むかごの日記Ⅱ

70歳を過ぎてにわかに植物観察に関心を持ち、カメラを提げて、山野を歩いています。新・むかごの日記より引っ越しました。

サンインクワガタ:山陰鍬形(名前のの由来は果実の形) 

2015-05-23 09:38:23 | 植物観察記録

高槻北部の川沿いを歩いているとき、足元にごく小さい花をつけた草の一群に気が付きました。
しゃがみこんでよく見ると、クワガタソウ(ゴマノハグサ科クワガタソウ属)のようです。撮って帰った写真と図鑑を見比べますと、クワガタソウに比べて鋸歯が鈍くて高さも低く、草丈も低いなどから
昨年岡山県立森林公園で見かけたサンインクワガタ:山陰鍬形だと判断しました。
サンインクワガタは、京都~島根の山地の木陰に生える多年草で、茎は長く這い、立ち上がって高さ5~15cm。葉は卵形で、低い鋸歯があって対生し、上部のものは大きく長さ2~3cmになります。
花期は5~6月、上部の葉腋に短い花序を出して数個つき、直径0.8cm、花冠は薄桃色の皿形で4裂します。
以前は、鍬形の名は対になって向かい合う雄蕊の形からかと思っていましたが、図鑑では萼片のついた三角状扇形の果実が兜の鍬形に似ているところからきているといいます。
花のあとしばらくしてもう一度会った時には緑色の若い果実ができていました。透き通って見える果実は確かに鍬形をつけた兜のように見えていました。