太陽の 香りとどきて 目を覚ます 禽獣草木 歓天喜地
ひのひら ろくべえ
凍てつく日が続き、禽獣草木、縮こまって過ごしていた
久しぶりの太陽の恵み、世の中が明るくなったごとく、一斉に
喜びを表し、動き始めた感じ、春の足音が聞こえてくる感じ、
これからは三寒四温を過ぎて本格的に春がやってくる。
春はどこから来るかしら、あの山越えて、谷超えてと思わず
歌いだしそうな喜びが、伝わってくる。
寒さは残っているものの、どことなく春の気配、雀たちも膨れ
上がり、寒さに耐えて過ごしていたが、今日は違う、思い切り
羽を伸ばし、暖かさ春を喜び、跳ね上がるように、ピイチクパチク
と声をだし、戯れている。
春という季節は、禽獣草木すべてに幸せを運んでくるのか、
もしれない。人間も同じ、春を首を長くして待ち望んでいる。
春が来たら、あれもしたい、これもしたいと、とらぬ狸の皮算用
をしながら、春を待つ、春の気配、歓天喜地。ありがたきかな
陽の恵み。