ひらけいメモBlog@goo

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屋内測位レポート記事紹介

2009-02-15 23:08:23 | GPS
屋内でも“GPSケータイナビ”を実現──神戸自律移動支援プロジェクトの今(前編) (ITmedia)

 神尾氏による、屋内測位実験「神戸自律移動支援プロジェクト」のレポート記事。

 屋内測位には「IMES」という技術を用いている。以前本blogでも、日立のIMES送信機について記載したことがある。
 その記事の概要と補足をまず記載しておきたい。
 IMES送信機はGPS衛星に非常に似た信号を送信する。異なる点は、「航法メッセージ」と呼ばれる衛星情報の代わりに、IMES送信機の位置に関する情報(もしくは一意のID)を送る点にある。
 このような仕組みであるため、測位精度を上げるためには、IMES送信機が数多く必要となる。また IMES 送信機は測位にしか使えないという問題点がある。この用途に誰かがお金がかけられるのか、ということが問題だ。
 似たような考え方として、無線LANによる測位技術がある。これは iPhone/iPod や PlaceEngine で使われているものだ。これは無線 LAN 用の基地局を測位に使うものであり、屋内で無線 LAN スポットを整備していくと、それに付随して測位もできるようになるというメリットがある。

 今回の「神戸自律移動支援プロジェクト」では、IMES基地局が68基設置されているとのこと。この環境で IMES 用に改造した EZ ナビウォークの使い勝手がレポートされている。
・GPSからIMESの切り替わりは、30秒から1分程度。この遅さが唯一不満。
・68基の威力もあり、ユーザーの移動はきっちり検知できるレベル。「ナビゲーション」はきちんと実現していた。
とのことだ。

 コラム筆者指摘のように、GPSからIMESの切り替わり時間、30秒~1分が気になるところだ。
 最初これを読んだときは、GPS衛星からの信号が届かなくなってからIMES送信機のある場所までが遠いのかと思ったのだが、どうもそうでもないようだ。
 あくまでも推測だが、屋外から屋内の切り替わりでは、GPS衛星が完全に見えなくなってしばらくしてから IMES 送信機の探索に切り替えているのだろう。IMES 送信機を補足できた後は、航法メッセージも読まなくてはならない。なのでこの切り替わり時には時間がかかるものと考えられる。屋内に入って IMES 送信機を補足できた後は IMES 送信機のみの探索に切り替わるだろうから、それほど時間はかからないのかもしれない。
 なお、屋内から屋外の切り替わり時は、境界にある IMES 送信機がその旨の信号を出して、GPS 衛星を探索するよう促す仕組みがあるようだ(参考資料)。

 以下、この推測に基づいた話。

 屋内との境界にある IMES 送信機が近くにあるかどうかはそれまでの GPS 測位で分かるだろうから、IMES 送信機の近くに来たらその送信機の PRN コードも探索対象に加えれば、測位時間の短縮は図れるだろう。
 また、ナビゲーションをしているのならば屋内に入る瞬間やどこから入ろうとしているのかは分かるのだから、ナビソフトから IMES 送信機を探索するよう指示をすることも、特に EZ ナビウォークをキャリアが展開している au ならできるのではないだろうか。
 予め IMES 送信機の位置データベースを持っていれば、この切り替わり時に探索する必要のある送信機の PRN コードも限られるはずだ。なので、これによって GPS 測位性能が大きな影響を受けることもないだろう。
 この場合、IMES送信機さえ補足できれば、航法メッセージまで見なくても位置は分かるので、これによっても切り替わり時間の短縮は図れるだろう。

 また、ある IMES 送信機に隣接する IMES 送信機の PRN コード番号が重複しないようにすれば、データベースを作っておくことにより、PRN コード番号さえ追えば航法メッセージを見なくとも位置を追えるとも考えられる。地下街ならば経路は限られているのでできるのではないだろうか。(なおIMES用のPRNコードは10個らしいので、68個も送信機を置くと、必ず重複は出てしまう)
 もっとも、汎用性が低下するのでうれしくないかもしれないが・・・


 以上は素人考えではあるが、専門家が何か工夫をすれば、コラム筆者の唯一の不満も解決出来そうな気もする。
 前回の記事にも書いたように、おもしろい技術だ。ただ、測位にしか使えない IMES 送信機をどういう仕組みで整備していくのか、そこが気がかりだ。
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GarminとAsus、スマートフォン2機種を発表

