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ミニゴリラ NV-SB250DT 購入レビューその5 ナビゲーションについて

2007-07-24 21:29:16 | 位置情報・地図
NV-SB250DT

 ミニゴリラ NV-SB250DT を購入した。
 装着も終わり、ようやくナビゲーションに使うことができた。

 最近の主力は N903i+ケータイカーナビの NAVITIME(ドライブサポーター, 以下ケータイNAVITIME)なので、この両者を比較してみたい。ミニゴリラの地図はゼンリン、ケータイNAVITIMEの地図は住友電工/昭文社だ。


<そこそこ使える GPS>

 まず最大の懸念であった GPS 感度だが、思いの外使える、というのが正直なところだ。普通に郊外を走る分には問題無い。高架の下をくぐった瞬間や道の両側に塀があって木々が立っているような場所では、ミニゴリラでは測位に失敗するケースがあった。高感度のケータイカーナビではもちろん問題無いケースだ。しかしミニゴリラは測位に失敗してもそのときの車の速度とマップマッチング機能を用いて自車位置を推測しているようで、かつ車の移動ですぐに測位できるようになるので、見かけ上このようなケースでは感度の低さは問題にならない。
 あとは、都心のように高架の下を走り続けるようなケースではどうなのか? というのが気になる。継続して調査してみたい。

 ところで、加速度センサーや車速センサーは無くとも平気なのか、というのを気にされる方もいらっしゃるだろう。使ってみた感覚では、トンネルはダメにしても、そうでなければ特に問題無い。なお、Mio をはじめとして SiRFstarIII 搭載カーナビは近いうちに加速度センサーを搭載してくると考えられる(参考エントリ)。この動きにも注目だ。

<経路検索>

 使用していて気になったのは経路探索機能だ。「おすすめ」を使用しているが、一度、首を傾げるような探索結果を出してきたことがあった。同じゼンリン地図を用いているケータイ版の「ゼンリン地図+ナビ」で経路探索してみたところ、こちらは納得のいく結果を出してきた(その経路はケータイNAVITIMEとほぼ同じ)。また出発地から幹線に出るまで、もしくは幹線から出発地までで、ちょっと怪しい経路を出してくるようにも思う。このあたりも継続調査が必要だ。

<地図表示>

 地図の詳細さについては、さしもの 2GB を搭載したミニゴリラも、さほど詳細な表示ができる訳では無い。実質 1/25000 程度までだろうか? 徒歩ナビに使うにはちょっと粗いだろう。これに対して NAVITIME はそもそも徒歩ナビができるので、地図の詳細さという面では全く問題無い。このあたりは地図データをサーバに持っているケータイナビの強みだ。

<施設検索>

 ケータイナビの利点と言えば、施設検索対象の豊富さも挙げられる。例えば電話番号検索は、ミニゴリラ280万件に対して、NAVITIMEは1000万件(推測)。施設名検索の対象数も、ミニゴリラ208万件に対して、あくまでも推測だが NAVITIME は電話番号検索と同等はあると思っている。これもデータをサーバに持っているケータイナビは強い。

 検索つながりで、住所や施設名指定方法について記載したい。ケータイNAVITIMEの場合は住所にしろ施設名にしろフリーワード検索(名称の一部でも可能)が可能だ。これはかなり優れものだと思っている。また文字の入力はケータイなので、PC ほどでは無いにしろ、入力方法はかなりこなれている。
 ミニゴリラは、住所の場合は都道府県から順に一覧から指定していく方法だ。例えば都道府県選択で「た」を指定すると「た」の行で始まる都道府県が表示され・・・ と言った具合だ。丁目・番地は画面に一覧が表示されるので選択する。順番に出てくるので、一覧の下の方を選択するのはなかなかに面倒だ。
 施設名検索はよくある方法で、読みを順に入れていく手法だ。例えば「ち」を入れたければ、まずは行である「た」を指定し、次に「たちつてと」と表示されるので、「ち」を選択する。
 このあたりも、ケータイナビが有利だ。

