キッズケータイ「SA800i」は子供の“お守り”(ITmedia)
SA800i、イマドコサーチ、の発表会における取材記事。ここにドコモのGPSに対する取り組みが書かれている。
「SA800i」は「子供にとってお守りみたいなものになる」(クリエイティブディレクター)とのことだ。
「お守り」とするだけあって、その考え方は徹底してる。それはこちらの記事に書いたとおりだ。
さて、「GPS 対応機種は随時拡充」(記事)するそうだ。
「比率はこれから増えていく。ただし普通に載せていくだけでは使ってもらえない。(イマドコサーチのように)敢えてGPSが付いていなくても使えるサービスを用意し、エントリーバリアを減らした」(夏野氏)とのことだ。
つまりは、GPS がなくても使えるサービスをまずは使ってもらい、GPS つきケータイを提供して「GPS を使えばより便利になりますよ」ともっていくつもりなのだろう。また「エントリーバリア」はau 端末で GPS がそれほど用いられていないことを想定しての言葉だろう。
なお、「イマドコサーチ」のサービスインは来春だ。端末の発売は来年3月だ。
方針としては理解できる。SA800i に盛り込んだ子どもを守るための仕組みも充実している。が、遅すぎる。
GPS で先行している au では、既に GPS 搭載ランドセル(ITmedia) で用いられているココセコムで実績を出している。
au のケータイは GPS を持つだけでなく基地局測位の精度も高いので、このような用途に使用することもできるのだ。
では、ドコモ端末はどうか。
FOMA の基地局測位の精度はイマドコサーチのような用途には使い物にならず、GPS をつけたところで空が見えない(GPS 電波が届かない)と測位はできない。そんな中で、「比率はこれから増えていく。ただし普通に載せていくだけでは使ってもらえない」と悠長なことを言っている時間的余裕がドコモにはあるのだろうか?
言葉が悠長な上に、SA800i の発売は来年3月。「イマドコサーチ」のサービスインも来春。なぜ来春発売のケータイの話を今頃??? 例えて言うなら、902iS の話を今からしているようなものだ。
まぁ企画端末に新サービスの説明だからであろう。しかしうがった見方をすれば、昨今のひどい事件からケータイに対する GPS 搭載の要求が高まり、顧客が GPS の無いドコモから au に流れていくことに対して、ドコモは何かしらのポーズをしてみたかったのではないだろうか、とも考えらないこともない。
新規 GPS つき端末の開発を発表し「比率はこれから増えていく」と表明する。これで GPS に対するドコモの姿勢が消極的でないと見せる。さらにその端末は「子どものお守り」になり得る機能を持ち、子どもの安全に対しても積極的な取り組みを見せる。それで、顧客をつなぎとめる。そういうことではないのか?
恐らく、2007年4月のGPS機能義務づけを見越して 903i あたりからドコモのケータイにも GPS が搭載されるだろう。
しかし au は GPS つき端末で先行し、徐々にその使い方もこなれつつあると考えている。
そんな中で「比率はこれから増えていく。ただし普通に載せていくだけでは使ってもらえない」とする余裕はあるのだろうか?