2009-02-15 19:59:08 | GPS
Garmin-Asus nüvifone™ Product Line on Display at Mobile World Congress: Garmin-Asus announce nüvifone G60 specifications (プレスリリース)
Garmin-Asus Introduces nüvifone™ M20 (プレスリリース)
ASUSTeKとGarmin、共同ブランド携帯「nuvifone」を発表 (ITmedia)
米Garminと台湾ASUSが提携,経路案内機能を重視したスマートフォン2機種を発売へ (Tech-On!)
GarminとASUS、位置情報サービスが充実したスマートフォン (ケータイWatch)

 GarminとASUSTekは2月12日、提携第一弾の製品として、これまで発売が明らかにされていた「nuvifone G60」の詳細と、これに加え新たに「nuvifone M20」を発表した。


 まず、nüvifone G60 から。こちらはナビゲーション機能に重点を置いたモデルだ。GSMとUMTS/HSDPA、無線LAN通信機能を持つ。液晶は3.55インチ。加速度センサも内蔵している。

 POI情報は通信機能を経由して取得することも可能(内蔵されているデータは数百万件)。その他、リアルタイム交通情報、天気、航空機の運行情報なども取得可能だ。

 加えて、Ciao!というアプリケーションを提供する。恐らく Garmin 版の Google Latitude というべきものだと思う。位置情報を用いたソーシャルネットワークサービスだ。地図の上で友人がどこにいるかを知ることができる。

 カメラを搭載しているが、撮影した写真には自動的に geotag が付加されるとのことだ。また、Google の Panoramio に直接アクセスする仕組みを持つらしい。現在位置を使用し、Panoramio の写真を検索したり、また現在地からの距離によって並べ替えたりすることができる。

 OSはLinuxとのこと(ケータイWatch)。


 続いて、nüvifone M20。こちらは Windows Mobile 搭載のスマートフォンだ。GSMとUMTS/HSDPA(7.2M)、無線LAN、Bluetooth通信機能を持つ。液晶は2.8インチ。
 こちらも、M60 同様、nuvi のようなナビゲーションシステムを持つ。リアルタイム交通情報などが入手できる点も同一だ。Ciao が使用可能とのこと。カメラを持ち、geotag を付加することもできる。内蔵メモリは4Gもしくは8G。


 価格や発売時期については、今年上半期に発表する。
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東芝、Windows Mobile搭載スマートフォン「TG01」発表

2009-02-15 17:43:56 | GPS
東芝、Snapdragon搭載のWindows Mobile端末「TG01」発表――欧州5カ国で発売 (ITmedia)
東芝、タッチ操作の海外向けスマートフォン「TG01」 (ケータイWatch)

 東芝は2月13日、Window Mobile搭載のスマートフォン「TG01」を発表した。
 画面サイズはフルワイドVGA、4.1インチ。GSM/GPRS/GDGE、UMTS/HSDPA/HSUPAに対応する。Bluetooth2.0と無線LANを搭載する。
 大きさは70×129×9.9mm、129g。

 GPSと加速度センサを搭載する。使用するチップセットは Qualcomm の Snapdragonとのことだが、このチップには MSM シリーズ同様、GPS が搭載されている。あくまでも推測ではあるが、この Snapdragon の機能を利用して GPS 機能を実現していると考えられる。
 Snapdragon の GPS は、Seventh-generation gpsOne とのこと。gpsOneの説明によると、感度は -160dBm。TTFFは Hot 1s、Warm 29s、Cold 35sとのことだ。また Assisted GPS が利用できる。GPS の機能的には、SiRF のものなどと比べても遜色ないだろう。
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CSR、GPS+Bluetoothチップを開発、1ドル未満のコストでGPS搭載

2009-02-15 11:54:42 | GPS
CSR launches the industry’s lowest cost and smallest combination chip integrating GPS, Bluetooth and FM transceiver (ニュースリリース)
CSR、GPS/Bluetooth/FMトランシーバを統合した小型のコンビネーション・チップを発表 (ニュースリリース, CNET)
CSR、携帯電話に向けGPS/Bluetooth/FMトランシーバを統合したチップを発表 (マイコミジャーナル)

 CSRは2月12日、BlueCore BC7830というチップを発表した。
 これはGPS、Bluetooth V2.1+EDR、FM送受信機能を搭載したチップであり、サイズはわずか11平方mmとのことだ。
 この製品を採用することにより、携帯電話機器メーカーは1ドル未満の追加コストでGPS機能を製品に搭載することができるという。この「1ドル未満」には、GPSアンテナ、フィルタ、クロックが含まれる。

 この「1ドル未満」という話はCSRがGPS関連企業を買収したときに出ていた話であり、これを実現した結果だと思う。
 買収した企業はGPS演算をソフトウェアで行う技術、またeGPSという技術を持っていたとのことなので、今回の製品にもこれらは使われているのだろう。

 GPSの性能は明らかにされていないが、さて、どの程度のTTFF速度、感度、精度を持っているのだろうか。
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