、勝ち馬2頭には及ばなかった。だが、スローの瞬発力勝負でよく差している。前々走のダイヤモンドS1着もスローの流れ。それを中団のイン追走から折り合いに専念。直線での追い比べで長くいい脚を使い、差し切った。以前は、前へ行って粘る競馬だったが、近走は脚をタメて終いを生かす競馬が完全に板に付いた。これなら瞬発力勝負にもある程度対応できるが、やはり一線級のGIとなると、スタミナ勝負の方がいい。昨年よりも力を付けている。

ネヴァブション
前走の日経賞1着はいつものように発馬で半馬身ほど出負けするも、鞍上は慌てない。中団馬群を悠々と進む。すぐ前のマツリダを見ながらインで脚をタメる。マツリダとの差が広がった1角~向こう正面半ばでも慌てない。3角手前でインを通ってスパート開始。3角で一気に先団へ取りつく。三分三厘では一瞬の反応の違いでマツリダに突き放されるも、この辺りは計算づく。懸命に手綱を押してエンジンを点火させると、直線で内にモタれながらも、鞍上の懸命な右ステッキに応え、ゴール前で交わした。圧巻の内容ではなかったが、持ち味を存分に発揮した。前々走の白富士S1着は超Hペースの流れを後方からスッと抜け出せなかったが、長くいい脚を使って1分58秒3の好時計勝ち。菊花賞10着後に休養を経て力を付けている。息の長い末脚が武器で、淀の3200㍍は望むところ。右回りだと内にモタれる点と、前走で減った馬体を戻すことに重点が置かれ、調整が手緩い点が気になる。

マツリダゴッホ
前走の日経賞3着は先行馬には厳しい流れを好位のイン追走。課題であった折り合いは何とかなだめられる。三分三厘で楽な手応えのまま進出を開始させ、4角で一気に脚を使って先頭へ。坂下では後続を突き放したものの、ゴール前で脚色が鈍り交わされてしまった。前々走のAJCC1着はインティライミが刻む暴走ラップ好位追走から三分三厘で一気に脚を使いゴール前は筒一杯になったものの圧勝した。この馬の武器は速い流れのなかでの一瞬の爆発力。3200㍍でそれが生かせるのか。鞍上の騎乗に注目が集まる。

トウショウナイト
道中、中団外めを難なく追走。歴戦の古馬だけに折り合いもピタリ。だが、若干気合いを付けながらの追走で手応えは良くない。三分三厘でもズブさを見せて突き放される。それでも、直線で外からジワジワと差を詰めて際どいところまで迫った。58㌔を背負い、よく頑張っている。切れる脚には欠けるが、上がりの掛かる展開で確実に差してくる。雨が降って馬場が渋るようだと急浮上。

メイショウサムソン
前走の大阪杯1着は59㌔を背負い久々。転厩緒戦で仕上がりはほぼ万全。道中はシャドウゲイトの作る緩急ある流れを中団で折り合いに専念。この辺りは本番を意識してのもの。内回りの残り600㍍標識から手綱を押して進出開始。直線入り口でシャドウに並びかけるも、想像以上に粘られ交わせない。ゴール前で懸命に手綱をしごいてダービー以来のV。前々走の有馬記念5着は馬体を絞ることができず4㌔増。やはり腹回りには余裕があった。道中は例によってダイワメジャーの直後、3番手から。しかし、ダイワが折り合いに専念したことで予想外に流れが緩くなる誤算が生じた。三分三厘でペースアップし、4角でダイワとともに先頭へ躍り出る。一瞬はあわやのシーンを演出したが、その後はジリジリとしか伸びず。4走前の菊花賞(3000㍍)4着は下見どころではボリューム感溢れる馬体。しかし、太く見せるタイプとはいえ、腹回りに余裕があったのは確か。道中はポンと好位の4番手。懸念された折り合いはピタリと付き、スムーズな道中。だが、誤算だったのはAメインが離し逃げを打ったことと、レコードが続出する高速馬場。1番人気である以上、後続のマークされることは分かっていても、逃げている有力馬を捕らえに行くことは宿命だ。4角の下り坂で進出を開始させると、直線入り口では単独2番手へ。だが、いつものサムソンなら抜群の勝負根性で詰め寄るも、いつもの伸びが見られない。後続の2頭にあっさり交わされると、自身も最後にバテてしまう。Aメインを捕らえるどころか、4着を死守するのが精一杯だった。粘り強いタイプだけに、高速馬場は歓迎できないし、切れ味にも乏しい。仕掛けどころが難しく、なし崩しに脚を使わされるパターンとなった。今回も2度の坂越えの淀3200㍍。2000㍍前後の淀みない流れを好位から押し切るパターンが得意と考えている。今年も高速馬場の様相で楽ではない。中途半端に好位で脚を使うよりは後方でジッと専念する形が合っている。強気の鞍上がどう騎乗するかに注目。

ダークメッセージ
前走の大阪ハンブルグC2着は道中、超スローの流れを後方のイン追走。終始、経済コースを通り直線もインへ。仕掛けられてからスッと反応し、一気に突き抜ける。超スローの追い比べで他馬も脚を使っているなかでのもの。目を見張るものがあった。だが、一頭になって気を抜いてしまったところをファストタテヤマに強襲された。馬体が合わさったところでまた伸びたが僅かに屈した。追い込み一手からの決め手には目を見張るものがある。3㌔増の58㌔で距離延長と楽ではないが、充実一途の4歳馬で上昇が見込める。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ことしも・・ (Jr.)
2007-04-25 22:06:04
たぶん◎エリモエクスパイアで勝負します。

そちらはデルタブルースかな?


ところで、今年もかきつばた記念は参戦ですか?
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お久しぶり☆ (のり)
2007-04-26 05:27:33
どうも!
今のところアイポッパー、デルタ、エリモの3頭のなかから選ぶつもりでいます。
福永騎手の携帯番号知ってたら電話したい気分ですね(笑)
今年のかきつばたは恐らく厳しいです…(涙)
行けるようでしたら連絡します☆
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