取り組みの遅れているドコモは、早くに測位機能に対する取り組みを表明していく必要があるのではないだろうか。それも GPS だけでは au に負けることは明らかなので、別の測位手法と組み合わせ、au と同等以上の場所で、au と同等以上の測位性能を見せる必要があると思う。
高感度 GPS は SiRF starIII などの例があるが、この程度のものを搭載するだけでは不十分だ。結局は宇宙に浮かぶ衛星からの電波が受信できないと GPS では測位できないし、その上ケータイではアンテナサイズも限られて感度が低下するのは明らかだ。
ちょっと極端でありえない話ではあると思うが、例えば PHS 基地局網を維持し、それを用いた測位機能を搭載する程度のことは必要なのではないだろうか。この手法であれば数百メートル程度の精度では位置を知ることができるし地下を含めいろいろな場所に設置されているので、GPS の補完にはなると思う。
Bluetooth、RFID、無線LAN などその他の無線を使用した位置測定に比べれば、今のところの設置率から考えれば実現性はあるかもしれない。
SA800i、イマドコサーチ、の発表会における取材記事。ここにドコモのGPSに対する取り組みが書かれている。
「SA800i」は「子供にとってお守りみたいなものになる」(クリエイティブディレクター)とのことだ。
「お守り」とするだけあって、その考え方は徹底してる。それはこちらの記事に書いたとおりだ。
さて、「GPS 対応機種は随時拡充」(記事)するそうだ。
「比率はこれから増えていく。ただし普通に載せていくだけでは使ってもらえない。(イマドコサーチのように)敢えてGPSが付いていなくても使えるサービスを用意し、エントリーバリアを減らした」(夏野氏)とのことだ。
つまりは、GPS がなくても使えるサービスをまずは使ってもらい、GPS つきケータイを提供して「GPS を使えばより便利になりますよ」ともっていくつもりなのだろう。また「エントリーバリア」はau 端末で GPS がそれほど用いられていないことを想定しての言葉だろう。
なお、「イマドコサーチ」のサービスインは来春だ。端末の発売は来年3月だ。
方針としては理解できる。SA800i に盛り込んだ子どもを守るための仕組みも充実している。が、遅すぎる。
GPS で先行している au では、既に GPS 搭載ランドセル(ITmedia) で用いられているココセコムで実績を出している。
au のケータイは GPS を持つだけでなく基地局測位の精度も高いので、このような用途に使用することもできるのだ。
では、ドコモ端末はどうか。
FOMA の基地局測位の精度はイマドコサーチのような用途には使い物にならず、GPS をつけたところで空が見えない(GPS 電波が届かない)と測位はできない。そんな中で、「比率はこれから増えていく。ただし普通に載せていくだけでは使ってもらえない」と悠長なことを言っている時間的余裕がドコモにはあるのだろうか?
言葉が悠長な上に、SA800i の発売は来年3月。「イマドコサーチ」のサービスインも来春。なぜ来春発売のケータイの話を今頃??? 例えて言うなら、902iS の話を今からしているようなものだ。
まぁ企画端末に新サービスの説明だからであろう。しかしうがった見方をすれば、昨今のひどい事件からケータイに対する GPS 搭載の要求が高まり、顧客が GPS の無いドコモから au に流れていくことに対して、ドコモは何かしらのポーズをしてみたかったのではないだろうか、とも考えらないこともない。
新規 GPS つき端末の開発を発表し「比率はこれから増えていく」と表明する。これで GPS に対するドコモの姿勢が消極的でないと見せる。さらにその端末は「子どものお守り」になり得る機能を持ち、子どもの安全に対しても積極的な取り組みを見せる。それで、顧客をつなぎとめる。そういうことではないのか?
恐らく、2007年4月のGPS機能義務づけを見越して 903i あたりからドコモのケータイにも GPS が搭載されるだろう。
しかし au は GPS つき端末で先行し、徐々にその使い方もこなれつつあると考えている。
そんな中で「比率はこれから増えていく。ただし普通に載せていくだけでは使ってもらえない」とする余裕はあるのだろうか?
取り組みの遅れているドコモは、早くに測位機能に対する取り組みを表明していく必要があるのではないだろうか。それも GPS だけでは au に負けることは明らかなので、別の測位手法と組み合わせ、au と同等以上の場所で、au と同等以上の測位性能を見せる必要があると思う。
高感度 GPS は SiRF starIII などの例があるが、この程度のものを搭載するだけでは不十分だ。結局は宇宙に浮かぶ衛星からの電波が受信できないと GPS では測位できないし、その上ケータイではアンテナサイズも限られて感度が低下するのは明らかだ。
ちょっと極端でありえない話ではあると思うが、例えば PHS 基地局網を維持し、それを用いた測位機能を搭載する程度のことは必要なのではないだろうか。この手法であれば数百メートル程度の精度では位置を知ることができるし地下を含めいろいろな場所に設置されているので、GPS の補完にはなると思う。
Bluetooth、RFID、無線LAN などその他の無線を使用した位置測定に比べれば、今のところの設置率から考えれば実現性はあるかもしれない。