<秀逸なナビゲーション機能>

 ナビゲーション機能は快適で、さすがはカーナビで実績のある三洋電機製だ。基本的には画面左側に地図、右側はルート案内で、3つ先の案内まで出ている。ここには車線案内も含まれている。この車線案内も3つの先の経路まで出ていて感心させられる。広い画面を活かした使用法で、分かりやすい。
 また交差点での分岐では交差点の拡大表示になる。同時に車線案内も表示される。この拡大表示では進む道と自車位置が表示される。ただしこの拡大表示、妙に細かい道まで表示されるのでイマイチ見づらい。主要道を通るのであれば太い道だけ表示してくれればいいと思う。なおこの交差点の拡大表示は右画面にECOドライブ情報を表示しているときにも自動的に切り替わる。
 高速道路では、料金所案内も当然あるし、必要に応じて全画面のジャンクション・ICガイドが表示される。ジャンクションガイドは高速で走行しているときにも大きく見やすく、使いやすい。ただ音声案内・画面表示も含めて、ICの名称までは入っていないことがあった。利用したICがたまたまICが連続しているような場所で不便に感じた。これについては、継続して調査したい。
 ナビゲーションの便利さは、ケータイNAVITIME よりも格上だ。ケータイNAVITIMEでは車線案内は無い。高速道路では、料金所の案内は無く、ジャンクションガイドも無い。さらには(事故防止のためか)高速道路上では地図が表示されなくなってしまい、ちょっと使いづらい。実際、高速道路では「左」「右」の音声案内のみでは辛い部分があり、何度か分岐を間違えることがあった。
 ただし参考までにだが、車線案内やジャンクション案内はケータイナビの「ゼンリン地図+ナビ」では表示される。使用するナビソフトで大きく変わる点だ。
 また、今のところミニゴリラでは分岐が正しく認識され、案内されている。両者を併用していたときの話だが、ケータイNAVITIMEでは分岐があったのにその案内が出ないことがあった。ミニゴリラが無ければ、道を間違えていた可能性がある。

 マップマッチングとルート再検索の連携は絶妙だ。指示された道を外れるとすぐに(数十メートル)で道から外れたことを検知し、自動的にリルートを行う。なおリルート時に音声でその旨の通知があってもいいと思うが、画面表示のみだ。あまりにマップマッチングを強力にしすぎると、道を誤ってもそれを検知できないが、ミニゴリラの場合はこのさじ加減がちょうどいいように思う。
 ケータイNAVITIMEではマップマッチング(というより、案内した道路へのマッピング)が強すぎて、道を誤ってもすぐには分からない。場合によっては、指示された道の隣を走っているのにそれに気づかない、というケースもあったように思う。意図的に違う道を走ったときにはよいのだが、「あっ、間違えた!」という場合にはすぐに気づいてリルートするミニゴリラは頼もしい。
 なお「マップマッチング」とは GPS で測定した位置が道から外れていた場合に道を走っているものとして扱う機能だ。地図上の自車位置も地図の上に表示される。

<細かい気配り・オートディマー>

 もう一点感心したのが、オートディマー機能だ。これは周囲の明るさにより液晶の明るさを自動調整する機能のことだ。据え置き型カーナビでは当然の機能だろうが、PND にまでつけてきたのは、さすがはカーナビメーカーだけのことはある。これにより昼間でも夜でも自動的に液晶の輝度が調整され、とても見やすい。さらにこの機能はワンセグでも使用できる。
 SONY nav-u にもこのオートディマー機能はあるそうだが、この機能を持つ PND はあまり無いものと思う。

<VICS は未対応だが・・・>

 ケータイNAVITIMEにあってミニゴリラに無い大きな機能が、VICS 対応だ。現状の PND で VICS に対応しているものは nav-u しか無く、このデメリットは特に都市部を走る場合には大きいだろう。ちょっとこの点は残念で、オプションで対応している nav-u が際立っている。なおケータイカーナビでは、VICS 対応は当然の機能となっている。
 無いものは仕方ないので、対策を取る必要がある。わたしの場合は(多くの方にお薦めできるとは思っていないが)ケータイ NAVITIME を併用している。ルート探索機能では NAVITIME 側を信頼している、という理由もある。さらにケータイNAVITIMEよりも劣る検索機能を補完することも可能だ。例えばケータイNAVITIMEでフリーワード検索が可能な施設名検索機能で施設を検索し、これにより分かった住所でミニゴリラの住所検索機能につなげる、といった使い方だ。

<シミュレーション機能も搭載>

 ミニゴリラは、検索したルートのデモ走行も可能だ。ただしこのデモ走行、早送りとか巻き戻しが自由にできれば、もっと使い勝手がよくなると思うのだが。
 ケータイNAVITIMEにこのような機能は無いが、ケータイカーナビの中には搭載しているものも存在する。

<まとめ・薦めることのできる PND>

 このように、ミニゴリラの機能はなかなかだ。スペック的な懸念である GPS 感度の低さ、加速度センサーが無い、VICS 機能が無い、といった点の他に、ルート探索機能でちょっと不安が見つかったが、総じて非常に使いやすい PND だと思う。もうしばらく使用して、またレポートしてみたい。

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